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スクステの競技性とその発展について

まえがき

皆さんこんにちは、ハス塔です。6日間に渡る103期9月度サークル対抗戦お疲れさまでした。皆さんの結果はどうだったでしょうか?
私が所属している『藤島め組』は17位で目標に掲げる30位以内を達成。
また私個人も5位と、初めてである一桁順位を達成。
結果としては申し分ないどころか、上々だったわけなんですが……
あまり嬉しくない。それどころか心がもやもやする
今まで求めてきた順位だったはずなのに、なぜ?

藤島め組の皆さん、本当にありがとうございました

今回はそんな自分の中で生まれた不満や疑問を解きつつ、スクステの競技性とその発展について語っていきたいと思います。

また先に注意点として、この記事はスクステというゲームに対して真剣に向き合う記事です。「所詮ソシャゲ」とか「リンクラのおまけ」とか、そういった意見は一切考慮しません。スクステには地球滅亡の日まで続いてほしいと思っている私が、スクステを純粋なゲームとして見たときの評価で話していきます。それでも良ければ、ぜひ最後までお付き合いください。

ループが不満?

さて、まず不満の原因について追って行きます。一番に思い当たったのは現在の環境について、現在の環境とは言わずもがなループ最強環境のことです。

ループの問題点は多々ありますが、最大の問題点は、一度最適解を見つけてしまえば、あとはリハーサルの再現をするだけというところでしょう。
ドローによるランダム要素が限りなく排除されているため、プレイングによるLOVEの変化が少なく、初手ゲーとも揶揄されます。間違いなくプレイングという面での競技性は18枚編成に劣ります。

初手がこうなるかどうかのゲーム

確かにループ編成が圧倒的に最強というのは大きな問題であり、私もこれに不満を感じています。しかし、ループへの不満は、私の不満の内訳では2割程度です。むしろ今回のライブグランプリではループはある種の希望だったとすら思います。

これは決して現在のループ最強環境を許容している訳ではありませんが、現在のスクステで競技性を担保していたのは、このループ編成だけだったと考えています。先ほどのプレイングという面での競技性は18枚編成に劣るという話と矛盾しているように思えますが、これはスクステの競技性のあり方を理解すれば納得できるはずです。

そもそもスクステの競技性とは?

さて、いよいよ本題であるスクステの競技性について追っていきましょう。まず私の考える競技性の定義ですが、それは「そのゲームにおいてプレイヤーの持つ知識や技術などの実力が結果に反映される度合い」です。

例えば、将棋やオセロなどの完全情報ゲーム(厳密には二人零和有限確定完全情報ゲーム)は、プレイヤーの実力が結果に100%反映されるので競技性が限りなく高いゲームと言えるでしょう。それに対して麻雀やポーカーなどの不完全情報ゲームは、プレイヤーの実力以外にも運や複数のプレイヤーの動きが絡んでくるので完全情報ゲームに比べて競技性は低くなります。

このようにプレイヤーの実力がどれだけ反映されるかというのが競技性の高い低いに関わってくるのです。

それではスクステの競技性について考えていきましょう。
先ほどの定義からスクステの結果であるLOVEに影響を及ぼす実力の要素を少し列挙してみます。

知識面では、ボルテージレベルと判定の関係やムードの細かい仕様などの把握、カード毎のシナジーを考慮した編成や適切なタイミングで育成することなど。技術面では、ムードにあったカードの選択やカードを切る適切な順番の選択。ボルテージレベル、メンタル、AP、ハート数の管理などがこれに該当するでしょう。
まだまだ上げることはできますが、これだけでもスクステにプレイヤーの実力が反映される要素があることがわかります。

一方で、スクステには運要素も絡んできます
例えば、スタート時の手札でもオーバーセクション特性のカードを多く引くか、ドロー特性のカードを多く引くかという点で運が絡んできます。他にもリゲインやリフレッシュスキルを使用した後、DN綴理と梢をセット引けるとデッキが回しやすくなりますし、これがラストセクションなら最終的なLOVEに大きく影響を及ぼすでしょう。
もちろんこれだけではありませんが、運要素があることで上振れや下振れが起きることを考えると、LOVEと運には切っても切れない関係性があるのがわかるはずです。

