税収の上振れにより新規国債は約10兆円減額:2023年度決算概要(見込み)

2024年7月3日、2023年度一般会計決算の概算見込み額を財務省が発表しました。例年、例年簡単なメモを記載していますが、今年は報道されていなさそうです(今年は日銀の国債購入の減額が話題になっているので少々不思議です)。本日の内容は、下記をベースに記載するので、下記も参照してください。
一般会計決算の概算見込み額についてのメモ|服部孝洋(東京大学) (note.com)

まず、下記が財務省により発表された「令和5年度決算概要(見込み)」です。例年記載していますが、この表は一見するとわかりにくいのですが、これは決算概要の見込みそのものではなくて、それまでの予算との乖離だと解釈する必要があります。

https://www.mof.go.jp/policy/budget/budger_workflow/account/fy2023/05kessangaiyoumikomi.pdf.pdf

これをみると、税収が2.5兆円想定より上振れする一方、歳出について、6.9兆円不要が発生したと解釈できます。これに伴い、公債金が9.5兆円減額されていることがわかります。

毎回記載していますが、税収増に伴う地方交付税の増加の調整が必要になり、その調整後、純剰余金が8,517億円という形になっています。これも例年記載していますが、税収や歳出不用が想定よりも下振れするリスクに備え、バッファーとして純剰余金がこの時点でプラスになるよう調整されていると解釈されます。

今回は簡単なメモになりますが、必要に応じて加筆修正します。

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