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最初に飼った猫、Jazz

僕は昔から猫が好きだった。
じいちゃんばあちゃん家にも従兄弟の家にも猫がいて、訪ねるたびにずっと触っていた。(多分猫たちからは相当疎まれていた)
そんな僕だが父親が猫アレルギーで家では飼えなかった。代わりにインコや金魚、カメ、ヘビなど少し変わった動物たちをペットとして飼っていたが、猫や犬に対する憧れは強かったと思う。
そんな中、初めて猫と住むことになった。
それは僕がカナダに来て最初のホストファミリーが1匹の猫を飼っていたからである。名前は「Jazz」。小柄で初老の黒猫だった。
初めての猫との共同生活はとても楽しく、Jazzも僕を気に入ってくれたのか、僕の部屋によく入ってきてくれた。
Jazzを観察していると色々な発見があった。室内外とわずいつもどこかをプラプラしていて、お気に入りの場所はあるがどこにでもふらっと現れては気づいたら消えている。
いつも好きなことをしていて、腹が減ったらミャーっとホストマザーを呼ぶ。猫は本当に自由気ままに生きているんだなぁと思うと同時に羨ましいとも思った。
そんな「自由」を体現したようなJazzだが、カナダ生活2年目、僕が日本に一時帰国している時に亡くなってしまった。
ホストファザーが言うには長寿を全うしたのち、お気に入りだったソファーの下で永眠したらしい。
身近な人はもちろん、ペットが死んじゃった時は本当に悲しくて辛いが、Jazzはカッコよかった。
僕もJazzのように自由で好きなことを好きな時にして、最後は好きな場所で死ねたらいいなぁと思った。
『Live like a Jazz』。僕の初めての猫は自由な生き様を教えてくれました。

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