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クムリポ/十二番目の時代(下)

KA WA UMIKUMAMALUA

(2/2)

Hainu‘awa(ハイヌアワー:積み上げた時代が捧げた)-- ‘Ulahuanu(ウラフアヌー:神聖な嘆きの実)
Laukohakohai(ラウコハーコーハイ:沢山の打ち合う音)-- Ho‘olilihia(ホオリリヒア:どれほど妬みがあったろう)
Opa‘iakalani(オパイアカラニ:空がピシャリと音を立てる)-- Kumukanikeka‘a(クムカニケカア:ざわめきに代わり)Opa‘ikumulani(オパイクムラニ:音を立てた空の底)-- Kauikaiakea(カウイカイアーケア:広い海が現れる)
Liahu(リーアフ:寒けのする山)-- Kapohelei(カポーへレイ:まぶたを閉じた夜)
Kanikumuhele(カニクムヘレ:大きな呼び声が上がる)-- Ho‘omauolani(ホオマウオラニ:空へ錨を下ろす)
Ho‘opililani(ホオピリラニ:空と繋がる)-- Nawihio‘ililani(ナヴィーヒオイリラニ:空に突風が集まる)
Ohemokukalani(オヘーモクカラニ:空がこすれて割れ)-- Kauhoaka(カウホアカ:弧がかかる)
Pilihona(ピリホナ:タロイモに結ばれる)-- Mahinakea(マヒナケア:透き通った月)
Ho‘omahinukala(ホオマヒヌーカラ:解かれる苦しみ)-- Paliho‘omoe(パリホオモエ:横たわる崖)
La‘iohopawa(ライオホパワ:澄んだ夜明け前の芽)-- Kuaiwalono(クーアーイヴァロノ:神秘の禁忌が現れる)
Kuliaimua(クーリアイムア:初めのつとめ)-- Ho‘opi‘alu(ホオピーアル:皺を刻む)
La‘aumenea(ラーアウメネア:荒地の草木)-- Mahiliaka(マヒリアカ:耕してより合わす)
Ho‘opiliha‘i(ホオピリハイ:つなげて語る)-- Holiliakea(ホリリアーケア:弱々しく広がる)
Kiamanu(キアマヌ:帆柱とカヌーの先)-- Pu‘unaueakea(プウナーウエアケア:透き通って昇るあなたの出っぱり)
Ho‘opa‘ilimua(ホオパイリムア:ピシャリと鳴る海藻)-- Ho‘opi‘imoana(ホオピイモアナ:大海原から揚がる)
Nakukalani(ナクカラニ:空が掻き乱され)-- Kaukealani(カウケアラニ:透き通った空が出る)
Naholokauihiku(ナホロカウイヒクー:外の皮を取り払って)-- ‘Apo‘apoakea(アポアポアーケア:広げて取り押さえる)
Pepepekaua(ペーペーペーカーウア:びしょ濡れの私達の赤ん坊)-- Puhiliakea(プヒリアケア:透明な潮を吹く)
Ho‘omaopulani(ホオマオプーラニ:空の雨が降り止む)-- Ahuahuakea(アフアフアーケア:力が漲りわたる)
Kukulani(クークーラニ:空の祖父母)-- Awekeau(アウェケアウ:流され打ち上がる)
Kukauhalela‘a(クーカウハレラア:聖なる家に着く)-- Waka‘aumai(ワーカアウマイ:ここに舟を進めた時代)
Kukaimukanaka(クーカイムカナカ:人が地下かまどから現れた)-- Hiliapale(ヒリアパレ:さまよいを押しのけて)
Kukamokia(クーカモーキア:帆柱を解いて現れた)-- Hauli(ハーウリ:青い生命)
