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SIMGOT EA2000 レビュー

SIMGOTのNewフラッグシップイヤホン。
販売前の試聴機会でも多くのユーザーより高評価を獲得。かく言う自分も、販売後の試聴からそのまま購入を決めた1人である。1DD+1PR、低音域を補強するパッシブラジエーターユニットを搭載した機構、変換可能プラグによりチューニングの変化を行える付属ケーブル。愛機入りしているEA2000を半月程使用したレビュー記事となります。
【視聴環境】
・M11 plus ltd
・ZEN DAC
・Amazon Music Unlimited&購入ハイレゾ音源etc.

イヤホンスペック概要一覧

【ドライバー構成】
・12mm
デュアル磁気回路デュアルチャンバーダイナミック型
・6mm
パッシブラジエーター型

【インピーダンス】
・23Ω

【再生周波数】
・10Hz〜50kHz

【付属ケーブル仕様】
・Litz 高純度無酸素銅・銀メッキ・8 芯
交換可能チューニングプラグ×3
※N3A000 3.5mm
中高音域にフォーカスされたチューニング

※C3A035 3.5mm
フラットなチューニング。モニター寄りだがリスニングを崩してはいない。

※N4A000 4.4mm
N3A000とチューニング傾向が同じように感じる。バランス接続により分離感が付与される。

本製品の特徴

1番に特徴として挙げれるポイントは「変換可能なプラグを搭載し、音の傾向を変化させることが出来る」という部分。これまでリケーブルで線材による音の変化をあれこれ試していたところが付属のケーブルでもある程度楽しめる様になっている。製品の紹介として「気軽に変化を楽しめる」と記載している所が多いのだが鬼固い。自分の個体だけかもしれないが、交換は手軽という訳ではなくそれなりの筋力を必要とする。一通り聴いたのだがプラグは決め打ち推奨、N4A000(4.4mm/中高音域フォーカス)が最も好みだったため、記述する内容全てはこの組み合わせという事を念頭に置いて欲しい。

音色と使用感

音場が広く、中高音域が芯を持ちながら綺麗に伸びる。雑味を感じない各音域のバランス、そしてなにより低音のアタック感が心地良い。重厚感のある低音ではないが下支えとしてきちんと存在していて、はっきりとしている、というよりも「くっきり」という表現が最も近い印象。軽快でレスポンス良く、そして小気味よく鳴る低音は決して他の音域を邪魔することが無い。
そして金属性ハウジングによる独特の残響感も相まってか、息遣いや息継ぎのタイミングではしっかりと「ありのまま」に近いリアルを感じる事が出来る。装着感によって聴こえ方が変わるのは最早ご愛嬌なのだが、個人的には特に気を使う必要なく使えている。これまでのラインナップが2pinだった中、mmcxに変更してリリースされた背景には角度変更による調整をユーザーが行う事で好みを探る…なんて側面もあるのでは、と考えてしまう。
楽曲はチルなサウンドから元気な楽曲、そしてジャズやクラシックもこなせる。臨場感のあるサウンドは魅惑的にも聴こえ、静かな空間であれば魅力が一層引き立つ事だろう。苦手な楽曲、というよりも趣向に沿わない可能性のあるものはロックやメタルが挙げられるが、適度につまむ程度の視聴であれば特段の違和感なく聴けるはずだ。

ステムは真っ直ぐではなく傾斜になっている。

価格から見たEA2000に対する感想

世界一のECサイトであるAmazon、オーディオ関連の大手販売所であるeイヤホンなどで約44,000円にて販売されている。
https://amzn.asia/d/6qnU0tu
https://www.e-earphone.jp/products/detail/1466409/
個人的には最初の1本、はたまた沢山所有する内の1本、いずれにせよ「買い」をオススメする。
音場が広く、尚且つ透き通ったサウンドは確実に音楽鑑賞を文字通りに楽しくさせる。試聴は前提としておきたいが、環境によってはそれが難しい方もいる、そんな中でも買って後悔のしないイヤホンだと太鼓判を押す、個人的に今年のベスト・バイな1本だ。

総評

・どのタイミングで買っても良し。ほんのり寒色で音場広めの艶あるサウンドを楽しみたい方にはどストライクの逸品。
・箱出しで完結可能な優秀さ。メーカーの音に対する本気具合も感じられる非常にコスパの良いイヤホン。
・高級感と重みのあるデザインは所有欲も満たしてくれる1本となる。音楽に舌鼓を打ちながら是非鑑賞を楽しんでください。

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