2024/7/29〜2024/8/4

7/29
 昨日の熱中症による寝不足が響いているせいで、日中はずっと眠さを越えて頭が痛かった。仕事は相変わらず忙しく、昼はろくに食べることができなかったし、夜は明日が健康診断で20時までに完了しなければいけなかったのにギリギリになってしまい本当はしっかり食べたかったのに軽く済ませるくらいで終わってしまった。11月の高校演劇の都大会やゲームマーケットにも仕事で行けないことが確定してしまったので、本当に何のために仕事をしているのか分からなくなってきた。あまりにも嫌すぎるので色々調べてみたけれど、会社からの休日出勤の要請を断ることはできないらしいことが分かった。何そのあまりにも会社側に都合の良い決まり事。流石、プライベートより働いて成長することを求められる国だ。しかもそれに対して怪訝な表情をみせたら、『他の部署はもっと忙しいんだから』と言われて本当にキツかった。別の仕事をしている他の人がどうとか別に関係ないだろうが。ほんと、他人からの見え方にしか興味が無いんだな。あと、平日に代休取ればいいじゃんとか言うけれど、こっちはそんなに予定無くないんだわ。みんな休日に予定が無い前提として話を進めてくるの本当にやめてほしい。自己と他者との輪郭の境界線が曖昧な人と話していると、本当に細かく細かくずっとストレスが溜まっていく。
 家に帰ってからは急いで先週の日記を投稿し、明日からの旅行の準備に取りかかる。昨日までなんの準備もしていなかった自分が悪いのだけど、とにかく準備に時間がかかった。どうして今回はこんなに時間がかかるのだろうと考えていたけれど、普通に考えて今回は5泊だからという結論に達した。今まで全く体験してこなかった未知の泊数となれば、そりゃ荷物の準備大変になるわな。まあその分楽しみが過ぎるわけなのですが。


7/30
 健康診断があるため、朝一で検尿を取る。想像より溜まらない検尿カップと、想像よりすぐ満杯になる尿検査キットとのバランスの悪さにバランス悪いなと思った。普段より少し早く家を出て、健康診断へ。このまま岐阜に行くこともありキャリーケースを持っていたのだけど、受付で回収して貰えて良かった。というのと、朝ちゃんと取った尿検査キットを家に忘れてきて取り直しになって悪かった。最初は持ってきていなかったことに落ち込んだけど、徐々にあの尿がこれから1週間家に在り続けるという事態に気がついて恐ろしさを感じた。家にいる妹に処理してくれと言えばいいだけなのだけど、流石に他人に自分の尿を処理させるのは気が引けすぎる。し、それは申し訳なさすぎるので堪えた。家に忘れたという罪は私だけで背負って生きていきましょう。あー、家に帰るの怖いー。健康診断では人生初のバリウムがあった。幼い頃から親に、そして健康診断が近づいてきてからは会社の人達に散々バリウムのキツさを説かれてきた人生だったけれど、かなり身構えて行ったからか拍子抜けしてしまうような感じで終わってしまった。勿論胃にガスは溜まっていたし、色んな向きにグリングリン回されるのは健康診断にしてはハードだったけど、とはいえ想像していたバリウム検査に比べたら全然マシ。想像のバリウムはもっと満腹の状態から更に食べた時のあのウッぷ感だったので。これだけキツくないとなると、もしかしたら私はバリウムが得意なのかもしれない。もはや毎日バリウムできる。バリウムマスター。いや、毎日バリウムは嫌だな。冷静になった。そんなわけでバリウム後に下剤を飲み、再度尿の採取やらなんやらをして1時間くらいで終了。ようやく飯や水分にありつけるとなり、まずは駅のそば屋で水分と共にそばを飲み干した。この胃への溜まらなさ、もはや水分。
 健康診断後は中目黒に移動。キャリーバッグを駅のコインロッカーに入れて、一旦カフェへ。駅のコインロッカーというものを使うのがこれまた人生初だったのだけど、何でか物凄くワクワクした。多分駅のコインロッカーにキャリーケースを入れるという行為そのものが、旅行に行く前の助走みたいな空気を帯びているからで、その行為を含めて旅行みたいになっているからだと思う。そんなわけでコインロッカーに荷物を預けた後、カフェに入り仕事。今日は出社こそしないものの仕事はちゃんとやる日で、何なら今日で全部終わらすのだくらいの気持ちで仕事に取り組んだ。カフェで1時間くらいめちゃくちゃ集中して仕事をやった後、これまた仕事の挨拶をするために近くの会場で行われていた展示会へ。正直中目黒という街に自分はそぐわないのでずっと緊張しながら街を歩いていたけれど、強すぎる暑さがそれをなんとなく誤魔化してくれていた。この馬鹿を越えた馬鹿みたいな暑さに感謝することも少しはあるんだなと思った。展示会ではメールのやり取りを1ターンしかしていないし初めましての状態で挨拶をしに行ったのだけど、初めて会ったとは思えないくらい話が大盛り上がりして気がついたら1時間も話してしまっていた。ネットから経由して会った人とフェミニズムやジェンダーの話を出来ることはあれど、リアルや仕事を通して知り合った人とここまでしっかり話が出来たのは本当に人生で初めての経験で(今日は人生で初めてが沢山あって本当に嬉しい!)、本当に仕事云々とかはもう完全に忘れてめちゃくちゃ楽しかった(しかも相手方は女性と男性が1人ずつ!且つそこそこ年上!)。別に仕事での関係は続かなくても良いから、私的な領域で関係を持っていきたい。とはいえ、仕事の間から私的な間柄になることを極端に避けてきた私の人生の中にはその経験値がなさ過ぎるので、どうやって踏み込んでいったらいいかが全く分からない。取り敢えず、"私的な領域"みたいな言葉をするっと入れたお礼のメールを今まで送ってきたどの営業メールよりも強い想いで書いて送るなどした。ほんと、関係を続けたい。頑張る。
 その後はコインロッカーに入れてあったキャリーケースを回収し、新幹線に乗るために新横浜へ。コインロッカーからキャリーケースを出すとき、横で背が小さめの女性がキャリーケースをコインロッカーに頑張って入れようと少し奮闘していたのだけど、あれは声をかけてでも手伝った方が良かったのだろうか。どの程度奮闘していたら声をかけるべきだったのだろうか。こういう部分でいつまでのウジウジと考えてしまうのは本当に悪い癖だと思う。新横浜に着くまでの間に新幹線の血けっとっをスマートEXでスマートに取り、スマートに新横浜に着いたらスマートに新幹線乗り場に行き、スマートに待合室でスマートに仕事(そういえばいつかもこんな事書いた気がする。デジャブだ)。頃合いの良い電車が来るまではなかなか時間があったので、仕事もそれなりに捗った。今日は夜ご飯を岐阜にある二郎系にして優勝しようと思っていたのだけれど、新幹線に乗る5分前くらいにそのお店が定休日だという事を知り、急いで構内の売店でおにぎりを2つ買って遅めのお昼として食べた。新幹線の中では、酔う前の序盤は引き続き仕事をし、酔ってからは少し仮眠を取って「ハウス・オブ・ドラゴン」の続きを観るなどした。「ハウス・オブ・ドラゴン」は先週分から観ていないし、「虎に翼」は3週くらい前から観れていないので、できるだけこの旅行中に観て追いついておきたい。とかいうならこんなに日記書くんじゃ無くて観ろよという話なのですが。多分明日からの3日間はポメラばかり叩いて、結局ドラマも本も全然進まないのだろうなという予感はしている。それがいつも通りではあるんだけどね。ただ、今回本は3冊持ってきています。ひょ~。というわけで、新幹線での過ごし方はもう完璧以外の何者でもなかった。超スマート。
 岐阜に着いてからは駅のキヨスクで早めのお土産を買い(こういうのは最後にするとどうせ忘れるので)、すぐに東横インへ。チェックイン後に化粧水等のアメニティを取っていたら、後ろから『"やけど虫"って結構いるんですか?』という声が聞こえてきた。男性がホテルにあった注意書きを見て物珍しそうにスタッフの人に聞いていて、知らないけど興味あること過ぎてガッツリ聞いてしまった。男性も私のその様子を何となく察したのか、初見なのにそこからエレベーターまで未知なる"やけど虫"の話で少し話が盛り上がった。関係、というか関わる時間が絶対的に長くなる人(例えば仕事関係の人)とかに対しては物凄く人見知りするたちなのだけど、こういう旅行に来たときのコミュニケーションは余裕だし寧ろ信じられないくらい積極的に取りに行く人間なので、今回もそれが遺憾なく発揮された。最近思うようになってきたけれど、自分のこういう部分は旅行という行動にめちゃくちゃ向いてるなと感じる。とはいえ、高校演劇を観に行った時は誰1人として話しかけられずに終わるんだけど。まあ場違いな場所に居る時点で影を潜めるのはある種正義なのかもしれないが。