それではこれらの競技的要素と運要素がLOVEに影響を及ぼす比率は一体どれぐらいでしょうか。仮に競技的要素がない状態=開幕スキップとすると、開幕スキップ10回分の平均と通常プレイ10回分の平均を比べることで競技的要素がLOVEに影響を及ぼす値がおおよそわかりそうです。
また、運要素がLOVEに影響を及ぼす割合は、通常プレイ10回分の標準偏差を求め、それを平均値と比較することにしました。

その結果、開幕スキップ10回分の平均は約 109,511,722 LOVE
対して、通常プレイ10回分の平均は約 278,573,285 LOVE
よって、競技的要素によるLOVEの増減は約 169,061,562 LOVE

また、通常プレイ10回分の標準偏差は約 55,164,859 LOVE
よって、運要素によるLOVEの増減は程度約 55,164,859 LOVE

これを比率にすると、おおよそ競技的要素:運要素=3:1になります。
※検証回数や検証方法がすごい適当なので参考程度にとらえてください。

この3:1という比率ですが、競技的要素と運要素のバランスとしてはそこまで悪いものではない様に感じます。少なくとも同じ条件でプレイ回数を重ねていけば実力は間違いなくその結果に反映されるでしょう。

それでは改めてスクステは競技性が高いと言えるでしょうか。その答えはノーです。
ここで重要なのはスクステで実力を図るには同じ条件でプレイしなければならないという点にあります。

少し考えてみてほしいのですが、皆さんは今回のライブグランプリにおいて同じ条件でスクステをプレイしていたライバルはいましたか?
ライバルではなくても、この人とは同じ条件だったと断言できる人はいたでしょうか?

私にはいませんでした。
私の不満の8割はここにあります
これは私に友達がいないという話ではありません。

そもそも私たちは同じ条件でスクステをプレイできていないのです。
なぜなら、スクステには無視できないレベルのP2Wが存在しているからです。

P2Wと競技性

P2Wとは、Pay to Winの略称で、お金を払った人が有利になるシステムを指します。

このP2Wと競技性の相性は最悪です。

例えば、P2Wできる将棋の場合、対局前に課金することで歩を飛車にできますし、P2Wできるオセロだとしたら課金することで先に4つ角に自分の駒を置いておけます。

このように元のゲームシステムの競技性が高くても、P2Wを採用すると公平性が崩れるため競技性は著しく下がります

そしてスクステにおけるP2Wは、ガチャによるカードプールの差や解放Lv.の差、日々のプレイPt.回復回数によるスキルレベルの差やマスタリーレベルの差になります。

スキルレベルは最大で性能が2.5倍になりますし、マスタリーレベルはボーナススキルを考慮しなくとも最大で15%程度LOVEが増加します。
またTier上位のカードが一枚ないだけで編成のパワーが落ちますし、ライブグランプリにおいては解放Lv.によってグランプリPt.に補正がかかります。この影響でライブグランプリの編成が歪むこともあります。

Tier表とは、その環境でのカードの強さを表した表

これらのP2Wの要素によって、私たちには公平なライバルというものは存在しません。所持カードも、スキルレベルも、解放Lv.もマスタリーレベルも同じプレイヤーなんて存在しないのです。

つまり現在のライブグランプリの順位はスクステが上手い順ではないのです。私の5位という順位は決して5番目にスクステが上手いというわけではないのです。

P2Wは悪なのか?

これは先に結論から言わせていただくと悪ではありません。
また、P2Wの対人要素があるにも関わらず人気な作品というのも多々あります。

例えば、ウマ娘や各種音ゲー、クラロワ、ポケユナなどはP2Wの対人要素(PvPやランキングなど)があるにも関わらず、高い人気や競技性があるゲームだと思います。
※過去に遊んだ作品なので現状とは変わっている可能性があります。

こういった作品の特徴として
・対人要素以外のゲームコンテンツが充実している(ウマ娘・各種音ゲー)
・P2Wに対して実力が介入できる余地が大きい(クラロワ・ポケユナ)
・P2Wの上限までの課金額があまり多くない(ポケユナ)
・公平なゲームモードがある(各種音ゲー・クラロワ)

