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ゲームマーケット2023秋活動報告書

お名前と自己紹介

ボードゲーム制作サークル「空理計画」主催のはくしと申します。
ボードゲームを作って売ってはや七年くらい、その成果は東京開催春秋のゲームマーケットで発表してきました。
先だって開催されたゲームマーケット2023秋にも参加したので、その覚え書きをここに残します。

祭典へ参ずる人々を見下ろす神々しい逆ピラミッド群
弊サークルの設営はこの素敵な敷布に支えられています

この記事はなにか

この記事は、ゲームマーケット2023秋当日(12/9(土))に私が出展者(土曜出展/半卓試遊なし)としてやったことの記録です。(12/10(日)にも半分参加し、そのことについても少し触れます。)
当日までの準備や計画、終わってからの反省や考察は最低限に留めます。(書き始めるときりがないため。)

ほぼ箇条書きの活動報告ですので、気になる部分だけ拾い読みするのでOKだと思います。
それではいきましょう。

前日の夜に食べたもの

  • 豆乳鍋

滋養は大事。

当日の朝に聞いたアルバム

精神と肉体の活力がブーストされ、あるべき体内のリズムが調整される効能があるため、イベント参加前に聞くと効果的です。

今回の出展内容

  • 新作ゲーム「つきのうてな」のリリース

会場で配ったフライヤーをぺたり

内容を簡単に説明すると、「密教モチーフの」「とても可愛いイラストと」「有限射影平面を使った」「協力型の」「1~4人対応のパズルゲーム」です。

今回新しくやったこと

ゲームマーケットへの参加じたいは結構な回数になるのですが、今回新しくやった・試みたことはたくさんありました。

宅配便搬入

今回は新作が頒布物のメインで、パッケージが小箱ではなく、部数もたくさん用意したため、キャリーでの搬入は考えられず宅配便搬入を使いました。(ちなみに当日手で搬入したのは設営用具と旧作の在庫だけです。)
これまではどうしていたかというと、新作メインでも箱が小さかったり、部数がそれほど多くなかったり、家族に車を出してもらえたりで宅配便を使わずともどうにかなっていたのでした。
これが当日どう響いたかは、記事の別箇所で触れることになります。

でかいポスターを掲示

新作の登場キャラクター大集合

A1サイズの作品紹介ポスターを作ってフロアスタンドで掲示するやつ(同人即売イベントではよく見るやつですね)を、今回はじめてやりました。
理由のひとつ目は、今回の新作はシチマロさんに描いていただいたイラストをふんだんに用いており、ぜひそれをアピールしたかったこと。ふたつ目は、結構たくさん作ったのでたくさん売らないとやばく、「たくさん売らないとやばいぞ」と自らを鼓舞するためです。(つまり御旗です。)

エプロン


新兵器

ポケットのたくさんついたエプロンを導入しました。
もともとはこのポケットでブース内の釣り銭管理を立ったままできるようにするつもりでしたが、当日はふつうに道具入れになっていて、これを着たまま会場内をうろついていました。

あと荷物の梱包にも使いました。

サンプル提出

これまでもったいながって新作のサンプル提出をしてこなかったのですが、今回は「少しでも人の目に触れてほしい」「なんなら手にとってほしい」「どうやら博物館に所蔵されるらしい」「このゲームは正しく管理され永く残るべきである」といった思いから、サンプル提出に踏み切りました。(みんなもっと気軽に出している雰囲気ではありました)

ELEMENT 2023寄稿

ゲムマと直接関係ないかもですが、宮本アシタさんの本「ELEMENT 2023」に「つきのうてな」の記事を寄稿しました。

https://booth.pm/ja/items/5253404

『ELEMENT(エレメント)』は、ボードゲームのアート・コンポーネントデザインをまとめた同人誌です。 日本国内でボードゲームを制作している様々なサークル様にお声がけを行い、各サークルの代表作についてルールではなく『意匠デザイン』から解説いただいています。

https://booth.pm/ja/items/5253404 商品説明より抜粋

私はながいことこの本に作品が載ることに憧れており、今回「つきのうてな」で寄稿できてようやく念願がかなった形です。
本書の販売形態はゲムマ前の受注生産、ゲムマ会場での受け取りが原則となっていて、ある意味でボドゲ以上にイベントと一体化したプロダクトであります。この確保もゲムマで達成すべきミッションの一つでした。
なに、注文したなら受け取りに行くだけだろう、って?……「だけ」とも言えないのが、出展者側の気の抜けないところなのです。

