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テックキャンプ受講生が本音で語る「実情」

 最近テックキャンプについて、インフルエンサーやその他のカリキュラムを受講したことのない、つまり「第三者」による動画投稿や批判が多いと感じています。
(これらは公表されている数字や情報に基づいて投稿されているものもあれば、全く根拠のないものまで様々ある為、ここで良し悪しは語りません)

 受講者による情報発信を1件でも増やしたいと考えたため、今回執筆することにしました。

 この記事はあくまでいち受講者の実体験による感想が中心です。記事内のすべてが正しいと思わず「こういう意見もあるんだな〜」くらいの気持ちで読んでいただけると幸いです。

 文章を書き慣れていないので、記事として構成がわかりにくかったり、稚拙な表現になっていることもあるかもしれません。精進します。

こんな方に読んでほしい

・プログラミングスクールの入校を検討しているが、テックキャンプって実     際どうなの?と考えている方

・テックキャンプの悪い評判を最近よく聞くけど、実情が気になる方

私が受講したコースについて

エンジニア転職_夜間休日コース(半年間) ​
=>2020年8月に入校。コロナ禍の真っ最中であったため、カリキュラムはすべてオンラインで進めました。カリキュラムを2月末に卒業して、現在転職サポートを受けながら活動中です。

カリキュラムの流れと仕組み

あくまで私が受講したコースに関する内容です。

-カリキュラムの大まかな流れ-

1、テックキャンプが用意した独自教材で学習
2、最終課題を作成(メルカリのクローンアプリ)
3、オリジナルアプリを作成or最終課題に機能を追加実装
  =>オリジナルアプリ作成は、メンターよるサポートが受けられない
4、制作物の発表会
5、卒業
6、キャリアサポートを受けながら転職活動へ

-チーム制-
 入校時期ごとで5、6人ほど?のチームを組みます。いわゆる同期になります。
 何かを一緒に取り組むことは基本的にはありませんが、よきライバルや相談相手となるため、存在は大きいと感じました。
-ライフコーチ-
 チームごとに1人つきます。学習進捗、モチベーションの管理などが主な役割で、マインド面を主に支えてくれる人です。
 普段のやり取りはSlack、面談時はZoomを利用します。
 進捗を共有することは良い刺激となり、サボれない&学習方法に関する具体的なアドバイスも多々貰えるめ、継続して学習できるという観点で非常に優秀でした。
 また、基本的に受講者を否定をせず、相談時も「原因の確認=>代替案の提示」というプロセスであったため、自己肯定感を損なわずに学習を続けられたのも大きいですね。不快感なくやる気を煽ってくれるので、モチベーションの維持にも繋がります。
 また、夜の10時頃などでもSlackの投稿にリアクションがついたり、返信があったりと、情熱的な一面を感じたことにも好感が持てました。
-メンター-
 技術的な質問をしたいときは、テックコネクトという独自ツールを使って、オンライン上で待機しているメンターとビデオ通話をします。
 利用可能時間は10時〜22時、年末年始や、不定期にある社員研修日以外は毎日使えます。
 質問が集中する時間はつながるまでに5分程度待つこともありますが、基本的には1分程度で応答してもらえました。
 オリジナルアプリの制作に関することは質問ができません。

 メンターの質については、度々議論されていますが、私は概ね不満はなかったです。

 私自身何度も質問機能を利用しましたが「質問に対して満足した答えを貰えなかった!」ということはありませんでした。
 スムーズに問題解決できることは、学習スピードを維持することに貢献し、前述した早い段階でアウトプットに移れることに繋がります。
 メンター毎の知識量、技量にばらつきは多少あると感じましたが、不満に思うこともありませんでした。
 ただしこれは「メンターへの質問が、独自教材の内容に限られ、オリジナルアプリの実装時は利用できない」からこそ実現できることであり、ある意味当然のような気もします。が、それは「メンターの質」とは別の問題になりそうなので、今回は割愛します。

良かったところ

1、初学者でも学習初期の段階で躓きにくい仕組みが充実している

 MacはおろかPCをあまり触ったことが人も想定して教材が作成されています。概念的な内容も触れますが、イラストや例えなどを用いて直感的に理解できるつくりになっていると感じました。
 また、メンターによる質問もほぼ常時可能なため、インプットの段階で長時間つまずくことはなく、早い段階でアウトプットに進めることは利点であると感じました。(エンジニアの学習においては、インプットよりアウトプットの方が重要であるため) 
 実装やエラー解決はある程度の慣れが出来てくると、解決のハードルが低くなると思います。
 プログラミングに慣れる前にそもそも躓いて学習が進まない…ということがなくなる点は、初学者にとって心強いシステムであると感じました。

2、学習習慣・モチベーションの維持に優れている

 学習を継続しやすい環境を構築してくれることこそが、テックキャンプ最大の魅力であると考えます。
 特にチーム制とライフコーチの存在は、想像以上にモチベーションの維持に繋がりました。
 チームの存在により、同期たち全員の進捗が、定期的にはっきり伝えられるため、遅れていれば「やばい、もっと学習しなければ…」と危機感を感じます。
 また、教材それぞれの項目に修了目標日が細かく設定されているため、進捗からイヤでも目を背けることが出来ない仕様になっていることも良いと思いました。
 私の場合、週に1度ライフコーチと面談をお願いしていた為、その都度目標と実際の進捗度合いを確認する事により、大幅な学習の遅れが発生することはありませんでした。やらなければ後ろめたい気持ちになってしまいますからね。

