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SONY MDR-Z7 レビュー


手放せないヘッドホンが出来てしまった。


冒頭にあるように音楽を堪能に導き、愛機となった密閉型ヘッドホン“MDR-Z7“。開放型でのお気に入りは俄然Fiio FT5だが、外では開放型の特性上音漏れが発生する為、もっぱらの屋内利用。気軽な外への持ち出しを加味し似た傾向の密閉型ヘッドホンをずっと探していたが、今回レビューするMDR-Z7は密閉型ヘッドホンとして筆者の好みを的確に貫いてきた。ちなみに前回記事で書いた通り友人のオススメ品である。なぜ辿り着けなかったのかの理由のひとつに、この製品がディスコン(後継機はMDR-Z7M2)されていることが挙げられる。最終的にリケーブルを経て最高に気に入った1台となった為、いつもより丁寧な語りでいつも以上の熱量と共に執筆していく。
とはいえ詳細スペック諸々はいつも通りに公式参照。

https://www.sony.jp/headphone/products/MDR-Z7/


再生機器
Fiio M15S + Astell&Kern PA10(全ON)
MDR-Z7(社外バランスケーブル)

 そもそも音の好みは千差万別であって、良い音も綺麗だと感じる音も、欲しくなる音も人それぞれである。幾度となくnoteで語る際には発しているが、改めて念頭に置いて欲しい。
筆者の好みは低域を主としていて尚且つ高域も元気、いわゆるアガる音、“ドンシャリ“だ。前回レビューしたD9200の様な優しく美麗な音にも浸りたくなる事があるが、大前提好みとしての主軸はドンシャリ傾向。自然と身体全体が音楽に呼応する、音が鼓膜に力強く流れ込んで叩き込んでくるような音がとても好きだ。
賛同出来ないという方、苦手だという方はもちろん居るだろう。そんな方はこの時点でこのnoteを閉じて欲しい、きっとこれから記載する内容は全てが好みに反する。ただ、この感覚に共感の握手を結べたりやそんな音もたまには聴きたくなる、という方はこのままぜひとも事項へ進んで欲しい。

このnoteに登場するMDR-Z7の構成

MDR-Z7 + 

単結晶銅の4.4mmバランス端子を備えた社外ケーブル。各部の見た目は純正とそっくりな造りをしている。パクリと言われればまあパクリになってしまうのだろう。筆者はAmazonにて購入したが、購入後にメーカーHPを発見。そちらでの購入だと割安(現在レートで6600円程度)になるが購入はあくまでも自己責任。

社外品のコネクタ外観。純正同様にねじ込み式
左右分配部分にも名称付き、社外品の方は表面加工はされていないが見た目だけならそっくりである。
プラグはL字になっている。メーカー名が記載。ここの質だけが各部と比べて少し残念になるのは、他が純正付属と遜色ないクオリティを保っているからこそだろう。

ちなみに筆者はSONY純正、キンバーケーブルとの共同開発ケーブル( MUC-B20SB1 / 4.4mm )も勿論試した。高域の伸びや音場が広くなった感覚はあったものの、MDR-Z7の魅力として最も感じた低域の力強さが控えめになってしまったので常用を見送り。そしてふとAmazonを徘徊している時にこのケーブルを発見、線材やバランス接続可能な4.4mm端子である点を加味してお試し購入。結果、MDR-Z7の傾向は維持したまま低域の締まり、レスポンスの良さ、全体的な解像感を得て求めていた傾向へ変化。なので今回のnoteはこの編成が前提になる事を心に留めた上で読んで欲しい。

①音傾向

叩くような力強く重みのある低域、中域はタイトだが前面への押し出しをしっかり感じる為、低域が邪魔をする埋もれた感じはナシ。高域はやや角を感じるも、むしろ全体のバランスとしてはそうでなければ成り立たない。エネルギッシュなサウンドという表現が実にハマるこの傾向、浸るというよりも脳内へ流し込むような強制的な没入によって“あえて“音楽で聴き疲れたい人にこそ本当にオススメだ。

②特徴

見た目も悪くない、むしろ良い。

本機は70mmの大口径ドライバー搭載。インピーダンスもそこそこに高めの70Ω。ドライバーを元気よく鳴らす為には出来るだけ出力の高い機器を使って欲しい。
ちなみにだが筆者の所有するM15SではPA10を繋がずともバランス接続で出力確保が出来たこともあり、楽々駆動する事が出来た。

ここまで語ってはいるが、MDR-Z7は2014年10月発売のヘッドホン。もう間もなく発売されてから10年を迎える。製品自体は当然ディスコン済み(※販売終了)、中古で流れている良玉なものを購入するのが最もな選択肢になるだろう。
※執筆時点で良品は約3万円〜程度が相場。

10年前の中古、と言えばそれなりに様々な抵抗が生まれる方もきっといるだろう。ただこの10年で物価は大きく上がり、為替の変動も大きく振れている。カン〇リーマームは小さくなったし、チ□ルチョコも10円では買えなくなった。☆っちゃんイカからは当たりも消えた。ビッ〇マックなんて今や480円、10年前は320円だったんだ────。

───?。

嘆きはさておき、ビルドクオリティは現在の同価格帯機器と比較しても高い。中古市場に転がっている製品のほとんどに塗装の剥がれなども無く、もちろん浮きなどもない場合が多い。SONY製品なので数はきっと出回っているだろう。その上で中古で今も尚良品が出回っているのは所有者“だった“方の管理もさることながら、きっとメーカー側の造りによる耐久性があるのだろう。安心して欲しい、SONYタイマーなど設置されていなかったんだ───。


③〆

イヤーパッドを伝いベースの振動が訴えかけてくるこの低域、「音は好みの世界である」という多様な趣向の世界には、数多に煌めく星々のように様々な製品が展開されている。その中で、筆者の好みに最もハマった傾向の密閉型ヘッドホンは、歴史ある日本メーカーである”SONY”から約10年前に販売された、今も尚褪せることなく輝き続ける密閉型ヘッドホン、【MDR-Z7】だった。

───連日のnote執筆だが、やはり好きを書き殴るのは非常に楽しい。音楽という分野だけではなく、こうして手記としてのインクと化すことも出来る程に没頭してしまう趣味、体験には人生単位でもなかなか出会うことが難しいだろう。ここまで目を通した方の中でこのnoteが刺さった場合はぜひ一度試聴、あるいはギャンブル的な盲信購入も結構。とにかく1度手に取ってみて欲しい。聴き疲れと表現したものの、脳内に供給されるキャパオーバーのアドレナリンは、きっと新たな没入感に酔いしれる為の鍵となるはずだ。たまには濃密な音に溺れてみるのも、存外悪くないだろう。

MDR-Z7を買ってからというものの、これを鳴らさない夜が来なくて困っている───。


このヘッドホンでの分かりやすいおすすめ楽曲



〜このnoteに関して〜
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※ このレビュー記事は筆者が思った事、感じた事をそのまま書き起こしてる為、表現、言い回し等で不快を与えてしまう場合がございます。そのような意図は一切ありませんので不満は一旦我慢してください。きっと勘違いです。
※ 最早レビューではない箇所が随所に散りばめられてますが、枯れ木は山の賑わいになりますし星は暗闇の中で輝きますのでそういう事だと思ってください。よろしくお願いします。

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