といった要素が存在します。

要は、P2Wの対人要素以外のゲーム性が充実していたり、実力がわかりやすいゲームシステムが用意されているわけです。

それではスクステはどうでしょうか。
まず対人要素以外のコンテンツは充実しているとは言えないでしょう。
ウマ娘であればウマ娘の強さによって変わるシナリオやイベント、3冠達成、因子継承ガチャなどのやり込めるコンテンツがあり、各種音ゲーであれば高難易度譜面のクリア、フルコンボ、APなどの対人要素が絡まず、純粋に自分の実力を図ることができる目標が存在します。

しかし、スクステにはこれらに対応するものがほとんどありません。
一応ステージの星3クリアもありますが、これの難易度はあまり高くなくやりこみ要素としては微妙です。またプレイの結果がLOVEという数値でしか現れず、その数値の高さは他者との比較でしか判断できません。これは相対的なものでしかないので周りと比べざるを得ないのですが、P2Wのせいで自分の実力が高いのかどうかがわかりません。

カードが揃えばスキップでも余裕

次にP2Wに対して実力が介入できる余地が大きいかどうかですが、間違いなくクラロワやポケユナなどのeスポーツに比べるとその余地は少ないです。またスクステはループの存在もあるので実力よりカードの揃い具合のほうが何倍もLOVEに影響を及ぼします。

そしてP2Wの上限までの課金額ですが、これは本当に果てしないです。
解放Lv.をあげるためのガチャにももちろんお金が掛かるのですが、スキルレベルの素材集めがかなり渋く1日15回プレイPt.を回復していても、カード追加頻度に対しての上限に追いつける気がしません。また、マスタリーレベルもALL20レベルすら未だに達成できていません。

R3ピース65個必要なのがひたすらにツラい

最後に公平なゲームモードですが存在しません。

以上のことから、スクステはP2Wの対人要素以外のコンテンツが少ないにも関わらず、P2Wに偏重していることがわかります。このようなゲームで人気が出ている作品を私はあまり知らないので、ゲーム性という面では人気になりづらいと思われます。

スクステの可能性

さて、少しネガティブな話が続いてしまいましたが、ここで勘違いしていただきたくないのは、私は決してスクステがクソゲーだと主張したいわけではないということです。そもそものゲームシステムとしては競技性が高いのです

その根拠となるのがAWOKE綴理ループの存在になります。

AWOKE綴理ループは既存のステージBの編成と比べ、2億~3億ほど高いLOVEを獲得できました。そしてそのLOVEをステージランク補正込みでグランプリPt.に変換すると22億~37億。また、私がこのループを発見したのは3日目であり、このループが使えた期間は4日間なので、このAWOKEループが生み出したグランプリPt.は88億〜148億。そして私の累計グランプリPt.は約810億、一位の方のボーダーは約910億、その差は100億です。

つまり、私だけがAWOKE綴理ループを使えていれば、薫風さやか未所持でスキルレベルや解放状態も十分でない私が1位を取れる可能性もあったわけです。

もちろん、私が気づけたのですからAWOKE綴理ループの存在に誰も気づけない道理はないですし、もし誰もAWOKE綴理ループに気づかなかったとしてもそれ以外の編成が発展した可能性もありえます。

しかし、私が1位を取れる可能性があったという事実はスクステがP2Wを覆せるレベルでの競技性が存在していたことの証明になるのです。

なぜならAWOKE綴理ループには、AWOKE綴理のスキルの把握、ループ編成への理解度、ステージBでDN梢とAWOKE綴理を組み合わせる発想などが必要であり、AWOKE綴理ループはスクステへの知識がLOVEに大きく影響を及ぼす編成だったからです。

これは先ほどの「そのゲームにおいてプレイヤーの持つ知識や技術などの実力が結果に反映される度合い」という競技性の定義にしっかりと当てはまります。P2W要素の大きいスクステにおいても、実力で覆せる可能性があった。それはつまりゲームシステムとしては競技性が高いことの証明ではないでしょうか。

しかし、私はこの程度の競技性では足りないと考えています。
下剋上が起こせる可能性が存在したとはいいましたが、そもそもループパーツの揃っていないプレイヤーはそのチャンスがないわけですし、何百位もの差を実力でひっくり返すのは困難です。さらにいえば、AWOKE綴理ループはスクステの技術が本来的な形で発揮されません

スクステというゲームがこれからもっと人気を博すには、さらなる競技性の向上が必要でしょう。

スクステへの期待

それではスクステはどのように改善していくべきでしょうか。
まずスクステが進むべき方向性は二通りあると思います。
それは競技性を高めるか、競技的要素以外のコンテンツを充実させるかです。

