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競走馬個別メモ 2022 クイーンS テルツェット

 
クイーンS 勝ち馬 テルツェット
主な戦績:クイーンS(G3・2022、2021) ダービー卿CT(G3・2021)

作成日:2022.8.1

競走馬特性面

M2 【前後半型】【後半型】【加速型】【総合力勝負型】【出負け癖】
平均的な流れからの後半総合力勝負向き。瞬発力とSP持続力の両方を兼ね備えたタイプではあるが、鋭い加速や速いラップを問われる形に不安あり
【専用メモ】出遅れ癖 
【所感メモ】右回り向き? コーナー加速型?
作成日:2021.8.1

過去成績・データ(2022.8.1時点)

前走:クイーンS(G3・札幌芝1800m)

タイム・着順・馬場状態・着差
1.47.8 1着(良)-0.0秒差
レース展開
S(スロー)後半型 後半SP持続型 49.4-46.6   
緩めの流れから後半SP持続力勝負の展開。向こう正面中ほどから3角手前でペースが上がってそのままスピードを持続し続ける形で、純粋に持続力を問われる流れ。
 
予想コメント
【休み明け初戦】前走後に一変・流れ乗れれば
【調教】この一追いで良化
★昨年勝ち馬 ゲート課題 位置取りカギ 勝負所でのコース取りカギ

個別レース回顧
【決め手】終始内々立ち回る・最後1Fの伸びで他馬と違い見せる
【中団待機・内】【3~4角内通す】【4角で動く】【直線入口~序盤包まれる】【最後1F最内から伸びる】【G前接戦制す】

発馬五分も控えて中団前目の位置だったが1角の進入で前が詰まって少し立ち上がる場面あり。その後は中団内目で淡々と進め3~4角を内々を回すも、他馬が3角過ぎから動いて行くのを尻目に自身は仕掛けを若干遅らせる感じ。4角でようやく動き出して行くも4角から直線入口で包まれ気味になってさらに追い出しを待たされる格好。直線序盤でも前が開かずに我慢を強いられ、最後の1Fでようやくラチ沿いの狭い所を抉じ開けるように進出して伸びを見せ、ゴール前で粘る3着(ローザノワール)と2着馬(サトノセシル)を競り落としてゴール。

内枠で終始内々を立ち回る格好だが、4角から直線序盤のコース取り(進路取りの確保)で上手く噛み合わなかった感じ。最後は最内を抉じ開けて伸びを見せて辛うじての差し切り勝ち。最後は外をスムーズに回った2着馬(サトノセシル)との際どい争いだったが、内々を回ってスピードに乗せ切れなかった分と進路取りに恵まれない中だった事を考えるとよく頑張って差し切った方の部類に入ると思う。まぁ苦しい形のレースと内容になったともうのだが、この馬の持つ総合力が最終的に効いたと思うし、何よりも相手関係を考えればここでは妥当な勝利と言えるだろう。

陣営・騎手コメント
(池添謙一騎手)
「ゴールした瞬間はどっち(が勝った)かわからなかったけど、差しててくれって思いで帰って来たら、差しててくれて、すごくうれしかった。返し馬で状態は良さそうに感じました。調教も乗ってなくて、初めて乗せてもらうので、レース映像を見ながらどういう馬かを把握しながら乗りました。1コーナー少し頭を上げて、狭いところもありましたが、1枠だったので、どこかで突っ込んでと思っていました。最後はよく狭いところを抜けてきてくれました。末脚がいい馬なのでそこを引き出せるようにだけ思って乗っていました」

(和田正一郎調教師)「ジョッキーが最短距離でギリギリあるかというところの進路を見つけてくれました。テルツェットもよくそれに応えてくれました。(斤量)56キロでもよく頑張ってくれました。今後は様子を見ながらどういう路線でいくか考えます。状態も良かったし、中山、東京でもいい競馬をしています。次走は(クラブ規程で引退が)来年の3月ですし、馬の状態を見ながらですけど、相談しながら決めていきたい」

2走前:ヴィクトリアマイル(G1・東京芝1600m)

タイム・着順・馬場状態・着差
1.33.0 13着(良) 0.8秒差 
レース展開
M(ミドル)平均型 SP持続・瞬発型 46.3-45.9  
平均ペースのSP持続力勝負で、4角から直線半ばで11秒台前半の加速を問われる展開。前々で流れに乗って直線の加速と持続力を引き出せた馬が上位に来れたという感じ。

予想コメント
G1では不振・状態良さそう
【調教】先週好時計
★ゲート課題 位置取りカギ バテ差しの展開で浮上
 
個別レース回顧
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陣営・騎手コメント
(D.レーン騎手)
「ゲートが開くタイミングで頭を振り上げてしまい、残念なタイミングになってしまいました。大外枠というのも後ろのポジションになってしまったと思います。直線に向いて手応えが良かったです。時計を見ると最後の600m、400mは良い脚を見せてくれました。スタートの分と大外でしたね。それでも一生懸命走ってくれて、良い走りをしてくれました」