私が来た!のテンションで撮った写真
私が来た!よ?のテンションで撮った写真
色を3つも使って必死に訴えている。相当危険なんだろうな。
岐阜羽島駅の南口の様子。これ本当に新幹線が停まる駅?

 19時過ぎくらいに仕事が終わり、そこから少し荷物の片付け。今回は4泊もするので、自分の部屋みたいに荷物を広げた。連泊し過ぎているので、東横インで人生初のシーツ交換を体験することになりそう。これまた人生初だぜ。泊まっている東横インは新幹線が走る線路のすぐ横で、新幹線が通過する度にガタガタと振動しているので若干不安になった。てか、新幹線ってそんなに振動凄いものなんですね。初めて知りました。勉強になった。夜は二郎系が空いてなかったので、そこからほど近くにあるケバブ屋へ。ケバブ屋と言いつつもメインはハラル系の食材が置いてあるスーパーといった感じで、普段見ない食材が沢山並んでいるが故にワクワクが止まらないお店だった。ケバブは正直パッとしない味だったけれど、チーズホットドックは想像を遙かに超える大きさ且つチーズ!ケチャップ!みたいな剛速球ストレートみたいな味で笑ってしまった。2つとも量はかなり多かったため、もしかしたら二郎系に行くよりもお腹いっぱいになった説はあるかもしれない。店内でかかっている曲も、多分トルコとかバングラデシュ系のアーティストがヒットしたEDM曲をチルいカバーしているようなもので、そういうスーパー感も堪らなかった。夕飯後はPorter Robinsonの新譜を聴きながら地場のドラッグストアで飲み物を買い、ホテルまで戻った。Porter Robinsonの新譜はめちゃくちゃ日本的なギターロックな仕上がりで、これから行われるライブとかはめちゃくちゃギター弾くのだろうなと容易に予測がついた。あと、完全にギターから作曲が始まっているような曲もありそうだなと感じ、曲作りがガラッと変わっているのも印象的だった。まあかなり好きな部類ではあるけれど、個人的には前作の方がバチッと好みかなと思ったり。正直日本にいると、ギターロックは既にお腹いっぱいな節があるので。ホテルに戻ってからはジムに行けない分自重トレーニングをしっかりと行い、長々ここまでポメラを叩いてから寝た。旅行に行く日はどうしても長くなってしまうけれど、それにしても今日は長くなってしまった。

