中小企業の健康経営に銀行が果たせる役割

国も企業も労働者数減少により、働き方・働き手の想定を変えていかねばならなくなっている。

「私もまずは自分の事務所から」として、本来は50人以上の社員がいる事業所に求められる産業医との契約を行なったことを明らかにした。「国会議員の事務所で働くのは大変。理屈でなく、平日も土日も言ってられないケースがある。負荷をかけていることは十分に分かっているので、私も一歩踏み込んだ。一緒に働く人への投資はしっかりやる」と語った。

中小規模事業所における産業保健のあり方について。

産業医と契約する経済的な余裕があるところは少ないし、改善勧告を出されても、替えがきかぬほど、少人数で回しているので、どうしても属人化を否定することは難しい。

認定制度も経産省あたりから出てきてはいるが、ブランディング目的以外で実利が見えにくく、普及にもほど遠い。また、保険者である健康組合などが医療拠出カットのためにフォローしてくれることもあるが、強制力・インセンティブは低い。

1つの切り口としては、中小企業のほとんどが地方銀行と付き合いがある点。地方銀行が契約した産業医などを派遣してもらう。

もちろん、産業医ではなくても、例えば保健師や薬剤師でも良い。年に1度でも、派遣される産業医と検診結果を持って面談するとか、定期的に訪問してもらい身近な健康講話をしてもらうとか。

さらには、検診結果を与信評価に加えるというのはどうだろうか。

貸し先の社員が元気で活力あれば、事業が上向くだろうし、金を貸す銀行もしっかりと利息も払ってもらえるだろうし。特定の中小企業で社員の扱いが悪いとなれば、雇用主側へ色々な是正を促すことも、金貸す側ができるかもしれない。扱いが良いところは利息を下げるとか。

実際、地銀が融資先に生産性向上のICT基盤サービスを提供するような例も出てきている。

金融機関は、金だけではなく健康を融通するということでどうだろうか?

ヘルスケアフィナンシャルカンパニーへ。

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