はたらくFUND 2019 Impact Report (4)

7.投資先の声

<ライフイズテック株式会社 ⽯川孔明 CFO より>

ライフイズテックは、中学⽣・⾼校⽣ひとり⼀⼈の可能性を伸ばすことを⽬的とし、様々な事業に取り組んでいます。私たちがより多くの中⾼⽣に、より深くサービスを届けていくためには、その役割を評価し、資⾦を提供するインパクト投資家の存在が⽋かせません。
今回の調達は、「インパクト投資」をテーマに、⽇本インパクト投資2号「はたらくファンド」様にリードを担っていただき、約 20 億円を調達しました。調達時から現在まで、他のインパクト投資家や提携先の教育機関、企業を多数ご紹介いただきました。⽇本のインパクト投資マーケットを切り拓いてきた担当の皆様による起業家精神にあふれ、かつインパクト志向のサポートは、事業推進のうえでとても助かっています。
また、今回の社会的インパクト評価を含むデュー・デリジェンスでは、第三者視点の評価とディスカッションを通して、あらためて社会的インパクト・マネジメントの体制が強化されました。インパクト測定を「コスト」ではなく、「研究開発」と位置づけており、今後も連携しながら知⾒を深めていきたいと思っています。
ESG や SDGs の重要性が⾼まるなか、社会的インパクトを創出する企業に⼈や資⾦が集まる流れは、今後⼀層加速していくでしょう。⽇本におけるインパクト投資のパイオニアである皆様と、インパクト投¥資のエコシステムの活性化や、社会的インパクト・マネジメント⼿法の研究開発に取り組めることを楽しみにしています。


<ユニファ株式会社 ⼟岐泰之社⻑より>

投資家を選ぶ際には、経済的リターンだけでなく、社会的意義・インパクト、両⽅とも⾼い次元で実現していくといった当社の志に共感いただけることを⾮常に⼤事にしています。
インパクト投資のはたらくファンドならば、ともにインパクトの可視化とモニタリングを実施し、それらを企業活動の⼀環として繰り込んでいくことで、⼤きな付加価値を実現していただけると確信しています。
社会的インパクト評価はさまざまな場⾯で活⽤されます。採⽤する場合でも、全社メンバーが集まる総会の場でも、私たちの挑戦がどのようなインパクトを創出しているかを具体的に説明する上で、社会的インパクト評価は⾮常に⼤きな⼒を発揮しています。
そして、共感するメンバーが集まり、⼤きな⼒となることで、社会課題を解決する新しいソリューションの提供につながっていくと信じています。

8.有識者の声

本ファンドの取り組みについて、The Global Steering Group for Impact Investment (GSG)会⻑ ロナルド・コーエン卿より、以下のコメントを受領した。

“I welcome the first impact report of this pioneering fund which leads the development of authentic impact measurement in Japan. It beats a path for many others to tread in the future, bringing powerful resources and innovation to tackling great social issues, such as those affecting an aging population. It shows the way forward because we cannot sufficiently help those whom society leaves behind through philanthropy and government alone, we need to bring private sector investment to drive real change.ʼ ‒ Sir Ronald Cohen”


(抄訳)

「⽇本における本質的な社会的インパクト評価の発展を主導する先駆者である本ファンドによる、初めてのインパクトレポートの刊⾏を歓迎します。本ファンドは、⾼齢化社会が直⾯する課題に代表される重⼤な社会課題に、強⼒なリソースとイノベーションで⽴ち向かっています。その取り組みは、後に続く多くの者がたどる道となるでしょう。なぜなら、社会に取り残された⼈々を救うには、寄付や公助だけでは充分ではないからです。真の社会変⾰を実現するには、⺠間による投資の導⼊が必要なのです」


ロナルド・コーエン卿 略歴:
The Global Steering Group for Impact Investment(GSG)会⻑、ビッグソサエティ・キャピタル(英国)創設者、ポートランド・トラスト(2003〜)、ブリッジズ・ベンチャーズ(2002〜2012)創設者・会⻑、英国ソーシャルファイナンス(2007〜2011)、⽶国ソーシャルファイナンス(2010〜)、イスラエルソーシャルファイナンス(2013〜)の創設者・理事⻑。英国ベンチャー・キャピタル協会の創設者・元会⻑、欧州ベンチャー・キャピタル協会の創業者。EASDAQ(欧州店頭株式市場)創業者で元副会⻑、欧州 NASDAQの全代表も務める。
オックスフォード⼤学及びハーバード・ビジネス・スクール卒業後、26 歳で後のエイパックス・パートナーズ(Apax Partners)の前⾝となる企業を創業。33 年後に会⻑を退いた時点でエイパックスは 8 カ国に 300 ⼈のスタッフを抱え 400 億ドル以上の投資規模と質の⾼い投資実績を誇るヨーロッパ最⼤のプライベート・エクイティに成⻑していた。英国の社会的投資タスクフォース、休眠資産委員会の会⻑を務めた他、オックスフォード⼤学の投資委員会、ハーバード⼤学の資産管理組織のメンバーである。エジプトに⽣まれ、妻と 2 ⼈の⼦どもと共にロンドンに在住。

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