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空理計画2023年活動報告

今年も残すところ24時間を切りました。
せっかくことしnoteを始めたことですので、ここでサークル空理計画の今年を振り返りをやっていこうと思います。

1月:無料ゲームを公開

1月31日に、プリントアンドプレイのカードゲーム『GreeenMafia』を公開しました。

がんばり

これは小品ながら特徴の多いゲームで、

  • 9枚のカードを表裏、縦横位置をフルに使ったミニマルかつ高密度な物理的構成

  • AIアートをフル活用

  • アートはAIに投げた一方、90年代のPC用OS風UIを綿密にデザイン

  • ルールも印刷データも無料公開

といった、これまでにない色々に挑戦しています。

なんと片手だけで遊べる!おや…

このゲーム、システムはPalm Islandのそれをかなり換骨奪胎したものでした。
ほのぼの島ライフが殺伐マフィア討伐に、ゲームの長さもじっくり型から亜光速へ先鋭化されているのが今作の新しいところです。
これは参照元ゲームの「資源が腐る」ところがオモシロイと思ったからで……話すと長くなるのでこの点はまたの機会に。

更に今作、がんばってBGGのページまで作った。今年の他のゲームだってまだ作っていないのに!

5月①:コミティア144に出展

5月は2つのイベントに出ました。まずは5月5日のコミティア144。
学園ファンタジー世界を舞台にしたまんがのコピー本『パーフェクトフード』を引っ提げて参加しました。

簡素な設営

コミティアに出るのは長いことの夢で、去年一般参加したときふと「次でないと一生でない」と確信したためあわてて申し込み、急いで5年前のネームを発掘、右も左もわからないところからどうにか原稿をでっちあげて前日に製本。
このライブ感。

決戦前夜
そんな漫画

設営の写真で遊星姉妹と一緒に並べているのは、この2作に世界観の上での連続性があるからです。初参加のティアでそれ言って誰にわかるんだ……?
このあたりの話もまたどこかで書きたいです。

5月②:ゲームマーケット2023春に出展

5月のイベント2本目にして本丸、5月13日のゲームマーケット2023春です。

なるだけ毎回やることに決めている新作のリリースも、どうにか達成できました。
発表したのは、『ガーランドランド』と『フラットフロント』の2作です。

ガーランドランド
フラットフロント
2作が並んでいるためけっこうきつきつの設営

ガーランドランドはゲムマチャレンジに乗っかる形で作った、32枚のカードを使ったミニマルなカードゲーム。ずっと温めていた「有限射影平面を使ったゲーム」の具現化がコンセプトでした。今作はそれ以外の点では「世に問う」部分を極力減らすため、ほとんどポーカーくらいのところまでゲーム性を削っています。
ちかごろシステム的に込み入ったゲームを作りがちだったので、こういう調整の過程はかえって新鮮でした。

フラットフロントは紙ミニチュアをふんだんに使った意欲作の陣取りゲーム……だったのですが、完全手作業で作らざるを得ないため生産間に合わず、後日通販で販売しますということで展示のみしたかたち。その通販も体力の限界で結局数点しか売ってないという、なんだか幻みたいな作品となっています。

↑はお手伝いの友人視点のレポ。

12月:ゲームマーケット2023秋に出展

そして本年の目玉イベントとなった、12月9日のゲームマーケット2023秋です。

ここで超大作(当サークル比)、『つきのうてな』をリリースしました。
大作と言ってるのは伊達でなく、これまでで一番パッケージ内容が充実した作品になっています。

一作なのにすごい密度の設営

↑当日のことはここに詳しく書かれています。

こんなゲームです

今作は、ガーランドランドに続く有限射影平面を使ったゲームの2作めです。じっさい前作は、その後に続くより本格的なゲームのための実験という位置づけで作ったものだったのでした。
ただ、かんじんの次回作をどんなゲームにしようか決めかねてゲムマ春の会場に立っていたところ、シチマロさんがいらしたのが契機となって企画が動き出し、コンセプトの決定、資料収集、アートの依頼、ゲームの方針の決定、デザイン作業、テストプレイや調整といったいろいろが一気に押し寄せる怒涛の7ヶ月が始まり、それが今年の構成要素のほとんどとなったのでした。

込み入った依頼にかんぺきに応えてくださったアート

空理計画のゲームはごく一部の例外(Greeen Mafia)をのぞき自分でアートを描いたり作っていました。じっさい、企画から出版まで一人で完結するやりかたで† 作っており、アートもその一部というのが正しいです。(† 仲間内でのテストプレイはもちろんやっていましたが。)

その意味で、本作ははじめて誰かと一緒に作ったゲームと言え、またせっかく人を巻き込むならと、これまで以上に色々な場所に顔を出して、色んな人にテストプレイ段階から遊んでもらってルールを揉み、新作アピール会で人目に触れる機会を増やすことをしたことも新しい挑戦でした。みんなで楽しく遊ぶことを「挑戦」というのも変ですが、人前に出るのが億劫な性格なので、自分にとっては大きな舵取りだったのです。
結果として、本作は「ゲームは一人では作れない」という金言の意味を身を持って学ぶよい機会となりました。

いま

いまやっていることは、まずはつきのうてなのアウトリーチ活動の準備。
本作はモノとして、あるいはその内容について必要としている人が、ゲムマでお渡しし、すでに通販でお買い上げいただいた人以外にもまだまだいるはずと思っています。そこでもろもろの情報公開や、販売機会を増やすなどの施策を考えています。(もうちょっと売らないと、お金的にちょっと困るのもあります。)

またすでに、次回作の準備も水面下で進んでいます。まんがでなく、ゲームの方です。(まんがの次回作はまた5年後かも。)
空理計画では毎作、ふるきものや過去作から要素を汲み上げながら、これまでやらなかったことに挑戦することをならわしとしています。次回作でも、またなにか新鮮ななにかをお届けできるかもしれません。

今後とも、なにとぞごひいきに!

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