ちなみに私が「アートを担当した」ゲームは、すでにVol.2で、出版元サークル(さいはて電波塔)のかたの寄稿により取り上げられていました。
珠霊祭の夜」といいます。

設営について

やっと会場の話です。

開場1時間半前に会場に入り、開場直後に設営完了

想像していたよりずっと時間がかかりました。
宅配便搬入の荷物のブースへの運搬と開梱、ポスターの掲出準備、サンプルの提出といった、「今回始めてやること」が軒並み時間を食うことばかりだった印象があります。

在庫の格納

在庫はダンボール2箱+スーツケースという感じでしたが、空間的にだいぶ厳しかったです。
在庫を宅配で会場に送るのも、ポスターを掲示するのもいいけど、半卓ブースのバックヤードにそれが収まるか、人が入って蓋を開けて中身を取り出せるか、それから買ったものをどこに置くか、シミュレーションしきれていませんでした……

ポスターの掲示

倒れやすいフロアスタンドを使いましたが、在庫のダンボールで足を押さえていたので会期中転倒することはなかったです。

お品書きの掲示

最初のブース写真を見て下さい。上手(かみて)に掲示されているA4のシートがお品書きです。
今回はひととおりの旧作を持ち込んでいますが、テーブルは完全に新作を並べるためだけに使いたかったため、旧作は「ありますか?」と聞かれたら裏手の在庫から出す対応としました。実物を陳列しないかわり、お品書きにはサムネイルの画像を並べる形にしたのですが、これは結構有効でした。
買う人は「なんか赤いパッケージのやつで……」「これ持ってたかな……」と、記憶を呼び起こすのに便利なようでしたし、単純に旧作の存在アピールとして文字だけでは流石にやる気がない。(ありえないと思うかもしれませんが、前回はそうでした。)

会場でやってたこと(ブース内)

ゲームマーケット名物おねいさんの元気な開場コールとともにゲムマが始まります。
私がブース内でやっていたことは、

  • 説明

でした。
それというもの今回、ありがたいことに友人が売り子を買って出てくれたため、金銭のやり取りはかなりの部分、彼にお願いできたのでした。

(↑彼の参加レポート)

とくにお昼近くの時間帯(一般入場のタイミング)には来場者が急増し、お金のやり取り、予約者チェック、販売記録をするのと作品の説明をするのとが同時に発生する場面もあり、そのときはもうお互いがなにをやっているのか見ていない、つまりどうあがいても1人では回せない状況だったわけです。
今回の新作は、内容を説明できるのが日本に私しかいない状況であったため、説明のタスクは当然に最優先で私に回ってきます。それ以外のことをしていた記憶はあまりありません。
お昼からは一般入場で参戦の友人も加わり、ようやくまとまった時間ブースを抜けられるようになりました。

会場でやってたこと(ブース外)

私が会場を歩き回ってしていたことは、

  • 委託先への新作在庫の持ち込み

  • 予約品の回収

  • 迷子

の3つでした。
ちなみに、ブース外の時間の6割ほどを占めたのが迷子の時間です。
カタログを持ち込まなかったのは痛かった……今回ブース番号の配列がまったく直感的でなかったことも輪をかけて無駄足の要因となりました。「か行」のブロックが一塊になってないのなんなの。
予約回収はちょくちょく自分のブースに様子見のため戻りながら(本来逆では?)やっていたため一部は回収達成ならず。売ってくれたブースの人もかなり寛大に対応してくださったことは想像に難くありません。(正直に言って、どこが受け取り時刻をオーバーしているか、もはや把握できていませんでした。)