日本のスーパーじゃ見ないものばかり置いてあってテンションブチ上がり。


7/31
 ホテルに注意が張り出されていた"やけど虫"が部屋に入ってきて慌てふためく夢と、「ふたりはプリキュア Splash Star」の実際には無かった名シーンを観るという夢をみて目が覚めた。実際の"やけど虫"は黒とオレンジのツートンカラーらしいけど、夢に出てきた"やけど虫"は黒とライトブルーのツートンカラーだった。ほら、火とかも赤より青の方が熱いみたいなこと言うじゃん?あれ、これ誰が言っていたんだっけ?ガスの科学館だっけ?思い出せなくて悔しい。泊まっているのが東横インなので、朝食はバイキング。料理を綺麗に盛り付けられてしまったけれど、ヒタヒタのソーセージがあったので最高の気分で1日を始めることができた。会場へはシャトルバスで向かおうと思っていたけれど、朝飯を食べている会場ですらシャトルバスへ乗るという話題を何度か耳にしてしまったので、これは多分乗れないぞという長年のイベント参加の経験から感じて歩いて向かうことに。ホテルを出る前は暑さで会場に着く頃には死んでしまうのでは無いかと恐れていたけれど、実際に外へ出てみたら普通の夏という感じで、東京とは異なり風も涼しくて凄く快適に会場まで歩くことができた。歩いている途中横をシャトルバスが通ったのだけれど、想像通りめちゃくちゃ満席という感じで歩きを選んで良かったなとなった。会場に着いてからは受付をしてリストバンドを貰い(高校演劇でリストバンド配られるの初めてだったな)、着けて開場待ち。開場には想像以上に人がいて、空気は完全にフェスのそれだった。開場後は普段通り少し後ろの方の席を確保し、開会式を観た。羽島市の市長がめちゃくちゃ熱いスピーチをしていて、そのギャップに笑ってしまった。開会式後は昨日岐阜に着いたときに買っていた岐阜土産を渡すために、都立千早の元へ。というのも、大会前に千早の顧問の方とInstagramで何度かやりとりをさせて貰っていたのもあり、それのお礼と応援しているというやや自己満足的な気持ちを伝えるため。普通に顧問の方だけに挨拶をしようと思っていたが、近くを通った生徒の方に顧問の方が『(この方が)ハタショーさんだよ』と紹介をしてくれた。高校演劇を観るなんの関係もない大人として高校生たちに関わるのは良くないなとは思っていたけれど、紹介されたので挨拶は大人として恥ずかしくないようにちゃんとしようとか思っていたのも束の間、生徒の方々が本当に信じられないのだけど『え?え?え?』となった。最初は自分が生徒の方々に認識されていてめちゃくちゃ嬉しいなと思ったのも束の間、その生徒の方が『みんな!ちょっと!ハタショーさん!ハタショーさんだよ!』と他の生徒の方々も呼び、気がついたら27歳の男性が高校生の女性達に囲まれるという自分の今後の人生で絶対に起こらないような状況が発生した。たった2人くらいの生徒の方に自分の存在を認知されただけでアワアワしていたのに、本当に沢山の生徒の方に(めちゃくちゃありがたいよ、いや本当に)囲まれたらもう脳はパンクものだったので、正直泡を吹いて倒れるかと思った。中には『全国やりきったわ〜!』と言ってくれる方もいて、流石にやり切るのは上演してからにしてくれよと思った。そして、流石にそれくらいは口に出せた。生徒の方々が自分の拙い感想にここまで喜んでくれているとは正直想像もしてなかったし、本当にありがたいしありがたいしめちゃくちゃ嬉しくて破裂しそうだけど、そうやって自分の権威性みたいなものが無意識的にも上がってしまっていた事には若干の反省を覚えたりした。自分は生徒の方々から尊敬の眼差しを向けられるような誇れる生き方をしてきた/いる人間ではないし、正直なことを言ってしまえば(自分が男性という属性もあるが)彼女たちが作品で表現していた苦しさとかそういうものを濃い純度で共有できているかと問われればそれは怪しい部分もある。だからこそ、物凄く冷たい言い方になるけれど、こんなわけの分からない大人の言う事なんて話半分で聞いてくれと言いたかった。けれど、あの眼差しの中でそれを言うことは不可能だった。とはいえ、もし、もし自分のような存在が生徒の方々が作品を作ったり上演をする上で何かしらの力になったりするのならば、それは物凄く嬉しいことで、幸福なことで、この先の人生ではなかなか起こらない奇跡みたいな事だなと思ったりした。取り敢えず、私は壁になれなかったオタクなので、壁になれなかったからには壁になれなかったなりの、自分を見てくれている千早の方々が恥に感じないような、そういう行動を心掛けていきたいと思います。お前が誰かを見るのではなく、お前は誰かに見られているのだ。という事を何度も何度も、繰り返し繰り返し自分に言い効かせてこの3日間以降も生きていく。何はともあれ、顧問の方に挨拶できて、お土産(とは言いつつ岐阜で買ったもの)を渡せて、高校演劇を観に来た時に誰ともコミュニケーションを取らずに終わる自分のような人間にとっては120点以上の快挙じゃなかろうか。ただ、今後千早の方々の姿を見かけたら、今までとは違う類の緊張がやってくるのだろうな。それも一興と思いながら、取り敢えずこの3日間過ごします。

バイキングなのに綺麗に盛り付けてしまった。不覚。
来たぞ!!!の気分で撮った写真
もうすぐ始まる…!の気分で撮った写真

 今日の上演は5校あったのだけど、面白さに差はあるものの流石全国大会という感じで、どの高校も一定ライン以上の面白さを担保していて本当に素晴らしい1日だった。特に帯広三条高等学校の「つぶあんとチーズ」は本当に素晴らしく、今年触れたコンテンツの中でもトップレベルの面白さだった。あまりにも面白かったので、観劇後にTwitterで呟くには留まらずInstagramで感想を書くなどもしてしまった。この日の昼ご飯は会場近くの竹寿司でお昼を食べた。元々会場周りを調べていた時にその大きさに惹かれ絶対に行こうと思っていたお店。店に入りウキウキしながらお寿司を待っていたのだけど、なかなか出てこず時間が…という感じでかなり焦る状況になった。結果的に昼休憩後の上映15分前にようやく寿司が出てきた。公演開始時間に間に合わせるために急いで食べたけれど、1個1個が本当に大きくボリューミーだったためかなりフードファイト感が出てしまった。お店にいた客の中で自分が最初にお店を出たのだけど、他の人は昼休憩後の公演に間に合ったのか分からず少し心配になった。因みに、自分でも結構ギリギリの時間になってしまいました。やっぱり高校演劇の時間進行の中でお昼をちゃんとした場所に食べに行こうとする事は難しいね。分かっていた筈なのに全然分かってなかったな。

