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【ミアヘルサ】「暮らしを支える仕事」に出会う。

一日。一月。一年。

わたしたちは、人生を過ごしていく中で、どれくらいの人と関わっているんだろうか。

「人は、一人で生きられない。支え合って生きている。」
そんな言葉は、なんとなく耳にしたことがある。

ただ、日々を過ごす中で、欠かせない仕事に関わる大人にどれくらい出会えるのだろうか。

生まれること。家族と時間を過ごすこと。自立すること。子育てをすること。

こうして私たちがライフステージを重ねる中で、お世話になるもののひとつに「保育」や「介護」がある。

2021年8月19日。一般社団法人HASSYADAI socialが運営する、高校生向けオンラインスクール「HASSYADAI BASE CAMP」では、介護・保育・医薬・食品などを専門としたミアヘルサ株式会社の社員さん2名をゲストにお迎えし、特別イベントを開催した。

「自分の人生を、どう選択するか。」
進路を考える高校世代の生徒たちのモヤモヤ。

彼らの背中をそっと押してくれるゲストや大人が集まり、イベントは幕を開けた。

今回は、「高校時代、こんな場に出会いたかったな〜」と思いながらハッシャダイソーシャルの広報を行うきむりさが、「一参加者」の視点として、イベントの一部始終をお届けします。

*HASSYADAI BASE CAMPとは?
ハッシャダイスクールオンラインのメイン事業である「BASE CAMP」は、ハッシャダイソーシャルに関わったことがある高校生たちが、新しい仲間や大人と出会いながら、自分の人生をデザインしていく場所です。

*今回の企画「大人インタビュー」について
オンラインだからこそ出会える学生・社会人の方をゲストとしてお招きし、参加高校生との対話を行う企画です。


燃え尽きに悩みながらも、”ありのまま”で選択した道。

まず、話をしてくれたのは、現在、ミアヘルサ株式会社で介護士として働く、畑直希さん。やさしい口調で丁寧に話をしてくれた彼は、介護士になるまでにいろんな悩みを経験してきたという。

特に大変だったことが、高校に入って経験した「燃え尽き症候群」だ。

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「高校受験の時に、『自分はこう思われてるんじゃないか』と、じぶんの中で周りからの期待や自分へのハードルをあげすぎてしまいました。それで、高校に入って、勉強に対してのモチベーションが、ガクンと落ちちゃって。」

イベント中も、生徒たちの希望になるべく応えようと職場を案内してくださるなど、仕事熱心な畑さんが語る言葉は、意外だった。

燃え尽き症候群になり、なかなか上手くいかなかった高校時代の進路選択を、畑さんは、こう振り返る。

「第一志望に落ちてしまい、浪人することになったことで、頑張らなきゃなって。そう気持ちを切り替えることができました。わたしの場合は、一見、じぶんにとって”悪い”と思っていたことがきっかけで、介護士の道へ進むことができたんです。」

マイナスな感情になる時。
あとから振りかえてみると、実は、人生の転機になってたりする。

「今となっては、笑い話ですけどね」と微笑みながら語ってくれた畑さんの言葉は、目先の進路選択に悩みやすい時期の参加者にとっても、心強いものになると思う。

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そんな畑さんの意外な一面に、生徒からも「燃え尽き症候群にならない方法があるか」という質問が。

進路選択をする時、どこかで、周りの評価や期待に応えようとしてしまった経験は、読者のみなさんもないだろうか。

そんな高校生の言葉の切実さを感じながら聞いていると、

「じぶんのできる範囲を理解すること。そして、無理はしすぎないことが大事かと思います。」と畑さんは答えた。

SNSで、必要以上に他者の生活を知れてしまう現在。気付かぬうちに、周りと比較してしまったり、じぶんの自分を作ったりしてしまうこともあるだろう。

そんな時代だからこそ、「ありのままの自分で、いいんだよ」「無理しすぎないんで、いいんだよ」というメッセージに、イベントの雰囲気が、また少し柔らかくなった。

そして、困難を乗り越え、じぶんの心に素直に従った畑さんは、現在、ミアヘルサ株式会社で、介護士として、お年寄りの暮らしを支える仕事を選択した。

介護って、暗いイメージ?畑さんが、いまここで働く理由。

「わたし自身も、10代のころ介護ってきくと、暗い印象でした。でも、実際に高齢者の方と関わると、仕事をしていて、すごく元気になれる仕事なんですよ。職場も雰囲気も、みなさんが思ってる以上に、明るいです。」

「介護の仕事は、ポジティブなものだ」と自身の経験から伝えてくれる畑さん。そんな畑さんは、どうして介護士を目指すようになったのか。

「介護士を選んだ理由に、大きな原体験というのはなくて。自分の中でピンっときて、通ってみようかなって思ったのが、きっかけでして。介護を学べば学ぶほど、いまの仕事にワクワクして、今もこの仕事をしていますね。」

意外だった。就活や進路選択では、「なぜその学部に?職場に?」と周りから問われることも多い。そんな中、自分の直感を逃さず、その直感からじぶんの興味を深める方法を体現していた畑さん。進路選択が、すこし楽になる話だった。

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今まで、近いようで遠い存在だった仕事を知った生徒から、こんな質問も。
「介護士として働く上で、意識していることは、ありますか?」

「そうですね〜。わたし個人としての話になってしまうんですけど、”もしじぶんの祖父母が、介護の施設に入るなら、じぶんはどういう生活をしてほしいか”ってことを考えて、仕事をするようにしていて。例えば、朝起きた時に、布団がぐっちゃぐちゃになってたらすごく嫌だと思うんですよ。だから、常に自分ごとにすることを心がけています。」

