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突発江ノ島旅

娘が習い事の合宿に行くことになり、我が家には娘が生まれてから初めての「子のいない2日間」が訪れていた。初日は各々外出し、2日目の朝10時すぎてからようやく夫婦で「どこか行く?」と検討し始めた。最初は現実的に近場の買い物が案として挙がったが、私が「この夏海を見ていない」と騒ぎだし江ノ島に向かうことになった。

雲が夏すぎる。海に近付くにつれて雲も近付いてきた。普段助手席に乗らないから新鮮。車を運転しているときは他のメディアに気を取られず話ができるからいいなと思う。

鎌倉の海!あまりにもキラめいていて、スラムダンクのアニメのOPが脳内に爆音で流れ出す。あのキラキラは誇張表現ではなかった。鎌倉、江ノ島のアニメといえばスラダン、ピンポン、つり球…などと連想する。

休憩した駐車場から見た浜辺。誰かが書いた「good」がいい感じ。それにしても日差しがものすごい。寝そべって日焼けに勤しむ人たちを信じられない思いで眺めたり、若者たちの笑顔が眩しくて泣きそうになったりした。

10年ほど前に放送していた『最後から2番目の恋』というドラマが大好きで、よく登場していたこの駅に来ることができて嬉しかった。近くに車を停めて江ノ電に乗り、そのレトロさと海の景色を楽しんだ。

江ノ島駅に着いてすぐ軽い食事にした。ポキ丼を頼んだら思いがけず生しらすが載っていて感激した。食べ歩きするかもと思ったので小さい丼を選べるのがありがたかった。夫はメロンクリームソーダを、私はハイボールを頼んだのだけど、当然のように逆に配膳されて笑ってしまった。

江ノ島大橋を徒歩で渡り江ノ島へ。人混みが苦手なため足早に仲見世通りを抜け、すぐにエスカーに乗り込む。私は江ノ島自体初めてで、エスカーには幻想を抱いていたから打ち砕かれてしまった。(※透明な板に囲まれた1本のながーーいエスカレーターを想像していた。多分青函トンネルの幻想と似たようなものだろう)江島神社の狛犬はマッチョで可愛い。

見たことのない大きな黒いアゲハチョウが飛んでいて興奮した。どうやらモンキアゲハというらしい。山の頂上らしい風情に嬉しくなる。堂々とした猫さんを見つけて少し触らせてもらった。ちょっと迷惑そうだけど優しい。

山頂にあるシーキャンドルというタワーから見た景色。ガラス張りの展望台からさらに階段を上がった吹きさらしの場所が不思議なほど涼しくて気持ちよかった。疲れてきたのでタワーを降りたらさっさと階段を降りて下山した。また橋を渡るのがダルかったので駅まで行くバスを待ちながらホタテの串焼きを食べた。ふっくら上手に焼けていて美味しかった。

帰りの江ノ電から見た海。夕暮れ時もいい。江ノ電とエスカーに乗ること、生しらすを食べること、くらいしか目的なく来たし実際それくらいしかしなかったけど良い日になった。一応平日だからいつもより混んでいなかったのだろうと思う。観光に向いていない性格の私たちも楽しめた。帰り道、夫がアジカンの『江ノ島エスカー』を流してくれた。

ありがとう。夏が終わっていくね。

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