二周年、ですね。

どうにか二周年を迎えることができました。ひとえに皆さんのご尽力の賜物だと思います。ええ、本当に。心より皆さんに感謝申し上げます。これから、いえ、すでに三年目の道のりが始まっているわけですが、できることとできないことの境界みたいなものが、日々ますますわからなくなっています。時代の流れが途方に暮れるほど速く、ときどき振り落とされながらも、なんとかこうして今も暮らせています。ゲストハウス業界のことを考えると、本当に息が詰まるというか、ゲンナリするような潮目になっていて、デベロッパー系のいわゆる資本による大箱がたくさん増えました。まずもって供給過多に違いありません。その結果、競争が激しくなり、客単価はどんどん下がってきています。現に、東京や大阪、京都などの主要な観光地では、平日千円を切るところも少なくないようです。こうした価格競争の余波は、おそらく地方にも数年のうちにやってくるでしょう。私たちは、一体何を目指し、どこへ向かっていくべきなのか。私たちらしい無理のない暮らしを続けていくことが、日々難しくなっています。とはいえ、私たちが運営している宿は、デベロッパー系の方々からせせら笑いが聞こえてきそうなほどに、採算のとれない小さなものです。生き残るといえば大仰かもしれませんが、いつまでも自分とその周縁にいる人すべてが心地よく暮らせるといいなと思っています。そのためにも、これからの一年は、自分自身の健康管理はもちろん、宿のこと、地域のこと、やってきてくれるひとびとのこと、ほんとうに数え始めるとキリがないですが、そういったすぐそばにあるいろんなことに目配せや気配りができるようになれたらいいなと思います。今手のひらにあるものを失わないことが、この一年の目標かもしれません。防御は最大の攻撃なり。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?