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★「会計から見る農業の経営分析」の全体像のお話#会計から見る農業の経営分析

畑会の山田です!
今回から、新しいカテゴリーである #会計から見る農業の経営分析
についてお話をしていきたいと思います。連載の更新速度がゆっくりですが、どうぞお付き合いいただけますと幸いです^^
経理の仕事を7年ぐらいやっていたので、このカテゴリーは、結構力を入れて書きます!
 
会計のお話ですが、多くの方が会計の話になるとどうも苦手意識を感じる方も多いかなと思います。しかしながら、学んでみると意外にも分かりやすく、楽しん分野だと個人的には感じます。
また、そもそも中学生ぐらいの算数ができれば、問題ありません。
あとは簿記の知識もあれば尚よいのですが、無くても大枠は分かるような書き方をしていきます。不明な点があれば、質問していただければお答えします。
今日は第一回目ですので、このカテゴリーの全体像についてお話していきます。

外部向けと内部向け会計の違い

#会計から見る農業の経営分析についての 「会計」ですが、ざっくりとですが2つに大別できます。
一つは外部向けの会計、もうひとつは内部向けの会計です。
この投稿では後者の会計について主に話していきます。その会計が経営するにあたって、とても大事になってきます。
まずは前者である外部向けの会計について。
前者は、利害関係者や税務署などにたいして提出する会計で、「財務会計」「税務会計」というものになります。上場企業になると、IRという投資に関する情報開示も必要になります。
そして後者は、内部向けの会計について。
後者の会計は、経営するにあたって必要な数字の管理になり「管理会計」「戦略会計」といいます。前者の会計も、もちろん必要なのですが、稼ぐための会計は後者になっています。

会計 大分類

みなさんが会計を難しいと感じるのは、前者の「財務会計」や「税務会計」で、専門的な知識や理解が必要になってくるからです。私も正直言うと苦手です(笑)
ですが、「管理会計」や「戦略会計」は楽しく、面白いものです。
なぜ、そう言い切れるかと言うと、単純に稼ぐための会計だからです。
「とらぬ狸の皮算用」のことわざにもあるように、稼ぐための計算は、楽しくなります。勿論、本当に「とらぬ狸」にならない為に、本当の会計の勉強をこれから学んでいく必要がありますが。
 
財務会計と税務会計は学ぶ必要はないのか?
ひとつ疑問がわきます。
「では、先程話をした財務会計や税務会計は学ばなくていいのか?」という疑問です。
もちろん、これらも知っておいた方が、経営を進めるにはよりよいのですが、この点については、別でお願いすることができます。

まずは、財務会計。
この資料を作るのに、簿記という知識が必要になりますが、今は会計システムなるものがあり、必要事項を入力することができれば、必要な資料が出てくるようになっています。特に、会計ソフト『Freee』は使いやすく、簿記を知らなくても、財務諸表という資料が作れるようになります(余談:『Freee』は、簿記が詳しい人にとっては、かえってやりにくいので、人によっては別の会計ソフトがいい場合もあります)。
財務諸表についてだけは、経営にも必要になるので、そこだけは解説をしていきます。

次に税務会計。
財務会計よりも、さらに専門的な知識が必要になります。この点に関しては、もう税理士さんにお願いすることが一番確実だと思います。税理士さんに、先程の財務会計もお願いし、数字の入力もしてもらえる場合もあります(記帳代行)。
当然、すべて任せるとお金がかかってしまいますし、個人的には記帳ぐらいは、経営感覚が身につくので、しばらくは自らやったほうがよいかと思います。
人によっては、まだ税理士さんにお願いするほどの余裕もない人もいると思います。その場合は、税務署に行き職員さんに聞いたり、説明会など定期的にやっているので、参加したりすればばなんとかなります。
ちなみに畑会では、私自身で、エクセルで書類を作り、税務署の人に聞きながら税務申告をしています。来年度以降は、システムと税理士さんを導入予定です。

ただ税務会計について、経営者としては「節税の仕組み」や「なにが脱税なのか」などだけは最低限知ってもらえたらと思います。その点についても、税理士の方から教えていただいたほうが間違いないかと思いますので、ここは割愛の予定です。

結果として
財務会計は会計システムに、税務会計は税理士さんに
に委ねることが可能ですので、経営者としては、管理会計や戦略会計を主に学んでいいただいた方がよいと思います。
 
稼ぐための管理会計と戦略会計について
稼ぐための会計には、管理会計や戦略会計があります。
これらは、経営内部向けの数字で、自社の経営について分析し、製品や人事、戦略に関する意思決定を行う根拠になります。
管理会計は、「予算管理」「原価管理」などの考えがあり、経営の数字を管理することが特徴です。
戦略会計については、前回話したマーケティングやビジネスモデルの部分を判断するための会計で、売れる仕組みや戦略を構築するためのものです。
個人的には管理という言葉だと、稼ぐイメージがないので戦略会計という表現を好んで使います。ただ、戦略会計は一般的にはあまり認識されていません。
そのため、管理会計=稼ぐための会計とだけ覚えれば大丈夫です。
 
管理会計、戦略会計だけは、経営者自身がしっかりと把握して意思決定をしなければなりません。勘違いをして、この部分も税理士さんや相談相手にゆだねてしまう人もいますが、そうしてしまうと他人が経営を決めてしまっているのと同様になり、非常に危険です。会社の現状を最も知ることができるのは、経営者自身なのですから、もっとも正しい(価値的な)判断ができるはずです。そのために、管理会計と戦略会計だけは学んでいただきたいと思っています。
とはいえ、この会計は、数円単位で数を合わせたりする必要はありません。むしろ数字自体は大雑把で大丈夫です。その分、意思決定のスピードを早くすることが求められます。
例えば、営業での価格決定、新しい契約を結ぶ場合、投資を行う場合、資金繰りをする場合など、ゆっくり時間をかけて判断することはできない場面があります。すぐに判断できるように常に経営者は、経営の数字を管理し把握する必要があります。
この#会計から見る農業の経営分析のカテゴリーでは、そのことについて語っていきます。
 

以上です。
今回は、いきなり知らない単語が沢山あり、苦戦したかもしれませんが、ひとつひとつ説明していますので、ゆっくり何度か読んでもらえれば覚えられると思いますので、ぜひ何度か読んでみてください。

次回からは個別のトピックになります。次回は、「都市農業で最も大事にしなければならない経営分析の指標」というテーマで話をしていきます!ぜひ、ご覧ください!

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