大皿いっぱいの量だから、他の人達の状況は本当に心配になった。

 上演後は目の前の公演でTwitterで感想を少し書き、行きとは異なり電車で帰った。行きは歩行、帰りは電車で帰宅。なんかちょっとだけ℃-uteの曲みたいだなとか思ったけど、思ったより近く無いことに気がついたのでブルスカにポストするのをやめた。電車は2両しかないもののめちゃくちゃ空いていて且つ幅が広い仕様で、とにかく過ごしやすかった。因みに、岐阜の電車にはなんばグランド花月の広告が掲出されていた。岐阜という場所だと、そういう場所に遊びに行くということなんですかね。日本列島の形は分かるし岐阜の位置も理解はしているけれど、実際に実感としては何も理解してないみたいなものだからな。正直、東京から岐阜がこんなに遠いとは思わなかったしね。

 ホテルに戻ってからは1時間くらい仕事をした後、昨日行きたかったけど行けなかった岐阜羽島に唯一ある二郎系へ。味はややというかかなり単調なスッキリ系で麺も細かったけれど、肉のクウォリティが異様に高くて驚いた。三要素の内の1つでも二郎を接種できたので、まあ及第点くらいには満足。ホテルに戻ってからは永遠にポメラを叩き続けたり、洗濯をしたりしてから寝た。久し振りに頭が熱い状態になった。


8/1
 昨日の夜からなんか調子悪そうな感じを出していたポメラが、朝起きたら完全に壊れていた。ポメラを開いた瞬間から、永遠に『y』を打ち続けるヘボマシンに成り下がってしまった。よりにもよって、この1番ポメラを使う時になんて体たらく…。悲しさを抱えつつ、今日以降の日記やInstagramの投稿はスマホでやっていきたいと思います。いやー、スマホでやると充電が気になってしまうのと、閉じないと文字数が分からないのと、文字の出方が気になるという慣れていない苦が発揮されてしまい本当にやりづらい。会場へは歩きで。途中のコンビニでお昼を買い、向かった。昨日食いすぎたせいで正直朝ご飯を食べ始める時点でもう既にお腹いっぱいの状態だったのに、朝ご飯は朝ご飯でしっかり食べたのでお昼は入らないだろうなという想定。あと、昨日のお昼の反省を活かしてのコンビニ飯。人間とは学び成長していく生き物なんですよ。今日も会場へは歩きで。昨日も東京の夏と比べるとかなり涼しい気候だったけど、今日もかなり涼しい部類だった。思い出してみたら、自分が子どもだった時の東京ってこれくらいじゃなかったっけな。いつの間にこんな人間が住んではいけない場所みたいな感じになってしまったのだろう。もう今の東京は夏でも猛暑でもなく、死夏です。虫すら活動をやめる死夏。
 今日の上演は関東大会の時から正直不満しか無かった県立松戸以外の上演は本当に楽しく観ることができた。県立松戸に関しては、大人が書いた言葉を高校生たちが発している且つ現状への認識がグズグズという体たらくだったので、本当に何故全国に行ったのか不思議でならない。正直県立松戸については昨年の春フェスに出場したのもまだ納得していない。ここまで同じニュアンスで嫌なものが続いているとなると、もはや指導する大人の側に問題があるとしか思えない。だって、生徒の演技や演出の仕方はとても良いので。来年は全国でこんな気持ちにはなりたくないな。全然話は変わるけれど、今日は若干名の千早の生徒の方と挨拶するなどした(因みに遊園地の方と夏祭りの方)。そこでようやく何となくの現状把握が出来たのだけど、自分の事を認識してるのは現3年生がほぼで、2年生以下はほぼ認識すらしていないみたいな空気感だった。思い返してみれば今の3年生が1年生の頃からグッと高校演劇を観るようになって、昨年の「フワフワに未熟」は高校演劇サミット以降4回観て、その度にがっつり感想を書いていたから認識して貰えたんだな。それがどうとかの話ではなく、もうこの方達が3年生だという事実に時間の早さとややノスタルジックな感覚を覚えてちょっと泣きそうになった。この方達がこの先幸福を感じて生きていってほしいな。明日の上演、楽しみとかそういう感情を超えて、もう緊張です。多分これは関わってしまった者が背負うべき緊張。でも、不思議と悪い気はしない。緊張しつつも、明日が楽しみ。
 5校観終わったあとは夕飯にラーメンと寿司を食べ(当たり前みたいに2食食べてるのアホ過ぎる)、近くにあったカラオケで1時間ほど1人カラオケ最初に「さよーならまたいつか」を歌ったけど全然声が出ず、その後はラップで声出し。ラップが楽しくてずっとやっていたら半分くらい時間が経ってしまったので、銀杏BOYZを1曲入れた。1曲入れたら我慢ができなくなり、結局1時間の中で4曲も歌ってしまった。後から冷静になって思ったけれど、1人カラオケで銀杏BOYZの「二回戦」とかを歌っているやつが、高校生たちが集まる高校演劇を観るとかどうなのだろうとか思い怖くなった。あと、今日来たこのカラオケは東海地方ではかなり有名な激安最高カラオケだったらしい。勉強になった。カラオケ後はホテルに戻ってポメラを触ろうとしたけれど、今度は『m』を打ち続けるという壊れ方をしてしまい、スマホで書くことに。スマホで書くと充電と書きにくさが目立ち、日記も全然捗らなかった。あと、結局触っているのはスマホなのでよそ見しちゃうんだよなー。明日以降が心配。早くポメラを修理に出したい。そういえば、日記ばかり書いているから結局本もドラマも全然進んでいない。予想は出来ていたけれど、それにしても予想より進んでいなさすぎて焦ってる。