 私は受けたことないので、イメージが正しいかどうか正直わからないのですが「プログラミング版のライザップ」というツイートを見かけた時、なるほど確かにそれっぽい、と納得しました。 

3、キャリアアシスタントが優秀

 卒業後は転職活動へと移り、一人ひとりにキャリアアシスタントがつきます。これがまた優秀です。
 役割はテックキャンプ関係求人の調整及び管理、書類の添削、面接対策など求人対策全般を強力にサポートしてくれます。
 私の担当は元々リクルート関係の企業に勤めてみえたようで、採用等に関する知識が豊富な方でした。

 通常のエージェントサービスと違い、必ずしもテックキャンプの求人から採用されることを特に目的としていないため、他社サービス及びエージェントの活用に抵抗がありません。(むしろ推奨されます)
 ですから、リクナビやGreen、Wantedlyなどテックキャンプと関係ないサイトのプロフィール添削なども相談できます。
 自分専用の転職スペシャリスト(ほぼなんでも相談可)がついてくれるイメージで、心強いことこの上ないです。

 ただし、テックキャンプから提案される求人は正直少なく、応募求人は基本的に自分で探すことになります。(私の場合、約1ヶ月で18件でした)

残念に感じたところ

1、転職返金保証制度について

 簡単にいうと「転職できなかったら全額返金します(ただし条件有)」というものです。この条件が厳しすぎて、制度使わせる気ないでしょ!という意見をよく見ます。これは私も同意見です。

 大分類しただけでも16項目あるのですが、特に厳しいと感じたのはこのあたりでしょうか。

【保証金対象外になる例】
● 勤務先:東京以外の勤務地を希望する
● 雇用形態:30歳以上(カリキュラム終了時)でアルバイト、契約社員スタートがNGである
● 病歴、体調:業務に支障のある病気等で通院中である

 個人の状況や感覚にもよると思いますので、あくまで一個人の感想として受け止めてください。
 

2、オリジナルアプリの作成時は技術的なサポートが受けられない

 この話も批判内容としてよく見られる気がします。
 未経験からエンジニアへの転職活動において、ポートフォリオは非常に重要なアピールポイントになります。
 その人のエンジニアとしての学習の集大成になるわけで、何を学んできたか、何を作りたいか、適正(センス)があるかなど、転職市場において自身を主張する大きな要素になります。(全てであるとはもちろん言いません)

 他者と差別化を図るために重要なオリジナルアプリの作成について、全くと言っていいほどサポートを受けられないのは、テックキャンプの大きな弱点であると思います。

 ただしこれに関しては、初期の段階ではっきり説明されますので、納得できなければ、受講開始から14日以内であれば利用できる返金制度(こちらは期日以外は無条件で利用できる)があるので、考え直すことも出来ます。

3、オリジナルアプリの必要性と重要性が、受講者に伝わっていない(と私は感じた)

 テックキャンプの卒業要件は、細かい条件は省いて「オリジナルアプリを作成するor最終課題(メルカリのクローンアプリ)に追加実装する」のどちらかです。

 これは完全に私の肌感ですが「クローンアプリだけでは転職詰むぞ?絶対にオリジナルアプリ作れよ?」っていう空気は感じなかったです。

 事実、私の同期は17人いましたが、オリジナルアプリの発表をしたのはたったの7名でした。

 もちろん発表日までに間に合わなかっただけで、現在は完成させてオリジナルアプリを作成して転職活動している人もいるとは思います。

 しかし私自身、オリジナルアプリの作成について発破をかけられた経験もなく、実際に発表者も少なかったことから、あまり重要視されていないのかなと思ってしまいました。

 ただでさえ厳しい未経験からの転職事情があるなかで、現実的なアドバイスがスクール側から貰えなかったことは残念であり、改善してほしいと思った限りです。

テックキャンプに向いている人、利用すべき人

・自分だけではモチベーションの維持が難しい人
・初期の段階で躓きたくない人
・インプットの学習時間を極力短縮したい人
・強力な転職サポートが受けたい人

テックキャンプに向いていない人、利用すべきでない人

・専門性の深い知識を修得したい人
・自分一人でモチベーションを維持できる人(または、自分で勝手に仲間を見つけるなど、学習環境を構築できる人)
・転職保証制度の利用を視野に入れて活動を考えている人
・数多くの求人案件の斡旋を期待している人

 

テックキャンプをこれから受講するor受講している人に伝えたい

・オリジナルアプリは必ず作ってください。目的はスクールの卒業ではありません。
・カリキュラムをこなして卒業したら絶対就職できるというイメージをお持ちであれば、それは間違いです。卒業後いかにして他者より努力できるか、行動できるかが大切です。

 総じて、得られるのは奥の深い学習教材や知識というよりは、質の高い学習環境及び転職サポートであると思っています。

 酷い例えですが、ソシャゲの課金のようなものでしょうか。なくても出来るけど、爆速で成長したいからブーストしたい…そんな人に向いている気がします。

あとがき

 偉そうに長々と書きましたが、私自身もいち受講者です。ここに書かれた事が真実では無いと思いますし、色々な方の意見を見て、最後はあなた自身で判断いただくことが一番大切です。

 この記事の存在で、一人でも多くのミスマッチを減らすことができれば良いなと思いながら、〆させていただきます。 

 最後までこの記事を読んでいただきまして、本当にありがとうございました。

 それでは。

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