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目指せ!新規就農⑥|農業を支える機械たち

もうすぐ49歳。
今から準備をして、50歳を過ぎても農業を始められるのか?
その下準備を書き残しておくためのこのnote。

これまで、
1.農家の方に会いに行こう
2.公的な就農支援にはどんなもなあるか?
3.まとめ|ハードルを知り、そして向き合う
4.農業はすきなことなのか?
5.ハスカップ農園での作業体験
6.ハスカップって何?
7.アクセルとブレーキを同時に踏み始める
8.技術でてっぺんを目指す
9.「好きなことならやるべきだ!」

というテーマで書いていました。

今回は、北海道厚真町でハスカップ農園を営まれる山口ファームさんへ3度目の研修へ行った時の学びを残しておきます。

10.まるでルンバ!草刈りロボ

約1ヶ月ぶりに訪れたハスカップ農園。
緑の葉が生い茂り、白い小さなかわいらしい花をつけていました。

よ〜組みていただくとわかりますが、花が2つ並んで咲いている付け根を見ますと、緑色のラグビーボールのようなものが見えます。

これが、ハスカップの実になるところ。
あれ〜?なんか不思議な感じがしますね。
家庭菜園などで野菜を育てたことがある方なら分かるかと思いますが、トマトにせよ、ナス、ピーマンなどなど、普通、花一つの付け根に実になる部分がついているはず。

でも、ハスカップは、違うんです。
ハスカップは、和名をクロミノウグイスカズラといい、スイカズラ科に属します。
実一つに対して、花が二つ咲く。これがスイカズラ科の特徴の一つなんです。

さて、ハスカップの木が緑で生い茂るということは、その他の植物、雑草も繁茂してきます。

雑草を処理する方法としては、
・除草剤をまく
・ひたすら草を刈る

のどちらかとなります。

有機JASや自然栽培といった栽培方法の場合は、除草剤は使いにくいですから、草を刈るしかありません。

一般的に草刈りといったら、ホームセンターで売っているような、エンジンの動力で回る回転刃を肩からぶら下げた機械を、ブンブン振り回すようなものを思い浮かべると思います。

イメージはこんな感じ?

でも、これだけ広大な畑の草を刈るのは、とてつもない重労働となり、時間もかかります。(「終わった〜」と思ったら、最初の方はもう草が伸びてる(^^;)

こんなのもあります。キャタピラのついた自走式の草刈機。人間は歩きながらハンドルで操縦するタイプです。

裏側

回転刃が3箇所ついており、ガンガン草を刈っていきます。これなら普通の刈払機よりもかなり楽でスピードアップできそうです。

ポイントは、上の写真の赤丸部分の回転刃を左側に開くことができるということ。

ハスカップは上に枝や葉が広がっていますから、木の根元周辺の草は刈りにくいのですが、この開いた回転刃を根本の部分に滑り込ませて刈ることができるのです。

さらにすごいのが、これ。

まるでマリオカートみたく、運転しながら草を刈るというもの。
これもやはり写真中の赤丸の部分がポイントで、この部分が横に張り出し、ハスカップの根本部分の雑草を刈ってくれるのです。
少々お高めの機材ですが、作業効率がグンとアップします。

赤線の部分にワイヤーが埋まっている

さらに草刈りは進化しました。
それが、上の写真の白い車。大き目のラジコンカーのようなやつです。

これが草刈りをしてくれるマシンなのです。イメージは、自動掃除機ルンバ。ハスカップ畑を縦横無尽に走り、裏面についた回転刃でどんどん草を刈っていってくれます。

前方部分にセンサーがついていて、ハスカップの根元にぶつかると、バックして方向を変えてまた進んでいきます。また、回転刃のセンサーの働きによって、草が密集しているところは、スピードを落として、しっかり刈り取ってくれます。

勝手に走っているのだから、畑から逃げちゃわないのか?って心配になっちゃいますが、大丈夫。
畑の周りを取り囲んだワイヤー(上の写真内の赤線)を認識して、そこからは出てしまわないようになっているのです。

積んであるバッテリーの充電が無くなりそうになると、ワイヤーに沿って、ドッグに戻ってきて、充電が始まります。

電源が取れる場合は、充電時間(1時間ほど)以外は、夜中でも24時間ずっと草を刈ってくれます。
電源が届かない場合は、ソーラーパネルと接続することになり、夜や天気が悪い日には、稼働しないこともあります。

右上の部分がソーラーパネル

スマホとも連携していて、エラーや故障、アクシデントが起こると、通知がきます。

このマシンで、およ3反(1反が50mプールくらい)の広さの草を刈ることができるそうです。
1台がおよそ60万円くらい。

ちょっとお高めだけれども、これ1台で草管理の手間を大幅に削減できることを考えると、これは、農業従事者の高齢化問題解消に向けての希望の光になるのではないかと、ワクワクしてしまうのでした。

でも、まだまだ改良の余地ありで、このマシンの進化に大いに期待しています!

最後まで読んでいただいて、ありがとうございました。
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