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[雑記]開設したキッカケ

ネルケプランニングさんが制作している、『ミュージカル 陰陽師』という作品をご存知ですか?

『陰陽師本格幻想RPG』というスマートフォンアプリゲーム(PCでもプレイ可能)を原案にしています。

『陰陽師本格幻想RPG』は、名前からも想像できるかと思いますが、日本の平安時代の陰陽師や妖怪が登場するゲームです。
……が、その製作は中国のNetEaseという会社で、中国で先行リリースされ、とても人気があります。

中国の会社が製作していますが、中国版のゲームでは、「日本人の声優さん」が登場人物に声をあてており、中国語の字幕がつく……という構成になっています。「洋ゲーと呼ばれているものを日本語字幕でプレイする」のと同じですね。

それを踏襲しているから、……なのかどうか。それは定かではありませんが。
『ミュージカル 陰陽師』は、中国で公演が行われていますが、演じているのは日本の俳優さんで、日本語セリフで演じていらっしゃいます。
そして、舞台上部に中国語字幕がつきます。

この作品、制作も日本の2.5次元作品を牽引してきたネルケプランニングさんが担当されており、
劇中のセリフも日本語、作品の題材も日本の平安時代の陰陽師・妖怪……
……なのに、最新作の『大江山編』は日本での公演が行われていませんでした。
……いえ、あるにはありましたが、トライアル公演1公演だけ、しかもご招待制(抽選)のみ。
申し込みはしましたが、残念ながら落選。
メイン公演は中国の各都市をめぐるツアー。

原作ゲームをプレイしており、大好きなパート、キャラクターが登場するシナリオが題材となると知り、背に腹はかえられず……行きましたよ、中国まで。
それまで海外旅行は1回しかしたことがなく、しかもその初回も発表当時からたった数ヶ月前という経験の浅い状態で!(いい大人なんですけどね……大学時代に海外旅行行かなくて、それっきり行く機会がなかったんですよ……)

行って、実際に観劇して、強く思いました。
この作品、日本の原作ゲームファン、2.5次元作品ファンに観てもらいたい、と。

だからと言って、国境を越えて観に行ってくれ、とはなかなか言えません。
まずは日本で公演してもらわなければ……。

歯痒い想いを抱えること数ヶ月。
夏ツアーが終わり、まもなく冬ツアーが始まろうとする11月のはじめ。

ついに発表されたのです。
『大江山編』の日本凱旋公演決定が!!!!

これで多くの人にこの作品を観てもらえる!
 ──しかし、私には懸念がありました。

日本の2.5次元作品の観客の多くは俳優さんのファンです。
前作『平安絵巻』は中国での本公演を前に日本でトライアル公演されましたが、やはり俳優さんのファンが多かった印象です。

その『平安絵巻』ですが、原作未プレイの俳優ファンの方にはあまりやさしくない作りだったのです。
原作を知っていなくても楽しめる作品であること、が理想なのでしょうが、なかなかそうはいかないのが2.5次元作品です。
中国では絶大な人気を誇る作品ですから、観に来る人も原作プレイ済みだったでしょう。
ですが、日本でのゲームの知名度はそこまで高くないですし、ハマるまでに時間を要するゲームですので、原作をわかった上で観劇した人は少なかったのではと想像しています。
中国での反響は上々で、日本でのトライアル公演を観た私の周りの原作履修済み友人たちの感想もとてもよいものだったのですが、その他の反応は芳しくなかった……。

作り手が想定しているターゲットとマッチしていないのだから、その反応は致し方なかったのかもしれません。
けれど、原作ゲームをプレイしていなくても、作品の背景やキャラの関係性を理解していたら、楽しむためのポイントを押さえた上で観劇できていれば、マイナスではなくプラスの感想を持てたかもしれないのでは……とも思わずにいられないのです。

同じ轍は踏みたくない。
せっかく観に来てもらえたなら、面白かったと言って帰ってもらいたい。

だから、このアカウントを作りました。
「原作あんまり知らないけど観たい」と思ってくださった方が、よい観劇体験をしてくださるように。
「前作を観たけど面白くなかったから…」と思っている方に、少しでも興味を持っていただけるように。

誰の目にも止まらず終わるかもしれない。
けれど、何もしなかったことを後悔したくはない。
いちファンの自己満足の記事ですが、どうかお付き合いいただけますと幸いです。

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