仕事について一つ一つ丁寧に教えてくれる畑さんの表情は、生き生きとしていた。その思いは、参加者にも伝播し、生徒からの質問が次々と溢れてくる空間となっていた。

そして、バトンは次のゲストへ。大人インタビューでは、毎回1人のゲストをお招きするのだが、今回ははじめての2人。次はどんな話が聞けるのだろうとワクワクする気持ちが高まる。

はじまりは、小さな喜びと自信だった。

「みなさん!!!!よろしくお願いしま〜す!」
明るい笑顔と、ハツラツとした声で話はじめてくださったのは、現在、ミアヘルサ株式会社で、保育士として働く斎藤花波さん

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斎藤さんは、17歳のときに「保育」に出会う。当時のことを斎藤さんは、次のように語った。

「高校生の時、自分で選択できる授業で、『保育』を選択しました。すると、思った以上に、保育の授業がものすっごく楽しくて。人生で、はじめてテストで100点をとれたんです!!!この時、『もしかしたら、子供と関わる仕事むいてるのかな〜』って、じぶんの自信になったんですよね!最初は、そんな安易な考えからでした(笑)」

保育に興味を持ったきっかけは、「保育」という授業を通して得られた小さな喜びと自信だったという。

そう楽しそうに伝えてくれる斎藤さんのお話を聞いていると、もしかしたら、きっかけは、意外と身近なところにたくさんあるのかもしれないな、と思えた。

次にモデレーターの石川から「保育士って、どうやって就職するの?」という質問が。

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たしかに。大学3年生ごろから、黒髪にして、スーツに身を包んで....といった、いわゆる「一般の就活」とはちがう保育士。彼らは、どうやって職場を決めるのだろうか。参加者のみんなも、興味津々のようすだった。

「大学4年生の夏に、最後の実習が終わりまして。それが終わってから、いくつもの保育園に直接足を運びました。そこで、じぶんの働きたいと思える職場の条件をどんどん絞って、その後、選考を受けました。」

意外と「普通」の就活と似てるところもあるんだと、ここではじめて「保育士」の進路選択の仕方を知れた。

「子どもとの関わり方だけではなくて、先生方も生き生き働ける場所や保育士として働くための会社のサポートなども、わたしは見ましたね。」

「実際、就職活動で園を探している時も、ネットとか、大学の就職活動課とか。いろんな情報を見ても、実際の雰囲気わかんないしな〜って思いまして。一か八かで園に入って失敗するくらいだったら、その前で『自分で園に行って、自分の目で確かめてみよう!』っていう風に考えましたね〜!」

自分の道を、自分の意思で選択する。そんな時に、まずは、自分の足をうごかして、みて、聞いて、体感する。このアドバイスは、進路選びだけではなく、何かを選択するどんな時でも役に立つだろう。

保育士は、第2のおとうさんとおかあさん。斎藤さんが、いまここで働く理由。

実際、斎藤さんのライフチャートをみると、保育士3年目のいま、グラフは上り調子だ。そんな斎藤さんの、保育士のやりがいや、いまの心境を聞いた。

「そうですね〜〜!!今、すごく、やりがいを感じてます。保育士の仕事は、子どもの成長を身近で見ることができるのが、一番たのしいことなのかなって思ってまして。『初めてハイハイできるようになった!』とか。『やっと、立てるようになった!』とか。子供の”初めて”を目撃できるっていうのが、本当にうれしいです。あと、それを保護者の方に、共有して、一緒に喜べることも幸せなことだな〜と思っています。」

「保育園は、ただ楽しむ場所ではなく、こどもたちの命を預かっているところでもあるので。私は、その子たちの第二のおかあさん、おとうさんだという意識で、お仕事をさせていただいています。」

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実際に、斎藤さんの保育士に関する考え方や保育の道を志す生徒からの質問への答えなど、斎藤さんのことばからは、プロ意識を感じた。

その後、終了時間のギリギリまで、お二人への質問や相談が飛び交う空間となり、本イベントは、熱を帯びたまま、幕を閉じた。

参加高校生の声

介護士には、ちょっとマイナスなイメージを持ってたけど、畑さんのお年寄りと関わる上で、気をつけてることなどを聞いて、すごくイメージが変わった。

僕も介護の仕事をしており、共通点があったので、なるほどなっと思った所が沢山ありました。SNSなどでまたお話ししたいです!

人のために働く仕事のかっこよさ。自分も人の力になりたいと思った。

あんなステキな笑顔の保育士さんに私もなりたいなと思いました!

編集後記

等身大の、人生選択。

それらは、迷った時に「あんな選択もあったな」と心のどこかで、お守りになるものだと思う。今回のおふたりの話からは、そんな自分にやさしくなれる選択肢を知ることができた。

畑さんが介護にピンっときたように。
斎藤さんが保育で、自分に自信がついたように。

少しでも興味を持ったことがあれば、もう一歩、勇気を持って掘り下げてみる。それが結果、将来につながるかもしれない。

いまのじぶんの仕事に誇りを持って話すおふたりの姿から、そんなことを学んだ。

ミアヘルサ株式会社のみなさま。いつも、ハッシャダイソーシャルを応援いただきありがとうございます。そして改めて、今回はご協力いただいた畑さん、斎藤さんありがとうございました!

HASSYADAI BASE CAMPでは、今後も、全ての若者に、自分や仲間を信頼できる場やたくさんの出会いを届けていきます。引き続きよろしくお願いします!

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<執筆・編集=ハッシャダイソーシャル広報 木村りさ>

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