という痕
できるだけ
長生きしたつもりだった
破片
指と指の間
乱反射している
理科はよくわからないけど
でも覚えていた言葉です
覚えたいことしか覚えなかった
喋りたいことしか喋らなかった
食べたいときしか食べなかった
眠りたいときしか眠らなかった
手を振りたい
私の少女

手首が抉れている
深い赤と黒
もろい
痛み
頭痛で誤魔化すことしかできなくて
もろく
痛い
欠片
傷口と空の間
射し込む
太陽
ずっと同じで
そこにあるだけ

私の痛み

私の病気
だけが悪い
だから私に責任は
先生
迷いそうです
私の健康は
私の責任ですか
欠損の傍ら
私の右の
手首はまだ白いまま

踏み外した
自分だけ
必然的に
いっそ
雨だったらよかったね
残酷
真っ黒な太陽
よかった
先生にほめられたよ
日傘をくれた
これでよかった
よね