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Stay Home(病院)で、体重▲20Kg減。

4ヶ月間の入院中、最初の2ヶ月間は食事がまったく食べられませんでした。呼吸確保や生命維持の為、しばらく喉に透明な管が通されていました。体の中(喉)に管が入っていた影響で、暫く喉にある声帯の開閉ができなくなったのです。管を抜いた後も、声帯の開け締めを正常どおりに戻す為のリハビリが必要となりました。その為の声出しや、食事のリハビリ。その為に、入院が長引きました。

管を体に入れておくと通常そのような症状になるようです。特別心配する出来事ではありません。しかし、声帯の開け閉めが上手くできなくなると、様々な弊害が発生します。最初は声を発する事が出来ず、少し経っても「蚊のなく声」しか出ませんでした。ので、ベットの上では、意思を伝える為に筆談をしていました。声が元に戻った時、言葉が喋れる事のありがたみを、あらためて感じました。

そして、もっとも手こずったのは、食事。

喉の声帯は、声を出す時に開きます。声帯の弁が開いた時に、肺から出された空気によって声帯が振動します。その振動によって声が発せられる構造です。逆に食事をする時には声帯が閉まって、食べ物がスムーズに食道から胃へ流れていく仕組みになっています。食事の時に声帯が上手く閉まらないと、食べ物が肺に流れ込む「事故」が発生します。これが「誤嚥性肺炎(ごえんせいはいえん)」です。「誤嚥性肺炎」は時として死に至る、大変恐ろしい症状なんです。

若い人や体が元気な人は、仮に食べ物が間違って肺の方に流れても、それを押し戻す力が備わっています。しかし、高齢者や私のように体の力が低下した人間は、「誤嚥性肺炎」になるリスクがあります。それを防ぐためのリハビリが、病院で続けられました。

最初は点滴で栄養補給。次は寒天・ゼリーのような飲み込みやすい食べ物、次はやわらかいすり潰した食べ物、また次、と段階的に普通の食事へ戻していく「食べる訓練」が進められました。

そんな状況だったので、2ヶ月間は、まともな食事が出来ず、体重は入院の4ヶ月間で▲20Kg減少。超えた体、まるまるとした顔は、退院の時、別人のような姿になっていました。奇しくもメタボから脱し、54Kgの体重へ。入院前に着ていたスーツやシャツは全てダボダボ。七五三の時の大きな服のようになってしまったので、前のものはすべて捨てて、買い替えました。スボンは詰め直しを検討しましたが、「10cm以上のウエストの詰めは出来ない」という事で、全てリニューアルしました。

次回は食事が出来なかった時の栄養補給。「鼻から飲んでいた牛乳」について書きたいと思います(まだ続きます!)

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