財務省「ファイナンス」:我が国におけるTLAC(総損失吸収力)規制―ベイルアウトからベイルインへ―

本日、TLAC規制について解説した論文(我が国におけるTLAC(総損失吸収力)規制―ベイルアウトからベイルインへ―)をリリースしました。論文は下記から取得できます。

https://www.mof.go.jp/public_relations/finance/202306/202306h.pdf

本稿は、AT1債とB3T2債については分かっているものの、TLACについてはまだ把握していないという人に向けた文章になっています。クレディ・スイスの破綻に伴い、TLAC市場も影響を受けているということから、政策担当者だけでなく投資家などにも、現在、一定のニーズがある気がします。

これまでTLAC規制の文献は相対的に少ないだけでなく、その内容は容易ではないと感じています。本稿では、初学者でも理解できるようTLAC規制の概要を説明しています。また、かなりしっかりした金融規制の専門家からのレビューもうけていることから、その内容の正確性についても担保されていると思います。

もっとも、なにぶん、TLAC規制そのものは新しい規制であり、破綻処理の事例もないこと、さらに、各国での制度の違いも大きいことから、不正確な記載があるかもしれません。その際は随時、noteなどで修正していこうと思います。

次回は、もっと踏み込んで日本のTLAC規制における4SIBs(3メガ+野村)の破綻処理について議論していく予定です。

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