Kukahauli(クーカハーウリ:青い生命が現れた)-- Lele‘imo‘imo(レレイモイモ:またたきに乗り出す)
Kukamo[‘]i(クーカモーイー:支配者となった)-- Ho‘oahu(ホオアフ:重ねていく)
Kukaluakini(クーカルアキニ:多くの穴[/二度目]が現れた)-- Pue‘pu‘e(プエプエ:砂丘[/襲う・奪う])
Ho‘opilimoena(ホオピリモエナ:寝ることと結ばれた)-- Kahiolo(カヒオロ:ひっくり返る)
Ho‘opailani(ホオパイラニ:空が励ます)-- Mahikona(マヒコナ:畑の南風)
Lohalohai(ロハロハイ:うな垂れる)-- Lauhohola(ラウホホラ:葉が開く)
Kelekauikaui(ケレイカウイ:沼地へたずねる)-- Mokumokalani(モクモカラニ:空が分かれる)
Kanikania‘ula(カニカニアウラ:赤い叫び)-- Meimeikalani(メイメイカラニ:空と共にある五月)
Keleikanu‘ulani(ケレイカヌウラニ:空の高くの沼)-- Palimaka(パリマカ:崖の眺め)
Keleikanu‘upia(ケレイカヌウピア:高地の沼のクズウコン)-- Pihana(ピハナ:腹いっぱい食べる)
Keleikapouli(ケレイカポーウリ:青い夜の沼地)-- Opi‘opuaka(オピオプーアカ:弧がかかる)
Kelemalamahiku(ケレマーラマヒクー:沼地を耕す)-- Ku‘uku‘u(クウクウ:自由の身になる)
Ho‘ohiolokalani(ホオヒオロカラニ:ひっくり返した空に)-- Ho‘opalaha(ホオパーラハ:広々と行き届く)
Ho‘opihapiha(ホオピハピハ:十分に満たし)-- Ho‘onu‘anu‘a(ホオヌアヌア:豊かに積み上げる)
Ho‘opalipali(ホオパリパリ:傲慢となり)-- Kuka‘alani(クーカアラニ:空の清算を受ける)
Mihikulani(ミヒクーラニ:空に悔いる)-- Poupehiwa(ポウペーヒヴァ:慎ましく選ばれた帆柱)
Maunaku(マウナク:押し進む)-- Kalelewa‘a(カレレワア:カヌーで揚がる)
Ho‘oholihae(ホオホリハエ:ひげを生やし唸る)-- Hinapahilani(ヒナパヒラニ:空の端の月)
Pi‘ipi‘iwa‘a(ピイピイワア:続々とカヌーで揚がる)-- Naukelemauna(ナーウケレマウナ:沼と山を我がものにする)
Kakelekaipu(カケレカイプ:沼地の瓢箪)-- Laulaulani(ラウラウラニ:空へ生い茂る)
Nakiau‘a‘awa(ナキアウアーアーワー:狂気が去って時代を結ぶ)-- Po‘iao(ポイアオ:昼の光に蓋がされる)
Nanue(ナヌエ:海藻)-- Kuhimakani(クヒマカニ:風のような仕草)
Napolohi(ナーポーロヒ:夜更けの静まり)-- Lonoaakaikai(ローノアアカイカイ:禁忌の海を解かれた影)
Ho‘ohewahewa(ホオへヴァへヴァ:過ちを咎める)-- Ho‘opalepale(ホオパレパレ:受け流す)
Milimilipo(ミリミリポー:最愛の夜)-- Miliho‘opo(ミリホーオポ:愛しい土台を築く)
Ku‘emakaokalani(クーエーマカオカラニ:先端が空にたてつく)-- ‘Ohuku(オーフク:積み上げて穴を開ける)
Po‘opo‘olani(ポオポオラニ:空の窪み)-- Heanalani(へアナラニ:一つの空の見取図)
