Bellini Overture "I Capuleti e i Montecchi"

ベッリーニのオペラ「カプレーティとモンテッキ」の序曲である。この人は神童と呼ばれ、実際天才的な仕事をして34歳だかで死んだ。このオペラの初演は1830年で、ベルリオーズの幻想交響曲の初演がその年の12月だという。

明るく楽しい音楽である。ピアノスコアをしめす。

IMSLPでお借りしたので誰の編曲かわからないが、これ、弾くの大変そう。

基本的に凝ったことはないのだが、ちょっとした「はずし」が工夫であろう。冒頭のEm7b5/Gとか。次のページでは仕掛けがある。

四角で囲んだAとC#は倚音であるが、ちょっとしたことだが大変効果的に使われている。

並行短調のロ短調で、IIbの和音(ナポリの和音)が出てくるが、そのあと主調のニ長調の属和音に続いて、いきなりCナチュラルが単音で吹き鳴らされる。これがこの時代の「劇的」なのだろうか。

その後はクリシェである。C7を使ってバスはC C# D Eb E と上がって行き、ソプラノはE Eb D C# C と下がってきて交換する。

3ページ目、2小節目にGとG#の対斜があるが、テンポが速いのであまり気にならない。

「カプレーティとモンテッキ」のはシェークスピアのロミオとジュリエットのもとになった物語で、もちろん悲劇なのだが、この序曲はひたすら楽しいような気がするのだが。


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