3走前:中山牝馬S(中山・芝1800m)

タイム・着順・馬場状態・着差
1.47.0 5着(良) 0.2秒差
レース展開
S(スロー)後半型 後半SP持続型 48.4-46.4
緩い流れからの後半5FのSP持続力勝負の展開。最終的には末脚の持続力が問われる形に。

予想コメント
【休み明け初戦】斤量重いので・1800問題なし
【調教】この一追いで良化
★休み明け初戦 実績上位 中山好相性 トップハンデ(56.5キロ)も

個別レース回顧
【勝負所で大外回る・直線入口で大外に振られる・直線伸びを見せるも・コーナーの加速で見劣り?】
【後方待機→最後方待機】【3角で動く】【4角~直線入口で大外】【直線で伸びる】【最後1Fで大外から伸びる】【G前猛追も】

発馬五分から二の足も遅く鞍上も前を伺う構えも見せずで自然と後方からの競馬。向こう正面では最後方の位置まで下がるがここで脚を貯める格好。3角から大外を回してジワッと進出し、4角で一気に仕掛けていくが大外を回るだけで大して位置取りを上げられず。直線入口から半ばでもまだ後方の位置だったが最後の1Fで先行馬が苦しくなったところを大外から一気に伸びてきたが、上位馬を捉えるには至らず5着まで。

予定通りの後半勝負の競馬だと思うが、3~4角で一気に仕掛けた際にも対して位置取りを上げられないばかりか、コーナーで大きく外に振られて結構ロスがあった感もあった。最後は良く伸びて差を詰めてきたものの勝負所から直線にかけてのロスが響いたかなという感じはある。単純に押し上げて行く段階で他馬と違う脚を見せられなかったというか、コーナーでの加速力でそこまで得意では無いのかな?という印象を受けた。まぁトップハンデでもあったし、直線ではこの馬らしい加速は見せていたので総合的に見るとそこまで悪い内容では無かったと思うが…。

陣営・騎手コメント
(田辺裕信騎手)
「斤量が響いているのかそれほど弾けなかった。手応えももう一つで自分から進んでいく感じではなかった。小柄な馬なので斤量差もあったのでしょうか」

過去見所レース(ベストレース)
2021.4.30 ダービー卿CT(G3・中山芝1600m)

タイム・着順・馬場状態・着差
1.32.6 1着(良)-0.2秒差
レース展開
H(ハイ)SP持続型 【速い流れ】【SP持続力勝負】
ハイペースからよどみなく進んで、道中の淀みもなく厳しい流れになった競馬

予想コメント
勢い侮れずに・ここでも通用する
【調教】追走併入で良
★ゲート課題 後半要素を問われるなら 力関係見極め重要

個別レース回顧
【出負け】【中団待機・後】【4角外から動く】【直線入口で大外】【直線伸びきる】【完勝】

出負けから中団やや後方の位置取り。3角で外からジワッと押し上げに掛って、4角で一気に進出。直線は大外からグイグイと加速してそのまま押し切る形の競馬。結構前掛りの展開になっていて、中団やや後方の位置取りだったこの馬の位置で丁度平均ペースくらいの流れだったかもしれない。嵌ったと言うか前半で無理をせずに構えていた分だけシッカリと出し切る形に持ってこれたような感じだろう。しかし4角からの一連の加速力とSP持続力の高さは見所十分。本質的には東京向きの感じはあるものの、この内容ならさらに上は目指せそう。ただ今回よりもワンランク上の時計を求められたときに対応できるかどうかがカギだろう。

陣営・騎手コメント
(M.デムーロ騎手)
「とても気持ちいいです。初騎乗でしたが、前走の映像を見て勉強していました。直線は最後までいい動き、いい走りでした。思った通りのいい瞬発力がありました。能力は十分にあります」

(和田正一郎調教師)「レース前、テンションがどうかと思っていたが、デムーロ騎手がよくなだめていて落ち着いていた。ゲート裏、ゲート内も良かった。ゲートが遅いのは腰がまだしっかりしていない為なので、短期的ではなく、長期的にみていきたい。レースはハミをしっかりとっていたし、ゴーサインにも反応してしっかり伸びてくれた。マイルは4銭4勝と、距離は1番合っている。今日は体重は減っていたが良い筋肉が付いてきた。元々真面目な気質だが、競馬に向かう気持ちや集中力も出てきた。このまま良い方向へいってほしい。次走は馬の状態を見ながら、マイルを視野に。ヴィクトリアマイルは、この馬にとっては間隔がないが、視野には入れていく」

【競走馬個別データに関する注意事項】

☆ここで掲載している競走馬個別メモは個人的な予想メモと見解を纏めたものです
☆予想コメントと調教は当時の専門紙のもので、★欄のコメント、レース回顧は羽柴の個人的なメモになります。
☆各種コメントは主に重賞レースのものになります。オープン、条件戦などは予想、レース回顧をしておりませんし、騎手コメントもありません

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