要素が多いなと思って撮った写真
銀杏BOYZばっか歌うな感
声出しにはラップが最適だよね



8/2
 朝10分くらいウダウダとし、朝食を食べて外へ。相変わらず歩きで会場へと向かい、過去2日間で撮れていなかった看板の写真を撮った。それをInstagramに投稿していたら、千早高校のストーリーズが更新されていたので、応援しているといあ旨のメッセージを送った。本番の朝なんて忙しいだろうし返信なんて考えてすらいなかったけれど、数分後に動画で返信が来た。そもそも返信が来た時点でめちゃくちゃ驚いたのだけど、動画を再生したら生徒の方々が1人ずつコメントしてくれている動画だった。一瞬、目の前が何も見えなくなるくらいの衝撃を受けた。その後、涙が出た。もう一度その動画を観ようと動画マークをタップしたら爆弾のマークが出てきて、あれ?となった。よくよく調べてみたらInstagramのDMで一度観たら消える機能があるという事をそこで初めて知った。少し泣きながらInstagramにはそんな機能もあるのかと1つ賢くなった。とはいえ、超個人的に、言ってしまえば自分の為に動画を撮って送ってくれたという行為その事に、どうしようもない嬉しさと、もう自分は一切の疑いようが無いくらい彼女たちの人生に関わってしまったという事実が目の前に横たわった。彼女たちが高校を卒業して1年くらい経ったら自分のことなんて忘れるだろうし、それがいいと思う。だけど、今この瞬間においては、自分は彼女たちから認識されている1人の人間。その事実。そのたった1つの事実が重要で、自分は今、そういう瞬間を生きている。もし彼女たちの人生に自分という存在が少しでも良い影響を与えられていたのであれば、与えることができたのならば、それこそ本当に死んでも良いと思える瞬間かもしれないなと本気で思った。今まで"本望"という言葉の意味を本質的に理解することができていなかったけれど、この瞬間、ようやく理解することができた。誰かに何かを繋ぐ。誰かの幸福を願う。それが自分よりも未来を生きるであろう人に対して向く。それがどれだけ尊く、どれだけ美しいことか。私という人間が生きていくことの意味はここにあるのかもしれない。そう思えた瞬間が確かにあった。
 上演は1校目の徳島県立城東高校のクウォリティがあまりにも高く、半ば放心状態となった。とはいえ、次に上演される、且つ今回の全国大会で最後の上演となる千早の上演時間が徐々に近づいて行くに連れて、泣きそうになるというかもはや泣いてしまって、始まる前から泣いている人の感情というものがようやく理解できた。だけど自分のそれは決して親心とは異なるもので、緊張とか、観客にちゃんと伝わってくれとか、どんな上演になるんだろうとか、そういう色んな感情が闇鍋みたいにごった煮になって出てくるある種"他人"の感情だった。まだここに至る感情がちゃんと言語化できていないとはいえ、こういう感情と言葉の差異みたいなものはちゃんと差異として認識したまでいたなと思った。千早の上演は本当に素晴らしく、今思い出しても泣いてしまいそうに、というか泣いてしまう。これは自分が彼女たちの人生に多少なりとも関わってしまったからなのか、それとも断片的にではあれど3年間観てきたからこそのものなのか、多分その全部が混ざった結果のものなんだと思う。本当に素晴らしい時間だった。

 上演後は講評まで3時間近くあったので、近くのガストで千早の感想を書きながら待った。千早の感想は昨日までの間に用意していたけれど、それじゃダメだと思い全て描き直した。対象に対して文字を書いている量の多さも、やっぱり想い入れの大きさだなと思ったりした。感想を書いていたら時間はあっという間に過ぎ、気がついたら講評の時間に。3日間の中で初めて2階席へと行き、講評を聞く。これはもうその批判が名指しであって然るべきだと思うので敢えて名前を出して批判するけれど、顧問審査員の原田さんと、専門審査員の越光さんの講評は本当にひどかった。2人共に基本的にあらすじや劇中に出てきた台詞や要素を読み上げるだけだし、講評って何か知ってる?という感じだった。更に越光さんに至っては、千早の講評の際に『もっと負の側面があれば迫力が出た』などと見当違いも甚だしい事を当たり前の様に言っていて、本当に最悪の気分になった。負の側面なんて山ほどあったし、逆にあれ以上に負で、悩んで、苦しんで、そんなことがあるか?審査員どうこう以前に、その認識ならば正直人として終わっている。こういう人たちが彼女たちや過去の彼女たちの苦しみを矮小化してきて、今の今まで繋がってきているということを、お前らが呪いを作ってきたのだということを、どうやったら突きつけられたのだろう。あの場で他の審査員の人が入っていくのは難しかったかもだけど、他の審査員にもそこはちゃんと否定して欲しかった。傍観者は加害者なのに。そして、そんな人に審査をされるという事がどれだけ吐き気のすることか。もう二度と、こんな事が起きないようにして欲しい。本当に。本当に切に願っている。結果も聞いて閉会式も終わり、収まらない怒りを抱えながら会場を出たら、千早の方々が出口すぐの所に集合していた。顔も割れているし流石に挨拶はちゃんとしておこう、というか結果や講評等の事は色々あれど、彼女たちは本当に素晴らしい上演をしたしそれを誇ってくれという事を伝えたい、という気持ちが沸き、おずおずと近づいた。そんな自分に1人の生徒が気が付いてびっくりするくらい大きな声で『ハタショー!』と言ったら、皆がバッとこっちを向いて、口々に『ハタショー!』『ハタショー!』と言われながら人生で初めての囲みが起こった。あわあわしている内に完全に囲まれ、『インスタ読んだ!』とか『Twitter見た!』とか『ありがとう!』とか、素晴らしい作品を上演したのは彼女たちなのに、信じられないくらいのお礼とか、想いとかを受け取ってしまった。ただの感想をSNSに上げているだけのいちファンに対して流石にこれは色んなものを貰いすぎているような気がしたので、少しでも何かを返したくて、囲まれた時点で頭が真っ白になってしまっていたけれど、この作品を観れて良かったということや、今まで観た千早の中で1番の上演だった事とか、本当に拙くではあるし途中めちゃくちゃ涙を堪えながらではあったけれど何とか伝えられた。実は昨日の夜にこういう状況がもしかしたら訪れるかもしれないという想像は少しだけしていて、その時に何を話そうかとか考えていたけれど、やっぱりダメですね。自分という人間は、そんなに器用じゃないし、自分ができる想像の範疇を超えた扱いや視線を受けてしまった。本当に嬉しかった。3年生からは『3年間ありがとう!』と言われたりしながら、寧ろこっちの方がこんなに迎え入れてくれてありがとうなんだけどなと泣く寸前ぐらいで耐えながら思った。そしたらもうそこから写真撮ろう!という話になり、あれよあれよという間に、千早の集合写真に自分が中心で映るという奇跡みたいな瞬間が起こった。自分はただSNSで感想を書いていただけだった。でも、その感想は確かに誰かに届いていて、それだけでも嬉しいのにそれに対して何百倍もの嬉しさが返ってきて。誰かの人生のたった1点にでも、自分の拙い言葉が(多分)良い影響を与えられて、それが時を越えて返ってくる。これが人間という生き物が連綿と続けてきた"誰かに何かを受け渡す"という行為で、それこそが何よりもの存在証明であり、存在の肯定である。そういう今までフィクションでは受け取ってきていたものの、どこか他人事だった事がようやく自分ごとになった。あの集合写真は生徒のスマホで撮ったので自分の手元には無いけれど、彼女たちの手元にあって、データの中だとしてもその中で自分が生き続けられることを考えたら、涙が止まらなくなるくらい本当に嬉しい。目黒日大が「ごめんね、ごめんで!」で描き出したような、トシちゃんに自分もなれた気がした。
 そんな人生で初めての体験と今後の人生で訪れるか分からないような幸福な瞬間を体験した後、千早の方々とは別れた。別れて目の前にある公園に入ったのだけど、その公園で立ち止まって一頻り泣いた。この感情の手触りだけは、絶対に忘れたくないと思ったし、想像で美化されるよりも事実が美しいものとして存在している思い出って無いと思うので。そんな感じの気分で今日くらいもう全力で自分を称えてあげようとなったので、夜は羽島にある有名な鰻屋の「なまずや」でひつまぶしを食べた。めちゃくちゃ美味しかったし感動したけれど、2階の中広間くらいの所に通されて1人だったのは少し寂しかった。その後はホテルに戻る前に駅に寄って、一昨日1回買って感動した自販機の冷凍焼き芋を買った。その時、ちょうど千早の方々が改札に入るくらいのタイミングだったので、時間が無い中で申し訳なかったがこの3日間忙しいそうに動き回っていてなかなか話しかけられなかった顧問の先生に話しかけ、改めてお礼を伝えた。顧問の先生も結果ではない部分で悔しい想いをしており、千早に関わる方々が大会後にこんな気持ちにならなくて済むような大会に早くなっていって欲しいなと改めて強く強く思った。そして、それをしていくために自分ができる事とは何だろうとも考えた。多分、それはこのまま"高校演劇を観る人"としてある種当たり前みたいに認知されて、こういう意識を伝えていく他無いんだろうなと思う。そこには自分の感想が権威性を持ってしまうという恐れが物凄くあるけれど、最悪の状況になってしまったらSNSをやめるという選択肢(あまり取りたくはないが)も視野に入れてやっていこうと思う。ただ、やっぱり現役の高校生をフォローしたりするのは違う気もするので、そこはしないようにしている。これも解禁したほうが良いのだろうか。まだまだこれからもずっとずっと悩んでいくのだろう。ホテルでは日記を書いていたら時間があっという間に過ぎてしまったので、荷物の整理等をして寝た。寝る前にカーテンを開けたけれど、相変わらず羽島の街は明るくなかった。

