見出し画像

すし

私にとって寿司が特別になったのには、いろんな理由があるんですが、その中のひとつに、料理人が直接手で握って、お客さんが指でつまんで食べるってゆう行為がすごく良いと思ってて、そんな料理ってあんまりないじゃないですか。

辻嘉一さんとゆう私の生まれる前の料理人がいるんですが、その人の味覚三昧とゆう本の中に”触れる味”とゆう話があって、辻嘉一さんが戦争の時にビルマ(今のミャンマー)に行ったときの話で、

”カレー風に調味したお菜を添えて、実に見事な指さばきで食事が始まります。食べるまでの五指に触れる楽しそうな様子は、混ぜ合わせる指が味わっているようで、やがて食べよくまとめ、ぽいっと口中へ運び入れます。箸で食べる人には、はかり知れない「触れる美味」があるように思われます。このことからも、にぎりずしは、指に匂いのつくのを嫌ったり、上品ぶったりで箸で食べる方がおられますが、まず目で楽しみ、指で触れる楽しさを味わい、次に舌で味わう楽しさーをおすすめしたいのです”

との一文がありました。
それを読んだとき、そんなこと考えたことなかったので指で触れる楽しさ...!!たのしさ....!!!!と、自分の経験の中では勝手に生まれてこなかった感覚に興奮したことがきっかけとなり、それからカレーを手で食べてみたい欲をずっと内に秘めて生きてたんですが、去年ついに長年の夢をマレーシアで叶えることができました。バナナリーフの上にいろんなおかずをのっけて色々混ぜながら食べるのはスプーンで食べるのと手で食べるのとでは本当に違ったしいつも手で食べてるマレーシア人の友達もスプーンで食べるより手で食べた方がおいしいと言っておりました。たのしくておいしかった。ずっと憧れてたからかもしれんけど、食感も違うしいつもよりおいしく感じたし楽しいし興奮した。日本にもそんな手で食べるコンセプトのお店できんかな。
日本人は口の中でご飯とおかずを混ぜて食べる口中調味とゆう食べ方をするのが普通やけど、これは日本人独特の文化で、多分手で混ぜながら食べるのは口の中でしてることを先に手でしてるって感じかなあ。それにしてもたのしくておいしかったなあ。何回ゆうねんてな。

それとあと、料理は料理人の雰囲気がそのままうつるな、と思うことが何回もあって、あったかーい人の作るあったかーい料理とか、豪快な人のつくるめちゃくちゃ元気の出る料理とか。料理に人がでるとゆうよりその人のもってるエネルギーがめっちゃ出てるとゆうか。その度に、手で握って出す寿司って、なんかめちゃくちゃ自分の持ってる感情やひととなりが出そう、と思って、自分自信が負の感情をもったまま仕事することのないように結構気をつかってます。悲しい気持ちで握られた寿司とかロボットが作った寿司とかより、明るくて愛情いっぱいの寿司のがきっといい。だから私は店の雰囲気がいいところで食べたいし、どんだけおいしい料理が出てきても大将が働いてる人を怒鳴りつけてるお店、あんまり魅力的に思わないんですよね。(私が私の感覚をシェアしているだけの個人的な意見です)

そんなわけで手で触れて食べるってすごくおもしろいし楽しいなって思いながら寿司を食べるとまた違った感覚で食べれるんじゃないかなって思います。あとはカウンターに座られたお客さんで、お箸で食べられるひとには口に運ぶまでに壊れないようにシャリを少しだけ固めに握ってだします。そんなわけで私は手で食べることおすすめします。単純に楽しいよ!
えんじょい うぃず ゆあ ふぃんがーず!



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?