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競走馬個別メモ 2022  シルクロードS メイケイエール

シルクロードS 勝ち馬 メイケイエール
主な戦績:ファンタジーS(G3・2020) チューリップ賞(G2・2021) シルクロードS(G3・2022)

作成日:2022.1.31

競走馬特性面

MH1 【前半型】【前後半型】【持続型】【SP持続力型】【重馬場】
ある程度流れる展開からのSP持続力勝負向き。現状では気性面の課題が大きな要素を占めそうな感じだが、純粋なスピード勝負なら勝負になるかも
【専用メモ】出負け癖 掛かり癖・折り合い課題 外枠向き
【所感メモ】掛かっても意外とバテず、持続力の高さは異常?
作成日:2021.9.27

過去成績・データ(2022.1.31 時点)

前走:シルクロードS(G3・中京芝1200m・良)1着

タイム・着順・馬場状態・着差
1.08.1 1着(良)-0.1秒差
レース展開
H(ハイ)前半型 SP持続型 33.6-34.5 
やや流れる展開からのSP持続力勝負。ハイペースではあるが1200m戦にしては意外とペースは落ち着いた部類に入り、直線半ばで僅かながら加速も問われた形で最後の1Fも11.8秒と大きく落としていない展開。

予想コメント
重○【休み明け初戦】折り合いだけ・ホライゾンネット着用で
【調教】気性成長 
★休み明け初戦 復調気配見え 左回り対応カギ 外枠希望? 気性面課題

個別レース回顧
【出し切る形・折り合いスムーズ、気性難解消?・前後半型の競馬で総合力の高さ見せる・直線加速見せる・完勝】
【好位追走】【3~4角内通す】【直線伸びる】【最後1F先頭】【最後1Fしぶとく伸びる】【完勝】

発馬五分からジワッと先行して好位追走の形。道中の折り合いがシッカリとついて楽に好位追走の形で、直線満を持して追われると内目からスッと抜け出してくる。最後の1Fで先頭に立つとしぶとく伸びきって後続を寄せ付けない形でそのまま押し切り勝ち。
        
今回からホライゾンネット着用との事で、いつもの気性面の難しさを見せずに道中の折り合いがついて運べたのは大きいし、その中で持ち味のスピード持続力を生かし切った形の競馬。この馬がこういう形で真面な内容を見せたのはほぼ初めてであり、これが本来の姿かどうかの判断が難しいところ。スピードの持続力はすでに見せて来たので驚きはないが、今回は直線の坂の付近で加速を見せて抜け出しているし、意外(?)と総合力の高さという面を見せて来たと思う。目標であると思われる高松宮記念に向けてて最高の内容と結果を残したことになるが、本番でも同じように落ち着いて走ることが出来るのかどうかが最大のカギだろう。アラ探しじゃないけど、今回があまりにも真面過ぎたのがちょっと気になるのだが…。

陣営・騎手コメント
(池添謙一騎手)
「厩舎陣営がこの馬と立て直そうとしてね。その話も聞いていましたし、見ていましたし、それが報われて良かったとホッとしています。内枠が決まってから、どうしようと思っていたが、腹をくくっていきました。レース前まで折り返し(手綱)を付けていた。本番では外す予定だったが、直前でこのままいこうという話になった。パシュファイヤーを付けた効果もあって上手に走ってくれた。しっかりレースすれば力のあるところを見せてくれた」
(武英智調教師)「折り返し(手綱)も取る予定だったが、返し馬の終わった感じでジョッキーに任せた。調教でやってきたことと、今回新しく付けた馬具がやっとマッチした。4コーナーを回るときに折り合って、馬群の中で競馬ができた。前哨戦としては最高の競馬だったと思う。(高松宮記念では)今回以上の状態に持っていって、いい結果を出せたら」

2走前:スプリンターズS(G1・中山芝1200m)

タイム・着順・馬場状態・着差
1.07.8 4着(良) 0.7秒差

レース展開
M(ミドル)平均型 SP持続型 33.3-33.8
前半が33.3秒という流れだが後半が33.8秒であり、全体で見るとこれでも平均ペース。その中で最後までSP持続力の高さを問われる形のレースとなった。

予想コメント
重○ 速力非凡でも
【調教】ホライゾンネット着用 
★気性面課題 同型との兼合いカギ ホライゾンネット着用も?

個別レース回顧
【出し切る形?・途中で掛かる・3角から外回って動く・暴走気味のはずが直線で粘り見せる・SP持続力の高さ目立つ・勝ち馬には完敗】

【出負け】【中団待機・後】【道中やや掛かり気味】【3角で外から動く】【4角~直線入口で外】【直線ジリ伸び】【G前バテ差し・4着】【完敗】

出負け気味から序盤は控える感じだが、馬の方が馬込みの中を嫌って外に外に逃げ気味の感じ。3角からは外目を回って進出していって、4角では好位集団の外目まで押し上げてくる。4角から直線入口をそのまま外を回って、直線は明確な伸びこそ見せないがジリジリとしぶとく伸びる感じ。最後の1Fからゴール前にかけて内の先行馬がタレた所をバテ差しのような感じで4着を確保。

序盤は控えようとしたが途中で掛かった時に諦めて、3角から外々を回って進出していく形。そして4角~直線も外を回す形になりながらも最後まで大きな失速を見せていないのが驚きの出来事。道中のラップを見ても11秒台前半を連発する流れであり、その展開を後方待機→掛かる→3角から外々回って押し上げる→4角~直線入口で外→直線しぶとさ見せるという形で最終的に4着を確保したのは大きに評価できる要素。ただ勝ち馬との比較で見ると0.7秒差なので完敗には違いないが、今回の内容を見るとスピードの維持能力は相当高いと見ることが出来、これで気性面の成長が追い付いたらとんでもない馬になりそうな気配はある。

