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老いて笑って泣いて歌って!

涙止まらないです。
もう、なんだこれ。

音楽っていいな。
バンドっていいな。
仲間っていいな。


ユニコーン、帰ってきてくれてありがとう。

私が10年前mixiに書いた日記だ。
私はその夜テレビの前でボロボロ泣いていた。叶うはずのないと思っていた夢が叶ったのだ。2009年1月30日、ミュージックステーションにユニコーンが出演した。私が好きになった時には既に解散していたユニコーンが再結成して、Mステに出演して、新曲と「すばらしい日々」を演奏した。
その後はシングルとアルバムリリース、ツアーに夏フェス、冬フェスと2009年は正に怒涛の再結成イヤーだった。

……バンドの再結成っていうとさ、最初だけ精力的で尻すぼみになりがちじゃないです?再結成とは言いつつ結局ソロメインで何年かにいっぺん同窓会的にライブやって昔の曲ばっかりやって新曲全然出ませんみたいなさ?そんなイメージないですか?

ユニコーンは!!違うよ!!(クソデカボイス)

各々の活動も行いながらほぼ隔年ペースで新作をリリース、全国ツアーを敢行。フェスにもバンバン出る。各メンバーが50歳を迎える年には50祭と銘打って大々的にライブを行った。

めっちゃ働く。

そして再始動から10年の今年、メンバー全員がアラフィフアラ還になりドラム川西幸一がめでたく還暦を迎えたユニコーン。なんとフルアルバムを2枚もリリースした。

やる気があり過ぎる。

「ひとり2曲持ってくればそれだけでもう10曲ですからね~」なんてメンバーが言っていたけれど、そうなのである。ユニコーンは全員曲が書けるし詞も書ける。あと、全員歌える。すごい!天才!
いつもアルバムに付いてくる特典DVDでは制作風景が見られるのだけれど、ユニコーンの楽曲制作風景は本当に楽しそうだ。普段楽器としては使わないようなものを使って音を出してみたり、ひとりずつレコーディングすれば早く終わるのに全員でせーのでコーラスしてみたり(誰かが笑っちゃって録り直しになる)。その空間はいつも笑い声と笑顔に溢れていて、アルバムタイトルひとつ考えるにしても全員でお腹を抱えて笑うのだ。音楽って、音を楽しむってこういうことなんだなっていうのがユニコーンを見ているとよくわかる。

私は解散後からの後追いファンなのだけれど、再始動する前から過去映像(有難いことにユニコーンには当時のオフショットがとても多い)を見て常々思っていたのは「この人たちはなんて楽しそうにレコーディングするんだろう」ということだった。
仮歌を録るだけなのに民生とABEDONが1曲丸々踊りながら歌っていたのは衝撃だったし、民生がギターソロを録るのをメンバーとスタッフが周りで同じようにギターを持って応援する、というわけのわからない映像はいまだに何度見ても笑ってしまう。再始動後最初のシングルの特典DVDに収録されている彼らのレコーディング風景も、私が何度も見ていた解散前のそれらと何ひとつ変わっていなくて感動した。収録時間の半分以上は笑い声なんじゃ?というくらい(笑)。

川西:レコーディングの初日から音出しが始まった瞬間に思ったのが、なんかその、なんかこうPAUSEボタンを解除したみたいな感じっていうか。まったく時代とか関係なくてこのバンドっていうのはその、音楽っていうものだけでたぶん動いてたんだなっていうのをすごくわかったから、あんまり関係ないんだなって思って、その、さてこの人たちとやる時どういう風な音になるだろうかとか、たぶんみんなもそうだと思うんだけどそういうこう、肩に力が入った感じというのが一切なくてやっぱり(笑)。想像通りだったんだけど。だからなんかすごくおもしろかったです、なんかずっとやってたんじゃないの?みたいな。

“MOVIE11「バンドやろうぜ!~アルバム“シャンブルができるまで PartⅠ”」”
EBI:曲をみんなで聴いた時はこれまたやっぱり楽しいわけですよね。うわーやっぱりこのなんか、感じは、やっぱりよそではないんですよね。変わったバンドだなぁと思いますけど。まぁでもほんとね、笑えるんですよねなんかね、音楽で、音で笑えるっていうか。

“MOVIE11「バンドやろうぜ!~アルバム“シャンブルができるまで PartⅠ”」”

再始動当時のインタビューだが、ユニコーンを見事に表しているなぁと感じて今でも私の胸に刻まれている名言だ。
再始動から10年経った今でも時代もなにも関係なくユニコーンは音楽でゲラゲラ笑っている。あまのじゃくでひねくれものの彼らは、当時周りの熱狂ぶりをさらりと交わし解散なんかしてませんけど?みたいな顔をしていたけれど、今となっては本当に解散なんかしてたっけ?と思ってしまうレベルだ。そのくらいのペースで活動してくれていることにこちらとしてはただただ感謝しかない。

Mステで「すばらしい日々」を聴いて大泣きしてから10年。
今行われているツアーの序盤も序盤で「すばらしい日々」が演奏された。再始動前はただただ切なくて泣けてくる曲だった。10年前はいろんな想いが溢れるうれしい涙。今はもちろん特別な曲には代わりはないのだけれど、ユニコーンを好きになってからいちばんフラットな気持ちで聴けているかもしれない。そんな風に思えるのはたぶんずーっとユニコーンが存在してくれている証拠なんだよなぁ。
ユニコーンがユニコーンを楽しんでくれていることが、本当にうれしい。音楽っていいな。バンドっていいな。仲間っていいな。これからもずっと5人で音楽でゲラゲラ笑い続けていってほしいな。

最後に、ユニコーンの楽曲ができていく光景が描かれた曲の歌詞を置いておく。音楽でゲラゲラ笑ってるおじさんたちが目に浮かぶ曲。
今年2枚リリースしたうちの1枚「UC100V」っていうアルバムに入ってます!聴いて~~~~!!