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【エッセイ】考えることをやめる。

気付いたら仕事のことばかり考えている気がする。そして夢でも仕事をしているということは多々ある。

あ〜、シンプルに疲れた。

新社会人になって仕事を始めて、どうせなるなら仕事ができる人になりたいなと思った。仕事ができる人に仕事が集まるのが世の常なので、自分の中で仕事で忙しい人に憧れを抱いてしまった。

新社会人で全然仕事が出来ないなりに頑張って、もう少しで年度末を迎える。来年度には今より確実に仕事が増えるだろう。会計の仕事とか、部活がより自分メインになるとか、授業の準備もきっと増えるだろう。

特別支援教育が決して楽ではないけれど、正直今いる自分の環境が、この業界の中では、あり得ないほどに、とてもぬるいことは分かっている。将来的に通常級のクラスを持つこと、持てるか分からないけれど不安しかないし出来るという自信はない。自信なんてないところから徐々につけていくものでしょ。そう自分に諭される。

飲み会が苦手だ。辛くてしんどい。アルコールの匂いを嗅ぐと気持ち悪くなってしまうし、単純に大人数いる空間が苦手だ。それに飲み会での私のコミュ力と社交性はほぼ皆無に等しい。飲み会の笑いのノリについていけない。仲の良い知り合いの人との飲み会でさえも、苦手だ。これがランチだったらいいのに。飲み会だけはどうも心が拒絶してしまう。

職場のことや世渡りのこと、人付き合い等を考えたら行ったほうが良いかなと思うけれど、(行かなかったら行かなかったらで考えてしまって気疲れする)やっぱり私は行きたくない。行く行かないでずっと悩んで答えを出せなくて考えているのが辛い。

飲み会のことだけじゃない、好きだった人に未練を感じていたけれど、恋愛について考えるのもなんだか疲れてしまった。今の私に恋愛をする余裕はもちろん、考える余裕もない。

だって目の前の仕事に精一杯だから。

将来のこととか、飲み会のことか、考えても辛くなるだけだからもう考えるのをやめようかなと思って。自分で自分を苦しめて無駄に気疲れしてどうする。

考えることが癖になってしまっている。生徒に悪い癖を直そうと言っている本人も、悪い癖を持っている。

考えて辛いことを考えるのをやめよう。

ちょっとだけ、視界が広くなれる。部活がない火曜日はいっそのこと仕事が終わってなくても割り切って定時退勤して、これまでしたいと思ってもなかなか出来なかった勉強をすれば良いのではないか。せっかく新調したボールペン、まだ1回もノックしていない。ソフトボールは散々ノックしているくせに。

趣味のことも考えるのをやめよう。教員になって、これまで好きだった服もネイルも香水もメイクも思う存分楽しめなくなってしまった。好きな料理もする時間と体力があまりない。外食はお金がかかる。音楽も聴くけれど気分でまちまちだし、カラオケも曲切れ気味で散々欲望のままに通ったら飽きてしまった。

かねてより楽器を始めたいと思っていたけれど、今の自分には終日自分が好きなように使える休みの日がないから出来ない。知人たちとスポーツを楽しみたいけれど、部活が入っていて行けない。

自分に趣味がないとか、自由がないとか、と考えることもやめよう。ないものねだりをしても結局ないものはないし、あれがない、これもないとないない言っているのもとても惨めでしかない。

多分今の私じゃあるけれど見えていないこと、気づけていないこと、そういうことを考えて感謝したいと思った。考えるべきことは、こういうことだ。

すぐに自分の人生が良くなりましたとか、悩みが解決されましたとか、そんなに簡単に変わるもんじゃないといけないけれど、自分が行った通りに報いられるので、とりあえず今の私は考えるのをやめて感謝したいなと思った。

考えて辛いことを考えるのをやめて、感謝することを考えよう。

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