陣営・騎手コメント
(池添謙一騎手)
「やっぱり、かかるね。スタートしてから(三浦)皇成のタイセイビジョンと(横山)和生のエイティーンガールに迷惑をかけてしまった。いかに、リラックスできるかだと思っていたが、馬自身が行く競馬を覚えている。それでも、我慢させたし、コントロールできているほうだと思う。一度、我慢を経験させたので、それが次に生きると思う」

3走前:キーンランドC(G3・札幌芝1200m)

タイム・着順・馬場状態・着差
1.09.4 7着(良) 0.3秒差

レース展開
H(ハイ)前半型 SP持続・失速型 34.0-35.1 
ペースはかなりのハイだが終始加速の無い流れになっている。馬場は明確に重めだった印象

予想コメント
重○調教○【休み明け初戦】1200望むところ・能力出し切れば
【調教】仕上がり万全
★休み明け初戦 斤量3キロ減 揉まれる形は避けたい 古馬との力関係

個別レース回顧
【出し切る形?・途中で掛かってハナに・直線脚色鈍る・時計の掛かる馬場でスピード面の優位性引き出せず?】
【好位追走→主導権握る】【3角馬なり】【4角で動く】【直線ジリ伸び】【最後1F脚色鈍る】

発馬五分で序盤は控えるような格好を見せつつも、2F目からは掛かり気味に一気にハナへ。ハナに立ってからは少し落ち着いた感じで前半3Fも34.0秒と比較的遅めの流れを演出。4角で外からカイザーメランジェが被せるように来てこれに抵抗。4角から直線入口は2頭並んで入ったものの、直線序盤で僅かに前に出られてしまう。残り1Fでもしぶとく内で粘っていたが残り100mで脚色が鈍ってその後は外から来た馬に揃って交わされて7着敗退。

途中で掛かって…というパターンはある程度想定されていたが、前半3Fが34.0秒という1200m戦ではやや緩めの展開でも最後は粘り切れなかったか…という印象。ただ最後もバタッと失速したという感は無く、勝ち馬との着差は0.3秒差。4角から直線で並んで入った4着のカイザーメランジェに対しても0.1秒差でゴールしているから、決して失速という形ではない。初の古馬との対戦でもあるので力関係云々という話になるかもしれないが、それよりも力の要る馬場状態という事もあって力のいる馬場の適性の差というのが出たような気もする。今回上位に来た馬は揃って時計を要する馬場向きの馬ばかりだし、こちらは掛り通しでもレコードタイムを叩き出せる馬。単純に時計の掛かる馬場(洋芝が要因という可能勢もあるが…)でスピード面の優位性を引き出せなかったと思われる。今後ある程度は時計勝負ができる馬場であれば見直しは必要だろう。

陣営・騎手コメント
(武豊騎手)「難しい馬ですね。返し馬はうまくいきましたが、輪乗りの時点で気合が入りすぎていました。4コーナーでは手応えがなかったです。もう少しゆっくり走ってくれるようになればいいんですが」
(武英智調教師)「仕切り直しですね。スプリンターズステークスも考えてはいますが…」

過去見所レース(ベストレース)

2021.3.6. チューリップ賞(G2・阪神芝1600m)

タイム・着順・馬場状態・着差
1.33.8 1着(稍) -0.0秒差
レース展開
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予想コメント
重○【休み明け初戦】潜在能力高く・TRの競馬をして
【調教】仕上がり良好
★休み明け初戦 ゲート課題 真面なら勝ち負け必至の馬だが

個別レース回顧
【中団待機・内→好位→ハナ奪取】【序盤から掛かり気味】【4角馬なり】【直線しぶとく伸びる】【最後1F脚止まる】【G前接戦制す・同着】

控える競馬を試みようとしたが序盤から制御不能レベルで掛かり通し。3角過ぎでハナに立ってその後はスムーズに運べたが、序盤は遅いペースだった事もあるのだが、あの道中掛かり通しの内容はやはり今後も問題になりそう。ただあれだけ掛かり通しての内容で、しかも自身が3角過ぎで動いて行ったので結果としてロングスパート戦という展開に。その中で最後まで極端にバタッと止まらずに、想像以上に粘り通してしまう所がある種この馬の良い所。この展開でこの馬を差し切れない他馬のレベル云々の話になってしまう可能性もあるが、後半の持続力(SP持続力も含む)の高さは認めざるを得ないだろう。 

本番の桜花賞はもう少し序盤のペースは上がると思うので少しはマシになるとは思うが、今回と同じく内枠を引き当てた際にどうなるかがポイントになりそう。この馬の場合、外枠で進めた方がいろんな意味で助かると思う。

陣営・騎手コメント
(武豊騎手)
「勝つには勝ちましたけど、正直、いい勝ち方ではなかったですね。次に向けてさらに課題が大きくなった。(直線の粘りについては)その辺は地力だと思いますが、すっきりと勝ちたかったですね。実力はある馬。難しいところはありますが、課題が修正できれば」

(武英智調教師)「よく勝ったな、という感じです。思いのほかスタートで出て、収まるところがなかったです。前に馬がいるとムキになるようです。本番は頭数も多くなり、もっとペースは速くなると思いますが、スタートで出るようなら正攻法の競馬でも良いのかもと思います。力は相当ある馬です。本番までになんとかしたいと思います」


【競走馬個別データに関する注意事項】

☆ここで掲載している競走馬個別メモは個人的な予想メモと見解を纏めたものです
☆予想コメントと調教は当時の専門紙のもので、★欄のコメント、レース回顧は羽柴の個人的なメモになります。
☆各種コメントは主に重賞レースのものになります。オープン、条件戦などは予想、レース回顧をしておりませんし、騎手コメントもありません


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