この瞬間のこの気持ちと事実を忘れたくなくて撮った写真。何の変哲もない夕暮れだけど、私にとって特別な夕暮れで、今まで観てきたどの夕暮れよりも綺麗な夕暮れ。


8/3
 岐阜に住んでいる友人と1年振りに会い、1日中遊んだ。まず最初は朝10時に集合し、買っていた5Lのひまわり油をお土産で渡す。5Lも油なんて使わねえよ、という内容で一頻り盛り上がった。これだけ盛り上がったならばこそ買った意味があるってもんよ。一頻り車の中で盛り上がった後、西岐阜にある県立岐阜美術館へ。目的はぎふ総文の「美術・工芸」部門。去年のかごしま総文で宿泊日数を1日間違えていたというアクシデントがあったお陰で、図らずも出会えた部門。そもそも自分が美術館とかに行くのが好きという前程はあれど、そのアクシデントが無かったら出会えなかったのでアクシデントに感謝という感じ。とはいえ、ポメラが壊れるアクシデントは全然感謝できない。これに関してだけは早く戻って修理に出したい。

ひまわり油 5L

 友人は自分が今までの人生で出会った中で文句無しに1番面白い人間で、車中はちゃんとした話をしつつもずっと笑っていた。基本自分が何かを振ってそれに友人が答えるという感じが多いのだけど、そのスピードでそれが返ってくるのか!という感動が何回もあった。因みにこの日1番笑ったのは、会話の中に出てきた眼鏡から唐突に『眼鏡とかけまして?』と問いかけた時の回答。友人は少しの間考え、『眼鏡と掛けまして、豆腐と解きます』と言った。自分が何だろうと考えながら『その心は?』と言うと、友人は『ヤッター!』と言った。最初全く意味が分からなかったけれど、どちらの何にも掛かっていないスーパー雑掛けだと気が付いた瞬間から笑いが止まらなくなった。今まで1回もこのノリをやったことが無かったし、何なら唐突に謎掛けを振るみたいなことも今日が初めてだったけど、それに対してこんな素晴らしい回答で返してくるとは。やはりこいつは恐るべき存在だ。何にも掛かっていないのに、絶妙な時間ちゃんと考えている風な空気を出しているというのもまた面白い。そんなこんなをしている内に美術館に付き、美術・工芸部門を鑑賞。相変わらず狭い会場の中にギュッと作品が詰まっていて、何とかなんないのかなーと思った。とはいえ、そんな環境でもビビっ!と来るものは確かにあって、そういうものを感じるためにはこういう所狭し感でも良いのかなと思った。観終わった後は館内に設置されていたワークショップを体験して久し振りにスケッチをしたり、美術館の外で突然クイズごっこをして遊ぶなどした。いくら暑いからとはいえ、流石に人がいなさすぎるのは怖かった。時間が早かっただけか?

看板がでかい!