Ka‘iliokalani(カイリオカラニ:空の地表の欠片)-- Kiloahipe‘a(キロアヒペア:燃える凧[/月経]の予見)
Ho‘oipomalama(ホオイポマーラマ:面倒をみて愛しくさする)-- Kaikainakea(カイカイナケア:透明にこじ開ける)
Kunikunihia(クニクニヒア:燃え焦がれる喜び)-- Mali‘iluna(マリイルナ:小さな者はより高く)
Paniokaukea(パニオカウケア:透明に閉じられる)-- Pokaukahi(ポーカウカヒ:たった一つの夜が現れる)
Polomailani(ポロマイラニ:タコノキが空でちょうど)-- Nakao(ナカーオー:熟しきった)
Polohiua(ポロヒーウア:雨に投じるタコノキ)-- Heiheiao(ヘイヘイアオ:競って昼の光へ)
Kukukalani(クークーカラニ:空の祖たち)-- Pani‘oni‘o(パーニオニオ:頂上で迎える)
Ho‘olepau(ホーオレパウ:終わりの無い)-- Holoalani(ホーロアラニ:永遠の空を行く)
Nu‘ualani(ヌウアラニ:高い空が)-- Pahiolo(パーヒオロ:ひっくり返された)
Lanipahiolo(ラニパーヒオロ:ひっくり返された空)-- Mukumulani(ムクムーラニ:多くの小間切れの空)
Ho‘omukulani(ホオムクラニ:空を小間切れにする)-- Newa‘a(ネヴァアー:火のよろめき)
Ho‘onewa(ホオネヴァ:目眩をさせる)-- Kua‘a‘ala(クーアーアーアーラー:太陽の狂気に変わる)
Lanuku‘a‘a‘ala(ラーヌクアーアーアラー:狂気の先の太陽)-- Pilimeha-e(ピリメハエ:寂しく連なる)
Ho‘opilimeha-e(ホオピリメハエ:寂しく連ねて)-- Niniaulani(ニニアウラニ:空に流れる境界)
Maninikalani(マニニカラニ:空の境界に)-- Kalaniku(カラニクー:空が現れる)
Ho‘onakuku(ホオナククー:もがいて現れる)-- Nahunahupuakea(ナフナフプアケア:透き通る花の苦痛)
Lanipuke(ラニプケ:天の本)-- Kalolo(カロロ:それがロロ)
Ahukele(アフケレ:沼地を重ねる)-- ‘O‘ilialolo(オーイリアロロ:ロロの表紙)
Pi‘oalani(ピオアラニ:空の弧)-- Pi‘oalewa(ピオアレワー:時代を飲みこむ弧)
Miahulu(ミーアフル:尊い夢)-- Pahulu(パーフル:羽で上がる)
Minialani(ミーニアラニ:空が凪ぐ夢)-- Ki‘ihalani(キイハーラニ:空のキイ[偶像]を得る)
Kumakumalani(クマクマラニ:厚く暗い空)-- Ho‘ouna(ホオウナ:使いを送る)
Ho‘opilipilikane(ホオピリピリカーネ:男が結びつく)-- Pilikana(ピリカーナ:結ばれたもの)
Nu‘akeapaka(ヌアケアパカ:透明な雨だれが重なる)-- Holiakea(ホリアーケア:広く芽生える)
Palela‘a(パレラア:神聖に背く)-- Palikomokomo(パリコモコモ:多くの崖[/困難]を望む)
Palimoe(パリモエ:崖のたな上げ)-- Palialiku(パリアリクー:絶壁が現れる)
Paliho‘olapa(パリホオラパ:哮り立つ)-- Palimau‘ua(パリマウウアー:崖から叫ぶ)
Palipalihia(パリパリヒア:いくつの困難を経たか)-- Paliomahilo(パーリオマヒロ:より合わせた綱を張る)

