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僕の大好きな映画たち

最高に知的で面白い映画を大学で観た話

2015年夏。太陽が燦々と輝く昼下がり、僕は学部棟の大教室にいた。 教室には僕も含め500人近い学生がいたが、いつも眠そうな顔をしている羊たちの目は異様に輝いていた。 なぜならこの日は、みんなで映画を観る日だったからだ。 前の週、教授が言った。 「来週は最高に面白く知的な映画を観ます。感情や常識に流されず、論理的に物事を考えることの大切さを学んでほしいと思います。この教室にいる時点で論理的思考力に長けているとは思いますが、それでもこの映画から学ぶことは多いでしょう。では、お

僕が本当に面白いと思う、アカデミー賞作品賞受賞作5つ

1987年 プラトーン オリバー・ストーン監督、チャーリー・シーン主演の戦争映画。 恵まれた環境で生まれ育った主人公クリスは、感情任せに軍隊に志願。ベトナムに派遣された彼を待っていたのは、過酷な現実だった。 戦争映画ではあるが、ヒューマンドラマ要素が強い。異質の中の異質である戦争という環境で、人の醜さが露呈する。そのあまりの醜さにショックを受けながらも、生き残るために翻弄する主人公。我々がもし仮に当時の戦地へ行ったら、同じ思いをするはずなので、感情移入せざるを得ない。 と

日本人に観てほしい映画「明日、君がいない」

※これは2年前の記事を編集したものです 先週、この意味深なタイトルを冠したオーストラリア映画を鑑賞した。 カンヌ国際映画祭で絶賛されたのも納得の名作だった。 これはnoteに書かねばと考えた。 順に読んでいけばネタバレを踏まない構造にしたので、安心して読んでみてほしい。 そして、興味が湧いたら鑑賞してみてほしい。 登場人物主な登場人物は、悩める高校生6人。全員キャラが濃いので覚えやすい。 1、マーカス 成績優秀でピアノも弾けるエリート。父親は弁護士で大金持ち。俗に

胸糞映画「ミスト」から得られる「生きる勇気」

はじめにこの映画は3/13日にテレビで放送されます。今回の文章は、それに際して書きました。 記事後半にネタバレがあります。しかし、ネタバレの前にちゃんと「ここからはネタバレです」と書いてあるのでご安心ください。 簡単な映画の概要「ミスト」はカルト的人気を誇る有名な映画。 この映画の持ち味(?)は、なんといっても圧倒的な後味の悪さ。あまりの後味の悪さに精神状態を悪くするまで出てくる、そういう次元。 だが、圧巻のオチ、ミステリアスな雰囲気、人間の本質の描写などが非常に優れており