今回は競技性を高める方向でスクステにどのような変化が必要かを考えていきましょう。

先程、P2Wがあるにも関わらず人気な作品の特徴として
・対人要素以外のゲームコンテンツが充実している(ウマ娘・各種音ゲー)
・P2Wに対して実力が介入できる余地が大きい(クラロワ・ポケユナ)
・P2Wの上限までの課金額があまり多くない(ポケユナ)
・公平なゲームモードがある(各種音ゲー・クラロワ)
という要素を上げました。

つまりスクステの競技性を向上させるためには、
①P2Wに対して実力が介入できる余地を大きくする
②P2Wの上限までの課金額を下げる
③公平なゲームモードを追加する

という3つの方法が考えられるわけです。

まず①のP2Wに対して実力が介入できる余地を大きくする方法ですが、現状スクステのシステム自体が複雑なため、これ以上何か新しいシステムを導入して、実力が介入できる余地を大きくするのは避けたほうが良いでしょう。

なので、私としてはプレイ中の一時停止に何らかの制限を設けるべきだと考えます。新感覚!ミュージカルカードゲームを謳っているのですから、一時停止が有利に働くのはあまりいい状況ではないはずです。一時停止の回数に制限をかけたり、一時停止中は手札が見えないようにするなどの調整が必要でしょう。

さらに現在のAP回復量を1.3倍程度にする調整も同時に行うことで、環境に蔓延るAP回復の価値を下げ、18枚編成とループ編成のバランスを調整をしつつ、よりプレイヤーの素早い決断が必要になることで、プレイヤーの実力がよりLOVEに反映されるでしょう。

実質ザ・ワールド

次に②のP2Wの上限までの課金額を下げる方法ですが、これはスキルレベル素材集めを緩和するべきだと思います。理由としては現在のスクステにはラーニングライブというエンドコンテンツが存在しており、スキルレベル上げをエンドコンテンツとする意味が薄いからです。また、スキルレベルが上げにくいせいでP2Wで差が出るだけでなく、自分の所持カードの中にもスキルレベルの格差が生まれてしまい、様々な編成を試すのが難しくなっています

そこで、まずR3以上のピースを低確率獲得アイテムの枠に入れ、次にドロップ率を上昇させるか、素材の要求数を少なくさせます。さらに何かしらのイベントを用意して、ここでもスキルレベル素材を大量に獲得できるようにするべきだと思います。

他にもフレンド機能の実装で、フレンドが設定したカードを一枚編成に入れることができるようになれば、かなり楽になるプレイヤーも多いのではないでしょうか。

最近知ったんだけどR3以上のピース落ちないのなんでなの?

最後に③の公平なゲームモードの追加ですが、要は自分の実力がどれぐらいなのか図る機会がほしいのです。

例えばチャレンジライブのような名称のコンテンツを作り、最大強化済みの決められた編成でライブをクリアする高難易度のモードの追加や、1対1のPvPで、同じレベル同じ編成同じカードサイクルでLOVEを競い合う形式のイベントの追加などでも良いと考えています。

他にも②と被りますが、サークル対抗戦のみスキルレベルの上限まで(所持中の解放Lv.の上限)引き上げられるとか、そういったシステムがあっても面白いのかなと思います。

今後スクステがどのような変化を遂げるのかわかりませんが、私がスクステに期待していることはただひとつで、末永く続いていくような良質なゲームになってくれることだけです。

そして、そのポテンシャルがスクステには存在していると私は確信しています。スマホゲームでここまでハマった作品は社会人になってからはスクステが初めてです。蓮ノ空という最高のコンテンツに負けないような最高のゲームにスクステが成長していくことに期待しています。

あとがき

ここまでご覧頂きありがとうございました。

私は本当にスクステには無限大のポテンシャルがあると信じていますし、スクステはこれからも真剣にプレイしていく所存です。ただもっと改善の余地があると思っているのも事実で、今回はそれが不満という形で現れてしまいました。このnoteがどのような反響をもたらすかわかりませんが、スクステが多くのプレイヤーにとってより良い方向に改善されることを願っています。

今回の記事に対して何かご意見などございましたら、お気軽にコメントなどで反応していただけると参考になります。
それではまたどこかでお会いしましょう。
ぽちっ!



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