東村アキコさんの漫画を読むと、稲荷神社にきつねが祀られている理由が分かる
世界三大主食と言われているのが、小麦、米、トウモロコシです。
それぞれの民族が、ほぼこの三大主食のいずれかを食べて生活しています。
米ばかり食べるとビタミンB1が不足して脚気となって、重症化すると心臓が動かなくなって死ぬ(脚気心)ことがあります。
同様にトウモロコシの粉ばかり食べると、ナイアシン(ニコチン酸)というビタミンが不足し、ペラグラという病気となって精神障害になることがあります。
麦ばかり食べてビタミン不足に陥って発症する病気は知られていないようです。
ということは、麦が一番すぐれているかというとそうでもなく、私の父に言わせると「麦は腹持ちがしない」ということでした。
そういえば、予備校に通っていたときにパンの耳ばかり食っているとお腹が空いて、「ああー米の飯をひたすら食いたい」という願望がありました。
日本人は、米とともに生活してきました。
米はお金の代わりでした。
大名は米の収穫高でランク付けされました。
宮崎県だと、延岡藩は7万石、飫肥藩は5万石、高鍋藩は3万石、佐土原藩は2万7千石です。
藩士の給料は米で支払われました。
稲荷神社は、商売の神様とされており、きつねがまつられています。
なぜにきつねなのか?
宮崎県出身の漫画家東村アキコさんが、その謎をときあかしています。
「稲荷神社のきつねさん」という漫画です。
これはおすすめ。
お金に対する考え方が変わります!
米はお金と同じ価値があった時代に、米を食べる雀やネズミを捕らえて食べるキツネは貴重なお金の番人だったのです。
東村アキコさんは、私の高校の後輩になります。
漫画家になるまでに宮崎で過ごした日々を描いた「かくかくしかじか」は何度読んでも泣けます。
さて、明治政府は、陸軍と海軍を創設します。
徴兵令をひいて、集めた兵に陸軍は一日六合もの米を支給しました。
いままで米を食べたことのない兵士は、大喜びです。
ところが、これが脚気多発事件につながっていきました。
ここで我らの高木兼寛が、登場してくるのです。
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