【越路の想い出〜さいなら会の日の日記】
この前のクラムチャウダーの投稿に書かせていただたのですが
おばさんが若い頃に
通わせていただいていた
人形町「越路」さんの最後の日にお伺いした時の日記です。
【越路の想い出〜さいなら会の日の日記】
2008年6月29日
さいなら・・・。
昨日、越路が閉店しました。
大好きだった喫茶店。
それを知ったのは一ヶ月前。
どうしたらいいんだろう?突然のことに、戸惑った。
私に出来る事はないのだろうか?
ひとり悩んでいた。
色んな事がありました。
でも、嬉しい時も悲しい時も、どんな時も越路は、そこにありました。
越路のマスターには、本当にお世話になりました。
最初は怖かったけど、面白くて、暖かくて、いい加減で、優しいマスターを、私はいつからか、とても好きになっていました。
都会の真ん中のひとつ路地裏にあった、時間が止まったままの喫茶店。
「私達3年後、何してるんだろうねぇ・・・」
友達と夜遅くまで語りあってた去年。
それでも、私がどんな風に変わっても、越路は変わらず、ずっとそこにあるものだと思っていたのに・・。
閉店2週間前から、ランチタイム、夜、時間を見つけては通っていました。
カウントダウン。
そして、とうとうやってきた昨日。
お店の中はとても賑やかで忙しそうでした。
私は、外から眺めるだけで、家に帰りました・・・。
今日もまた、越路の扉を開けました。
さいなら会のはじまりです。
本当の本当の最後の夜に、ご近所さんから、はじめましてさんまで、色んな人が集まって、飲んだり食べたり、ワイワイ話して・・悲しい顔は、ひとつもなかった。
越路で、ミニライブっていいなぁ・・。
私の絵、飾ってくれないかなぁ・・。
良くひとりでご飯たべながらボーっと考えていたっけ・・。
さいなら会の最後に一曲歌わせてもらいました。
人前で弾き語りは、久しぶりで、緊張したけど楽しかったな。
こんな夜は、そうそうないよ。
素敵な夢。
過ぎて行く今。
消えないで・・。
静まり帰った夜の街。
ひとり電車の帰り道。
胸の奥から込み上げてくる何かを必死でなだめていた。
泣くな!
泣くな!
だって涙は、また会う日まで取っておかなきゃ。
未来が足踏みして待ってるから。
別れは出会いのはじまりなんだと自分に言い聞かせては、上を向き涙をのみこんだ。
さいなら越路。
ありがとう越路。
私はずっと忘れないよ。
閉店が決まったと、マスターが私にくれたメッセージ。
「もし越路がなくなっても、それは必然の流れです。
全てのものは、時間と共に変化してゆくのですね。
でも、人と人とのつながりは、時を超えて続いてゆくのじゃ!」
越路に関わった、全ての人に幸あれ!!
若い文章で‥な感じもありつつもですが🙇♀️
さいなら会から12年。
3年後も想像できなかった若き日の自分。
マスターとは、今も年賀状のやりとりをさせていただいています。
なくなったら、お終いではなく、記憶の中で生き続ける。それは、駄菓子もそうだと思います。
終売情報をいくつか聞いていて、寂しい気持ちとともに、記憶はいつまでも生き続けるんだという事も感じています。
目の前の当たり前のような光景を、大切に見ていきたい。そんな風に思っています♡鳩
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