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日本のここまでの戦いぶりを分析してみた

カナダ・カルガリーで行われているカーリング男子世界選手権2021。日本は6試合を終えて2勝4敗で9位タイと苦戦している。大会ホームページで公表されているデータを元に分析してみた。

🥌4日目(競技12)終了時点の成績

①5-1 ノルウェー
②5-2 カナダ
②5-2 ロシア連盟
②5-2 スコットランド
②5-2 スイス
②5-2 スウェーデン
②5-2 アメリカ
⑧4-3 イタリア
⑨2-4 日本
⑩2-5 デンマーク
⑩2-5 韓国
⑫1-6 中国
⑫1-6 ドイツ
⑫1-6 オランダ

🥌日本の戦績と今後の対戦

① A○ 8-5 ドイツ
② B● 5-8 カナダ
③ A● 5-8 スイス
④ D● 5-10 アメリカ
⑤ C○ 5-2 イタリア
⑥ B● 5-10 ロシア連盟
⑦ C ノルウェー
⑧ B スコットランド
⑨ C デンマーク
⑩ A オランダ
⑪ B 韓国
⑫ A 中国
⑬ D スウェーデン
※A〜Dは使用シート

最初の試合で8点取った後は、勝敗にかかわらず5点しか取れていない。5点は、単純に先攻後攻を繰り返して後攻で1点しか取れなかった場合の点数。
日本のビッグエンド(3点以上)は、初戦の対ドイツ1エンドの4点と対ロシア5エンドの3点のみ。後は2点を対カナダで2回、残りの3試合で1回ずつ。

スチールに至っては、対ドイツ8エンドの1点と対イタリア9エンドの1点の2回だけ。どちらも勝った試合で、やはりスチールできるくらいでないと世界選手権ではなかなか勝てない。国内の戦いでは、先攻でも相手に圧をかけてスチールを得ることが多いコンサドーレ。今大会は、いつもの戦い方ができていないように感じる。

日本の各試合のショット成功率を見ると、初戦の対ドイツで90%だった後は対戦順に86%、75%、82%、87%、80%。今ひとつ調子が上がらない。他の国は、スコットランドが6試合で4試合、カナダが7試合中3試合で90%以上をマークしている。一方、90%以上を一度も記録していない国も7ヵ国ある。

ショット成功率は採点者の主観が入り、25%刻みでもあり過信してはいけないが、さりとて公式記録として残るもの。ここまで日本の大会アベレージは83.4%で、これは参加国の中で7番目(トップはスコットランドの88.8%、次いでカナダの87.8%、スウェーデンの87.2%。最下位の中国は78.5%)。

🥌各選手別のショット成功率

リードの阿部選手は試合順に、88%、93%、78%、96%、91%、86%でトータル88.4%。これはリードの比較で10番目の数字。リードはセットアップのドローショットが多いため、比較的高い率が出やすい。スイスのリードは6試合中5試合で90%以上をマークしている。

セカンドの谷田選手は同じく試合順に90%、88%、69%、96%、85%、83%でトータルでは84.8%。これはセカンドの比較で4番目タイ。カナダ戦で数字を落とした以外は堅実にショットを決めている印象で、数字にもそれが表れている。セカンドのトップはカナダ(7試合)とスウェーデン(6試合)の87.5%。

サードの清水選手は、試合順に97%、82%、73%、72%、78%、84%でトータルでは80.7%。サードの比較では7番目タイ。数字を見ると、復調気配がうかがえる。サードのトップは2戦目ですべてのデリバリーで100%をマークしたスコットランドのハーディー選手で、大会トータルでも91.4%と高い。

フォーススキップの松村選手は、86%、82%、82%、64%、93%、69%でトータルは79.7%。フォースの比較では5番目と、決して内容は悪くないことがわかる。ただ、60%台が2度あるように、波が大きい。トップのスコットランドのモアト選手は6試合中3試合で90%以上、トータルで87.1%と安定している。

最後に、日本の各選手のショット別の成功率を見る。リードの阿部選手はドロー89%、テイク75%。セカンドの谷田選手はドロー83%、テイク86%。サードの清水選手はドロー78%、テイク82%。スキップの松村選手はドロー76%、テイク83%。清水選手、松村選手ともにドローの精度を上げたい。

地元網走に帰ってきて5年半経ちました。元競馬専門紙編集部員。サッカーや野球、冬はカーリングなどスポーツ観戦が好き。もちろん、競馬も話題にしています。時事ネタや網走周辺の話題なども取り上げます。よろしければ、サポートもお願いいたします。