良くするべくして関われ
”たまたま”勝つな
勝つべくして勝ち奪れ
子供たちが最近ビデオでよく見る、「ブルーロック」という漫画の中のワンシーンが、晩酌中のふわふわした頭の中に鮮明に残りました。
「○○くん、なんだか今日は調子がよかったね」
放課後等デイサービスで働いていると、そのような職員間の会話を耳にすることがよくあります。
逆もまた然りです。
今日は望ましい行動が多かった、そんな時に考えてほしいのは、
「なぜ、今日は調子が良かったのか」ということです。
「今日は本人の気分がよかったからだ」
「家で何かいいことがあったのかな」
「おいしいごはんを食べて、満足なのかな」
もちろん上記のような個人の因子(例えば体調、気分など)も大きいでしょうが、それではその個人因子が崩れてしまっているときには、その子の行動をよくする手立てを支援者側が持っていない、その子の”調子”にゆだねているということになります。
特性のあるお子さんの調子というものは、その多くが周りの環境によって左右されます。
環境とはつまり、「支援者のかかわり」そのものです。
なんとなくうまくいった、
ではなく、よりよい行動をさせるべくして、支援することが重要です。
そのために重要なことが、
①指示をする➡②やりきらせる➡③褒める
のセットを必ず守りながら関わっていくことです。
「褒める」ことが難しい、という声はよく聞きます。
褒めるための種まきが重要で、ただ行動を見ながら褒めるのではなく、
本人が達成可能だと思う行動を指示して、その通りに動けたら褒めることです。
ここで注意が必要なのは、一度「○○します」と出した指示は絶対に変えないこと。その指示をやりきるまで、口頭または身体的に補助をしながら、たとえ最後の一動作でも自分で「できた」にしてあげられるように関わります。
そうしないと、先生の指示はどんどん聞かなくてもいいものになります。
これだけは、要注意です。
子供をそこまで動かす自信がないのなら、はじめから指示をしないほうがましです。
特にADHDの特性を持つお子さんは、
長期的な報酬よりも即時報酬に反応を示しやすいことがわかっています。
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jsbpjjpp/22/4/22_253/_pdf
「○○したら、△△ができるよ」
という、中長期的な報酬よりも、
「○○できたね!」「すごい!!」といった即時にほめて報酬を与えながら、もっと褒めてほしい!と報酬を予測して起こす行動を増やしていきながら、さらに褒めるということを繰り返していくと、自然と良い行動が産まれていきます。
そしてこれを、支援者側である先生が、意図的に、
そうなるべくして仕掛けていくことが重要です。
そうすると、
「なんだか今日は調子がよかったね」
ではなく、
「自分の褒める声掛けで、○○君のいい行動が促された」
というように、自信を持って支援にあたることができるようになっていくと思います。
いっしょに、頑張っていきましょう!
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