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お菓子の空き箱

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小さくなったいい匂いの消しゴム、海で拾った丸くなったガラス、お菓子の包装紙どれも大切で捨てられないもの お菓子の空き箱に入れて取っておいた、あの日の宝物をそっと開けて確認するよう…
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2021年9月の記事一覧

始まりの証...003

小学校の通学路に山道があった。 本当は山道は私の通学路じゃなかったのだけど、実はあそこを通って帰るのが大好きだった。 集合住宅の隣のミカン畑に金網のフェンスが張ってあり、真ん中を急で細いコンクリートの下り坂が続く。 付近の住宅は直ぐに無くなって森の中に入る。 殆ど真っすぐの山道の出口の少し手前で右に曲がると、小さな沼がある。 小さな沼の水は澄んでいいて、けれどもいつも静かで波立つことは無かった。 冬には薄い氷が張って、それを取り出して地面に落とすと鉄琴を鳴らすような

ドロップの入っていた缶...002

アメとガム、どっちが良い?と聞かれたら 絶対にアメと答える 最近は体重コントロールのためにガムにしなきゃいけないかな?と思ったりもするんだけど...。 もしもアメをもらうなら、個別包装の飴じゃなくて、缶に入ったドロップが良いな。 缶の中を覗き込んで、好きな色のドロップを選ぶの。 キラキラ光っているし、色によって味が違っていたりして、ワクワクしない? 赤は何の味だろう? イチゴかな?いや、リンゴかもしれない。 もしもフルーツじゃなかったら、どんな味だろう...?