 美術館を出た後は、友人が事前に予約してくれていた(最高じゃない?)お店で鮎のフルコース。車を出た時点から激暑で、お店の中も激暑で、それなのに熱々の料理が次々と出てくるお店だった。お店の中に水分として置いてあった麦茶がぬるいよりちょっと熱いくらいの温度なのも笑えたけど、コースのラストで熱々の雑炊が出てきた時が1番笑った。鮎を食べながら、友人とは皆が知らない新札の新たな機能を考えるという話で盛り上がった。結論、今回の新札はバイオマス紙でできている為一定期間毎に銀行で全てのお金を変える必要があり、タンス預金ができないようになりました。そしてそうなったが故に、100円ショップでは『お札を分解から守るケース』なるものが発売され、大ヒットします。みなさんも、新札を手に入れたら気をつけてください。すぐ分解が始まってしまうので。


鮎鮎
鮎鮎
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 鮎を食べ終えた後は岐阜城に行こうとしていたけれど、暑すぎたので予定を急遽変更してぎふ総文の写真部門を観に行くことに。関ってどこやねんという感じの中向かったけれど、友人と喋っていたら体感2秒くらいで着いてしまった。途中寄ったコンビニで、友人がお茶を所望したのでガッチガチに凍ったお茶を買ってあげた。朝渡した油もそうだったけど、お前は一ボケの為だけにお金を使うな、と笑いながら友人に言われて嬉しかった。絶対に、これからも一ボケの為だけにお金を使っていこう。写真部門の会場として指定されていた関市文化会館に行ったら、ぎふ総文の旗こそあるものの人っ子一人いないような状態で、本当にここか?という感じで入っていった。建物の中に入ってもその状態はそのままで、開け放されていたから入ってみたホールも真っ暗で、絶対これ入っちゃいけないやつじゃない?とは思いつつ舞台まで行くなどした。ホール内を散策してここに写真は無いと友人と納得して外に出たら、建物の関係者みたいな人から『関係者ですか?』と声をかけられ、2人して狼狽してしまった。言い訳みたいに2人して『写真部門が…』みたいなことを言ったら、『ちょっと良く知らないんですけど、市役所の方じゃないですかね?こっちはもう午前中で完全に終わったので』と丁寧に教えてくれた。お礼を言ってからその場を離れ、やっぱり入っちゃいけなかったんだねと笑った。なんか、ちょっとだけ学生の時みたいなワクワクした感じを味わえた気がして凄く嬉しかった。そこから初めて知ったもう1つの会場であるアテナ工業アリーナでは、ちゃんと写真部門が開催されていて2人でここだー!と喜んだ。写真部門の会場へは土足で入ってよかったらしいのだけど、自分達の前を歩いていた人が普通に施設の利用者で靴を脱いでいたせいで、皆靴の中靴下で歩く変な2人組になってしまった。今考えれば、会場までシートが敷かれていた時点で土足OKだわな。何故気が付かなかったのだろう。写真は正直2人共カメラを持ったことがないので技術的な面のことは分からず、ふ~んという感じで終わった。途中、スマホでロック調のソーラン節を高校生たちに見せて悦に浸っている高齢男性を見てため息が出た。こういう光景は演劇の会場でも稀に見るけれど、マジでもうやめてくれよ。この場の主役はお前じゃないんだわ。

真っ暗な客席
写真部門の看板は小さかった!

 会場を出た後は、岐阜に移動して夕飯。の前に、岐阜の駅前にある映画やドラマでしか観たことが無いようなシャッター商店街を歩いた。景色だけでいえば、今回の旅行で1番の興奮だった。天井のアーチにかかっているバケツとか、そこでかつて生活があったのだという空気が確かにあって堪らなかった。そして、全てが繋がっているが故に、壊すにしても壊せないという街としての焦れったさがこの部分に在るというのも堪らなかった。だけどそんな中であってもまだ営業している店舗もあって、興奮が止まらなかった。夕飯は何を食べようかとだらだら岐阜の街をダラダラと汗をかきながら歩き、結局旅行客は絶対に入らなそうな地下にある定食屋に。外にあった食品サンプルの色が煤けていたのが決め手でした。定食屋では悩んだ挙げ句自分が味噌煮込みうどん、友人が冷やし中華を頼んだ。本当は自分も冷やし中華を食べたかったけれど、折角東海に来たならという苦渋の決断。料理が到着してようやく知ったけど、味噌煮込みうどんってあんなに熱いんですね。というくらい熱くてもう食べられなかった。そうこうしている内に友人が冷やし中華を食べ終わり、『もう一品いけるくらいの量やぞ…?』と言い始めた。冷ますために鍋をかき回していた感じ自分もそんな風に感じていたので、ノリでもう1品それぞれ頼むことに。それならや、という事で私は先程苦渋の決断で切った冷やし中華を頼んだ。味噌煮込みうどんも美味しかったけれど、それを経た上で満を持して登場した冷やし中華はもう爆裂に美味しかった。友人は五目ラーメンとハムエッグを食べていた。お店の人は最初よりも追加のほうが多いことに驚いて、何回も注文を聞き返していた。なんかごめんね。お店を出た後は友人と別れて、JRに乗って名古屋へ。岐阜と名古屋は想像よりも遥かに近く、30分も経たない内に着いてしまった。そのまま日本一大きいんじゃないかと思うような東横INNに行き、日記を書いたり色々して寝た。

