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2ヶ月間の絶食〜鼻から牛乳!

入院して最初の2ヶ月間は、声帯が動かない関係で、まったく食事が出来ませんでした。最初は腕に太い点滴の針を指し、そこから栄養を補給していました。

点滴の針が抜けるのにも、時間が掛かりました(どれぐらいかかったか、忘れてしまいました)。点滴の針が抜けた後もすぐには食事が出来ず、その後は、透明の管を鼻から食道、胃へと通して、栄養を補給していました。鼻から通した管を通じて胃の中に入れるのは、紙パックに入った牛乳。牛乳といっても、高カロリーの栄養がついた液体です。まさに「(ちらり〜ん)鼻から牛乳!」の状態でした。

この牛乳が何ともいえない味で、その味を感じる度に、気持ち悪くて戻して(吐いて)いました。丁度リハビリが始まった頃です。食事をまったくせずに、この牛乳を飲んでいましたが、何回も吐いて、その度に、病室(リハビリ室)がパニックになっていました。病人が吐く、というのは、病院としては「事故」にあたるようで、だいぶ迷惑をかけてしまいました。

このまずい牛乳の後、ゼリーや、すり潰した野菜、豆腐などの、柔らかい食事へ。そして、段階的に硬い食べ物へ移っていき、最後には麺類やパンといった食べ物へ。食事のリハビリに時間がかかり、通算で4ヶ月の入院となってしまいました。

しかし、食事がまったくできない2ヶ月間を経験したおかげで、「食べることの有り難み」を心から感じる事が出来ました。糖尿病は入院中にインシュリンの注射から、薬に移行する事ができました。また、食事も前ほど沢山は食べられませんが、栄養のとり過ぎに気をつけながら、ある程度のものは食べられるようになりました。

量は少なくなりましたが、食べることが出来る事に感謝する日々です。


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