旅行とプレゼント

先日、友人のNと遊んだ際に年明けは銚子へ行こうという話になり、その場でホテルを予約した。
元々どちらかの家に泊まって、次の日は正月で客も少ないだろうし上野で開催されているキュビズム展を観に行こうという予定は前々から立てていたのだが、突然海鮮物が食べたいだの海を見たいだのという話に飛躍し勢いのまま予定を組み替えた。1日に電車で銚子へ向かい、2日に観光をして、3日にキュビズム展へ行く。完璧な予定だ。

それにしてもウキウキしながら2人でじゃらんを見ていたら、どこの宿もほぼ満室になっていて驚いた。恐らく世の人間はもっと早く年末年始の予定を立てているのだ。計画性がある人というのは本当にすごい。逆立ちしても私はそういう人にはなれないから尊敬する。
私もNも青森とかいう限界を越えた田舎を飛び出し上京した身かつ社会人のため、今回のような突発旅行ができている。労働は楽しくないがある程度お金を自由に使えるのは嬉しいので、大人になって良かったなとしみじみ思う。
ちなみに具体的な観光箇所は全く決めてない。海鮮丼を食べて、有名な白い灯台を見て、海岸を歩きたいねーという漠然としたことは話したが、その程度だ。そしてその有名な白い灯台がどこにあるのかも私は知らない。多分銚子に着いてから調べると思う。インターネット万歳。

私はインターネットとプロ野球とTRPG以外に趣味が無いうえに出無精の人間なので、趣味か仕事かこのNという友人に誘われない限りはほとんど家から出ない。自分からどこか具体的な場所へ出かけようという気持ちが一切湧かないため、Nにはとても感謝をしている。
Nとは中学生の頃に出会ったのだが、当時私は2次元オタク、Nは3次元アイドルオタクと趣味が違ったために、特別仲が良かった記憶はない。まあまあ仲が良いクラスメイトの1人だった気がする。
高校も別だったのに、一体いつから年明け早々弾丸旅行をするような仲になったんだろうと考えていたが、この文章を書いていたら思い出した。私が一足先に上京していた時、Nから好きなアーティストのライブがあるから泊めてほしいとLINEで連絡を貰ったのがきっかけだった気がする。
当時はプロ野球にもTRPGにも興味が無かったうえに転職前だったから好きなアニメも見れずにひたすら精神をすり減らしながら仕事をする日々で、特に予定も無かったため二つ返事で良いよと返した。あの時TRPGにハマってなくて良かった。夜卓があったらNを泊めることが出来なかったし、こうして学生の時以上に仲良くなることもできていなかっただろうから。

今も趣味が被っているわけではないが、何かしらの波長が合うのだと思う。
銚子行きを決めた日の帰り、駅までの道を歩いているときに「お互いに金額だけ決めて相手が喜びそうなものをクリスマスプレゼントとして送り合いたい」と伝えたら「それ良いね、やろう」と笑って返してくれた。突然すぎない!? とか、もう12月だし言うの遅くない!? とか、言ってもおかしくないくらい突拍子もないことを話したのに。
自分には勿体ないくらいの素敵な人だなと思うと同時に、彼女が喜ぶプレゼントを探したいなという気持ちになった。年明けの旅行もクリスマスプレゼント選びも本当に楽しみで待ち切れない。
私にしては珍しく、来週は仕事帰りに大きいショッピングモールに寄って帰ろうかなという気持ちになっている。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?