入口のニュアンスが明らかに違う
一歩足を踏み入れたらこの景色
この質感。簡単には辿り着けない重みがある


8/4
 朝、千早の顧問の先生からDMが来ていて、そこに書かれた言葉の重さに改めて今回の上演した作品の意義の重さと、それを会場が笑い審査員が完全に無視した現状に怒り、泣いた。本当に、なんでこんなに素晴らしい舞台に立った彼女たちが傷つけられなければならなかったのだろう。そうならないために、私は観客としていったい何ができたはずだったんだろう。思い返しても思い返しても、答えは出ないし、自分なんかの力じゃ何もできなかったのではないかと思えてしまう。でも、そんな事云々を言う前に、お前は本当に行動していたのか?という問いだけは確実に私の心の臓を刺した。自分は次の大会に向けて、これを常に意識しながら観劇する者としての姿勢を本当の意味で考えるべきタームに入ったのだなと実感している。自分の行動を変えられるのは自分だけで、自分が動けばもしかしたら景色は変わるかもしれないという可能性があるのなら、それはもう動かないわけにはいかないのではないかと思う。取り敢えず、今回の全国大会で起きたことをちゃんと音声として喋り、誰もがアクセスできる場所にあって残り続けるものにしていこうと思う。これは自分が何かをサボってしまわないようにするための誓いでもあります。あと、大好きな漫画である「2.5次元の誘惑」でまゆりが教師と先生という言葉を使い分けていたように、この顧問の方は、生徒達にとって紛れもなく『先生』なんだろうなと、一寸も迷うこと無く感じた。こういう人が学生時代に近くにいてくれるということがどれだけ財産になることか。本当に、彼女たちの側にこの顧問の先生がいてくれて良かった。1番近くに、1番の味方がいてくれて本当に良かった。そういう事を、拙いながらもDMで返した。この感謝と喜びの気持ちが、少しでも伝わってくれればいいなと思った。
 この日は昨日の友人と名古屋で遊び。最初は名古屋市科学館でプラネタリウムを観ようと話していたのだけれど、朝10時に行った時点で超満員だったので諦め。それ以外の候補を持っていなかったのでどうするか〜という感じになったので、取り敢えず名古屋タワーを登るかという流れに。チケットを買ったところで受付の人から『エレベーターで行きますか?階段で行きますか?』と聞かれた。そんな風に聞かれてしまったら『階段1択でお願いします』と答えてしまうのが人間の性というやつで、友人がチケットを買い終わる前に答えてしまった。あまりに勢いで決めしまったので流石に『申し訳ない…』と謝ったら、『え?普通にそっちじゃね?』と返ってきてこいつ最高かよとなった。最初こそ階段は走ったものの、流石に上まではかなりの距離があったので、最後の方はボロボロになりながら登った。名古屋タワーを階段で登りきった自分から1つだけこの世の真理を訴えさせてもらうのであれば、この死夏に電波塔を階段で登るなどということは絶対にしてはいけません。本当に。というわけで、無事に汗ビショビショで登りきり、冷房の効いた部屋で10分くらいしっかりと休憩した。休憩後にスカイデッキにある望遠鏡から昨日までいた岐阜の方を見てみたけれど、霧がかっていて見えなかった。名古屋タワーを降りる際、友人がショップで2000円のガチャガチャを回して100円くらいのブレスレットを排出していてめちゃくちゃ笑った。その友人の姿を見て、ガチャガチャを回すのをやめた人が少なくとも2人はいたことに私は気が付きました。流石に面白すぎた。名古屋タワーを降りてからは、近くでコスプレイベントがやっていたので、人生初の空間に飛び込んでみることにした。なんて言ったって私は「2.5次元の誘惑」に撃ち抜かれた人間なのでね。コスプレイベントの会場では、コスプレイヤーの方達がやっているコスプレの元ネタが8割くらい分からなくて悔しい思いをしたのだけれど、そんな中でも「2.5次元の誘惑」のリリエルとミリエラのコスプレがかなり多いなと感じた。流石に、写真を撮るという行為に入れはしなかった。あと、それはただの水着じゃね?というコスプレイヤーもちらほらいて、ただの水着じゃね?となった。こういうのは、自分が文脈を理解できてないが故のそれなのか、本当にただ単純に水着なだけなのか。それくらいは見当がつくようになりたい。ただ、これを理解しようとするとかなりの量のソシャゲをしなければいけなくて、それは嫌だなと思ったり。だって絶対にハマっちゃうもん。だから、最近は意識的にウマ娘を抑えています。因みに、ウマ娘のコスプレは、キタサンブラック、サトノダイヤモンド、カレンチャン、ゴールドシップ、サイレンススズカがいました。カワカミプリンセスかトランセンドがいたならば、多分写真をお願いしに行ってしまったことでしょう。危ない危ない。

入口すぐの所。階段のスタート位置がタワーからズレているせいで、余裕じゃね?とか思ってしまった。そんなわけ無いのに…
この暑い中マジでみんなお疲れという感じ
753之コスプレをしている人はいませんでした

 コスプレイベントの会場を出た頃にはもうお昼時だったので、会場から少し離れてあんかけスパゲティを食べた。想像では汁っぽくて上品なスパゲティを想像していたけれど、どちらかといえばロメスパに近い感じのスパゲティでめちゃくちゃ好き!となった。今まで食べてきた名古屋飯の中で圧倒的に1番好き。今後名古屋に行くことがあったらこればっかり食べてしまう自信がある。お昼を食べ終わった後は東横INNに預けていた荷物を回収し、駅へ。火曜日からじっくり堪能していたこの旅行が終わってしまう寂しさと、久し振りに会った最高の友人と別れる寂しさの2つが同時に押し寄せてきて、本当に帰りたくなかった。それでも明日も仕事はあるし、帰らなければいけないので尾は引かれつつもゆっくりと駅へ向かった。改札の前で次は高校1年生の春にやる旅行or新入社員研修旅行ごっこをしようという話をして、別れた。内容はこれから考えるけれど、取り敢えず朝6時からのラジオ体操だけはマストでやろうということになった。名古屋駅では最後にホームにあるきしめん屋の「住よし」で冷やしきしめんを食べた。ずっと気になっていたお店だったけどなかなか入れずという感じだったけど、友人からもあれは食べて帰ってくれと言われていたのでなんとかミッションコンプリートだ。新幹線内でポメラを触ってみたら数日前まで悩まされていた誤作動が完全に収まっていたので、帰りの電車ではポメラに精を出した。東京にはあっという間に着いてしまい、帰りたくないなとずっと思いながら家まで帰った。家に着いてからは、期限の迫っていた食材達で冷汁を作り、少しだけ食べて寝た。正直今は疲れの大きさがとてつもないけれど、同時に心地よい疲労でもあるのが嬉しかった。来週はゆっくり休みたいと思います。この1週間は、自分の人生の中でもなかなか忘れられない1週間になりました。こういう時間のために、生きていられる人間でありたい。

でっかく生きようや


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