パリクー(そびえる崖)が生まれた 
Hanau Paliku
オロロ(ロロ)が生まれ オロロヌウ(高地のロロ)と結ばれた
Hanau Ololo Ololonu‘u
オロロホヌア(大地のロロ)が生まれ オラロハナ(下へ向かう仕事)と結ばれた
Hanau Ololohonua Olalohana
クムホヌア(大地の始まり)が生まれ ハーローイホ(下から見つめる)と結ばれた
Hanau Kumuhonua Haloiho
カーネとカナロアが 双子に続いた
O Kane O Kanaloa he mau mahoe
アフカイ(積み重なる海)が 遠く後に続き ホレハナ(身をねじる仕事)と結ばれた
O Ahukai ka muli loa Holehana

Kapili(カピリ:結びつく)-- Kealona‘ina‘i(ケアロナイナイ:生まれ出る試み)
Kawakupua(カワクープア:崖に咲く花)-- Helea‘eiluna(へレアエイルナ:より高く伸びる)
Kawakahiko(カワカヒコ:古い崖の先)-- Kaha‘ulaia(カハウライア:神聖に傷ついた)
Kahikolupa(カヒコルパ:昔の繁栄[/死者への祈り])-- Lukaua(ルーカーウア:私達は散りゆく)
Kahikoleikau(カヒコレイカウ:昔に編まれたレイ[花飾り])-- Kupomaka‘ika‘eleue(クーポーマーカイカエレウエ:黒くねじれる夜が見張った)
Kahikoleiulu(カヒコレイウル:昔に広がったレイ)-- Kanemakaika‘eleue(カーネマカイカエレウエ:カーネの針が強く黒くねじった)
Kahikoleihonua(カヒコレイホヌア:大地の生傷)-- Ha‘ako‘ako‘aikeaukahonua(ハーアコアコアイケアウカホヌア:大地を欲するがままの透明な生命)
Ha‘ako‘ako‘alauleia(ハーアコアコアラウレイア:欲をこらえず起こす茎)-- Kaneiako‘akahonua(カーネイアコアカホヌア:それはカーネ[/男]のもととなるもの)
Kupo(クーポー:夜になった)-- Lanikupo(ラニクーポー:空を暗がりが包む)
Nahae[‘]ikekaua(ナハエイケカーウア:私達は裂け目を知り)-- Hane‘eiluna(ハーネエイルナ:上から滑り落ちる)
Keakenui(ケアケヌイ:偉大に透き通る)-- Laheamanu(ラヘアマヌ:順風なカヌーの先)
Kahianaki‘iakea(カヒアナキイアーケア:広げられる一番)-- Luaanahinaki‘ipapa(ルアアナヒナキイパパ:平らな所へ落ちる二番)
Koluanahinaki‘iakea(コルアナヒナキイアーケア:広げられて落ちる三番)-- Ha‘anahinaki‘ipapa(ハーアナヒナキイパパ:平らな所へ落ちる四番)
Limaanahinaki‘iakea(リマアナヒナキイアーケア:広げられて落ちる五番)-- Onoanahinaki‘ipapa(オノアナヒナキイパパ:平らな所へ落ちる六番)
Hikuanahinaki‘iakea(ヒクアナヒナキイアーケア:広げられて落ちる七番)-- Waluanahinaki‘ipapa(ワルアナヒナキイパパ:平らな所へ落ちる八番)
Iwaanahinaki‘iakea(イヴァアナヒナキイアーケア:広げられて落ちる九番)-- Lohanahanahinaki‘ipapa(ロハナハナヒナキイパパ:垂れ下がる仕事は 平らな所へ落ちる)
Welaahilaninui(ヴェラアヒラニヌイ:無数の熱く偉大な空の火)-- [‘]Owe (オヴェー:サラサラと鳴る風)
Kahikoluamea(カヒコールアメア:二つで運んだ一つ)-- Kupulanakehau(クープーラナケハウ:前へ浮かび上がる)

ワーケア(透明な時代)が ハウメア(横たえる地)と結ばれ
 Wakea i noho ia Haumea,
パパ(平地) ハオホカカラニ(天を裏切る焼印) ハーロアが生まれた
ia Papa, ia Haohokakalani, hanau o Haloa

ハーロア(遠い生命)について
O Haloa-no



・La‘i-oho-pawa(ライオホパワ:澄んだ夜明け前の芽)--Ku-aiwa-lono(クーアーイヴァロノ:神秘の禁忌が現れる)・・・以下のようにも歌える。

La‘i-oho-pawa(ライオホパワ:澄んだ夜明け前の叫び)--Ku-[‘]aiwa-lono(クーアイヴァロノ:九番の記憶が現れる)

・クズウコン(Pia)・・・熱帯アメリカ原産の多年草[Maranta arundinacea]。地下茎から澱粉が採れて食用となる。

・沼地を耕す(Kele-mala-mahi-ku)・・・別意として「七番の月明かりの沼地」(Kele-malama-hiku)。

・狂気の先の太陽(La-nuku-‘a‘a-‘ala)・・・正確には「石の狂気の先の太陽」。この石は、タロイモを擦り潰したり石や斧を打ち合わせる踊りに用いられる、水の浸食で磨耗した火山石(‘ala)を指す。‘alaの別意に「香り」。

・時代を飲みこむ弧(Pi‘o-ale-wa)・・・ピオアーレヴァ(Pi‘o-[‘]alewa)と歌うと「浮かび上がる弧」の意。

・キイ[偶像](Ki‘i)・・・彫刻、人形、岩絵といった形づくられたものを指す。キイ[最初の男性]の別意。

・レイ(lei)・・・花飾り。頭や首周りを飾る花輪のこと。

・ロロ(Lolo)・・・カヌーの進水式・旅立ちの際などに行われた宗教儀式。推して「修了」の意を持つ。

・サラサラとなる風(‘Owe)・・・・オウェ(Owe[‘Ai‘e/アイエーの異形])と歌う場合、「債務、借り入れ」といった意。

・ハウメア(Haumea)・・・ハワイの母なる神。受胎と出産を司る。訳文は直意(Hau-mea)。「横たえる」と訳を充てた“Hau”は、「捧げものを前に供えるさま」をあらわす言葉。

・パパ(Papa)・・大地の女神。ハワイの島々を作ったとされる。訳文は直意。

・ハーロア(Haloa)・・・ハワイ人の最初の祖先になったとされる神。訳文は直意(Ha-loa)。


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