迷子すぎて大陸の秘境に渡っちゃった時の写真
迷子すぎて異世界にいた時の写真

人に会う

人に会うのは難しい。
私が会場を無駄にさまよっていたせいもありますが、今回に関してはひとこと挨拶せねばならない人とその機会とが無理な比率に達しており、これも今回の特有の出来事といえます。

撤収

ゲームマーケット名物おねいさんの元気な閉幕コールとともにゲムマが1日めの幕を下ろします。私はなぜかギリギリまで委託先への納品を頑張ります。
設営と同程度……と言わないまでも、7割くらいの手間が撤収にもかかることを学びます。
けっきょく買ったものでかばんも手提げもいっぱいになり、設営用具と残部は宅配で発送します。

じりじり進む宅配受付の列に並ぶ

会場を出るとすっかり夜です。友人らは寒空のもと会場外で待っています。
会場至近のサイゼは90分待ち、ココスで90分制の宴。
ゲムマが終わります。

肉と芋

2日目

撤収時に私はなぜかギリギリまで委託先への納品を頑張っていたのですが、じつは日曜日にましかまるさんのブースで新作の委託販売をしてもらえることになっており、その準備もしていたのでした。(本当にありがたかったです!)

本当にありがたかったです

もともと2日目に気になるゲームがかなりあり、「土曜しか出ないけど日曜も行こうかな~」みたいなことをSNSで呟いたらお声がかかったという経緯であり、この辺の経緯を詳細に書くには余白が足りない。

蓋を開けてみると、新作の日曜委託分は(私の見積もりの甘さから)午前中に売り切れ、残部回収の必要がなくなったので私の買うべきものを買い、試遊を楽しんだり(出展者でこれなかなかできない!)、いろいろの相談事をしてまわり(商談会みたいな使い方だ)、半ドンで会場を後にしました。
土曜はなにかを感じている余裕がなかったせいかもしれないけど、日曜に会場を出たとき、ようやくじんわりと満足感がこみ上げて来るのを感じたものです。

「日曜出展といえば」のひなたのにほひ.exeさん

心残り

ここから先は本当の箇条書きです。

  • 挨拶は疎かにできない

    • 古事記にもそう書いてある

  • 迷子の時間を作らない

    • ホールマップは印刷して持ち歩こう

    • 会場の回りかたは事前に決めておこう

  • 買えなかったものがちらほらある

    • ある程度は諦めも大切

    • 大丈夫、誰かが買ってるからいつか遊べる

  • 予約フォームの不手際が胃に痛い

    • Googleフォーム経由の申込みで控えのメールが送られていなかった

    • 動作確認してから公開すること

    • でもほとんどの人が予約入れたことを忘れていなかった…素敵…!

  • 日曜を舐めてはいけない

    • 購買力は土曜の半分くらいある(5分の1くらいだと思っていた)

次回やりたいこと

  • 説明を早く切り上げる方法を用意しておく

    • 説明を最後まで聞くひとのうち、7割くらいは買わないひと

    • 興味の有無を見極めて、すぐ切り上げられるパスを作らないとお互いソン

  • ブース内オペレーションの簡略化

    • 購入時刻までは記録してもらわなくていいかも

    • ちゃんとした在庫管理チェックリストを作る

    • 電卓は必要

  • ポスターはもっとでかくてよい

    • 以下で詳述

いろどりの包囲網

ゲームマーケットの会場は色の洪水、彩度の合戦場となっている。
でかく、目立つサインが林立する中で、A1のポスターは戦闘力の面においてギリギリ及第点、どちらかといえばやや頼りない。ポスターの大きさに関して言えば単純に、「でかければでかいほどよい」の世界になっている。
だから次はA0かなあ……倒れたり破れたりのトラブルが容易に想像できるけど……

総括

実り多き回だったと思う。前回がゲムチャレ作品の頒布と未完成のゲームの展示のみであり、低空飛行な出展内容だっただけに特にそう感じるところ。
ここでは深く触れないけども、前回養ったパワーが今回に生かされた側面も大いにあるので、2回分のゲムマが一度にやってきたと思えばそれも納得。

じっさい前回の出展作品が今回の新作にどう繋がったのか?それはまた別の記事で。

長ながお付き合いいただきありがとうございました!

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