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運営懇談会の捉え方
有料老人ホームでは、入居者やそのご家族に対し、運営懇談会の開催が義務付けられている。
この運営懇談会の捉え方、つまり文字通り「義務付けられている」と捉えるのか、また自分たちが「説明できる機会」と捉えるのかによって対応や心の持ち方が大きく異なるはずだ。
私自身、施設長として運営懇談会をどう捉えていたかと言えば、入居者や入居者のご家族に単に説明する機会というだけに止まらず、施設運営側としての一大イベントとして捉えていた。
なぜ、一大イベントなのか。
それは、私のエッセイでも記載しているが、老人ホームの運営というのは外部の人間から見えにくいものだ。そうであれば自分たちが入居者に対して日々どのように向き合い、運営を行っているのかを伝えなければ外部の人間には分からない。ゆえに運営懇談会は自分たちの運営のあり方を外部の人間に発信する場所であるからこそ、一大イベントなのだ。
前段で、しつこく「外部の人間」と言っているが、ここで運営懇談会にご参加頂き、施設運営において「外部の人間」に該当するのは、施設側にとって重要な利害関係者である「入居者のご家族」が多いはずだ。
特に、入居者のご家族は、日頃から入居者から施設運営や介護サービスについての話を耳にしていることが多いはずだ。入居者のご家族も、お仕事などにより施設に頻繁に訪問することが難しいので、この入居者の話の内容を確認できていないことが多い。
入居者である自分の親から、施設運営で良い話ばかりであれば、そんなに心配はないかも知れない。しかし、施設は多くの入居者と暮らす生活の場所、であるなら当然、不安や不満があって当然なのだ。
入居者のご家族からするともどかしい。
四六時中、施設運営を見ているわけではないのだから、自分たちが選んだ施設、施設運営を信頼しているものの、本当に大丈夫かなと思ってしまうこともあるだろう。
そこで施設側は、運営懇談会では、入居者や入居者のご家族に伝えるべきことをしっかり伝えることが大切なのだ。
私が運営懇談会で参加される皆さんに対して、心掛けていたことは以下①~⑤だ。
①分かりやすい資料を作成する
②分かりやすく説明する
③ごまかさない
④質問に素直に答える
⑤しっかり準備する
極めて当然な事項の数々だが、施設運営でやましいことがあると、この心掛けが出来ないはずだ。
私は、施設長のみならず、運営部門の責任者も担っていたので運営懇談会への参加回数や発言は、他の誰よりも数多く経験していると自負している。
だから、「入居者のことを自分の親だと思い、私たちに入居者を委ねてくださった入居者のご家族を思い、心を込めて運営懇談会の準備を行う」のだ。
そして、運営懇談会の臨むにあたり、施設長として誠実に、そして職責を果たすのだ。
これらは、実際に施設長として運営懇談会に臨み、職責を持って発言した経験がない介護コンサルタントなどでは、到底答えられないはずだ。
今回もブログ「旗本雑記帳」をご覧いただき、ありがとうございました。次回もお楽しみに❗👍️
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