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セブンイレブンのデイドリーム・ビリバー

GW明け、なかなか仕事は忙しい。
でも、GWにお仕事だった方は当然いるはずだし、誰かが休みのときに誰かが働いているおかげで、社会は回っているのだから、私も頑張らなければ、、と思います。

GWにお仕事だった方、お疲れ様です。
感謝しています。
そして、できる限り自分を労ってください。
労わることで、誰かを大切にできるんだと、最近、私は思います。
それでも、なかなか世の中は忙しないものですけれども。

コロナの5類移行で少しずつですが社会がコロナ以前の姿に戻りつつありますね。
もちろん、全く同じにはならなくて、
コロナ禍で変わったことは今後も影響を残していくと思います。
良くも悪くも。
働き方も、生き方も、生活スタイルも。
それは私たちの壮大な社会実験なのだと思います。
試行錯誤を重ね、擦り合わせていくしかないですね。





そんな日々でふと朝早く起きて、今日は何の日だろうと思い返してみたら、
今日は高校の親友の命日なのだと気づきました。
その日を忘れていた自分を少し恥じました。
彼に申し訳なく思いました。
時間というのは彼を失った時の気持ちを少しずつ変容させ、自分の心の中の
砂時計の底の砂丘のような所に押し込めます。
逆に言えば私は今でも悲しい気持ちを砂の底に入れておかないと日常は過ごせない。
人ってそういうものなのではないかと思うようになりました。
少しずつ砂を時間と共に落として。
少しずつ消化していく。
生きていくために。
そういえば「砂の女」という小説を思い出しました。
時間は時に残酷で時に薬になる。
もう一度、「モモ」を読みたくなりました。

私にとって、彼にできることは一つだけ、思い出せる時には、
彼との思い出を振り返って、楽しい思い出も、悲しいことも思い出すことだと思います。
楽しかったことの方が多いです。
どうやら今日がその日に当たる日です。

コロナ禍前は毎年、命日に友人の実家に伺い、思い出話をして、
カーネーションを友人のお母さんに贈りました。
コロナでこの3年は控えていましたが、今年は週末に伺おうと考えています。


思い出話をすれば、久しぶりに友人と再会できる気がしています。
心の中の「久しぶり!!」が届けばいいなと思っています。
というか、届け!!

という早朝にお便り見たなものを書きました。
最後にだいぶ前にZINEに載せた、
友人への気持ちを書いた短文を再掲します。
その頃はセブンイレブンで「デイドリーム・ビリバー」が流れていたのです。
恥ずかしかったので、視点は女性に変えてますが。
よかったら。




セブンイレブンのデイドリーム・ビリーバー

いつもセブンイレブンで流れているキヨシローの「デイドリーム・ビリーバー」。
聞き飽きるほど、流れている。
人々はうんざりしないのかしら。
だって、これじゃぁ、セブンイレブンのテーマ曲みたい。
少なくとも、私の学生時代は流行っている曲が流れていた。
私はセブンイレブンに入るたびに、デイドリーム・ビリーバーであることを思い出す。

あなたが亡くなったのは5月。
母の日が近いというのに、
あなたは旅立ってしまった。
もう20年以上前の事だ。

あなたの好きな曲は、キヨシローの「デイドリーム・ビリーバー」
私はあなたがアコースティックギター片手に歌う姿が大好きだった。
透き通った声、絶やさない笑顔。
でも少し、あなたの歌う歌は切なくて、
私はちょっと心配だったけれど。

最後に会った日を覚えてるかな。
あなたは私に出会えて本当に嬉しかったんだよ、といってくれた。
それまでは孤独だったともいっていた。
酒の席の話だけれど。
私は薬剤師を目指し、あなたは車椅子の職人になりたいかな、
といってたっけ。
お互いの夢を交差するのが楽しみだったな。

でも、それは叶わなかった。
突然すぎて、弔辞の文章など浮かばなかった。
だから、これは20年後の弔辞みたいなもの。

あなたが亡くなったのは5月。
母の日が近いから、毎年カーネション片手にあなたのお母さんに会いにいって、
あなたの思い出話をする。
でも、普段はだんだん、あなたがいない生活に慣れていく自分が怖いです。
忘れないことが大切だと思っていたのに、
忙しい毎日で、私はあなたのことを考えない日が多くなっている。
その時間が私を苦しめる。

最初はセブンイレブンで聴いた時、私の大切な曲を
簡単に流さないで、と思っていたし、
あなたの事を考えると胸が詰まるものだから、複雑な気分だった。

けれども、私があなたのことを考えてることが少なくなって行くにしたがって、
セブンイレブンはあなたの事を少しだけだけど、
懐かしむ、大切な時間になっている。

今日はお弁当を作ってこなかったから、セブンイレブンによる。
「デイドリーム・ビリーバー」がいつものように流れている。
あなたを思い出す。
少しだけ、私は夢をみる。

お弁当を温めた、チーンという音で目が覚める。
そして、気持ちの揺れを取り戻した後、
私は、午後の仕事を、自分の望んだ仕事を、あなたに誓った仕事を、
あなたの分も頑張ろうと気を取り直す。
そう、毎日は回っているのだ。
私は生きる。そして、私もいつか死ぬ。
そう、地球は回っているのだ。

「デイドリーム・ビリーバー」を聴いている時、
私が思う事、
私に出会えて本当に嬉しかったといってくれてありがとう。
あなたと出会えた事、あなたを今でも思い出せることは、
私の生きがいです。
ありがとう、そして、また会おう、S.S.

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