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有馬記念 出走馬個別メモ ジャスティンパレス


【競走馬特性面】

SM1 【SP持続力・後半型】【後半型】【万能型】【要所加速型】
【専用メモ】
加速良 後半SP持続力型
【所感メモ】根本的な持続力を問われる形に? 総合力勝負型?
【最終更新日】2023.3.20

【前走結果・レース展開】 
天皇賞秋・2着(0.4秒差)
M(ミドル)平均型 SP持続型 57.7-57.5 

平均ペースのSP持続力勝負の展開で、前半が57秒台にもかかわらずハイペースにならないのは、後半も前半と同じ57秒台のペースになった為。終始11秒台半ばを刻むラップ推移で、3~4角で全く緩まない形から後半の11秒台半ばを維持し続ける形。逃げたジャックドールは直線半ばでつぶれたが、直線半ばから勝ち馬イクイノックスが引き継ぐ形で最後まで11秒台を維持。離れた3番手追走だったイクイノックスでも58秒前半の流れを追走していると想定される

【前走予想コメント】
【休み明け初戦】3歳時と違う・成長を感じる
【調教】久々も力強く

【天皇賞秋に向けてのポイント】
ここはやはり2000mの距離短縮、そして高速馬場で後半勝負に対応できるかがカギ。後半SP持続力勝負の形なら十分に対応できる可能性はあるが、加速を問われる展開になった場合にどこ迄やれるかは少し微妙な感じ。現状ではある程度の位置で運んで立ち回りが噛み合うか、もしくは後半総合力を生かし切れれば浮上の余地があってもいいが、強気に推せるほどの材料はあまり無いように思える。

【前走決め手】
後方から直線勝負の感も自分の形に徹した結果・勝ち馬に完敗も
【前走個別レース回顧】
出負けもあって序盤から後方で控える形の競馬。道中は後方2番手でジックリと構えるように追走して、3~4角もペースが落ちない中で前を追いかけずにジッと待機。結果4角では最後方まで下がる形になってもジッと我慢。直線に入ってから徐々に外へと誘導されて、半ばで満を持して追い出しを開始。追い出されてグイっと伸びると、最後1F地点で3番手付近まで浮上。最後1Fでは3.4着馬との争いの中でゴール前100mから更にグンと伸びるなど決定的な違いを作って2番手に押し上げたが、先に抜け出した勝ち馬(イクイノックス)との差を詰めるには至らず2馬身半差の2着。
  
勝ち馬(イクイノックス)異次元の競馬をしていて、ちょっと比較の対象ですらない結果になった。位置取りや展開的なものを考えると完敗の内容であり、最後は僅かに詰め寄った感じには見えるが、それでも0.6秒差の2着で普通に完敗の内容になる。

ただ2着に来れたのは展開的に後方待機の直線勝負に徹する形でが奏功してのもの。特にペースが全く緩まない状態だった3~4角で、あえて前を追いかけずに完全に直線に向いてからの勝負に徹したのはかなり効果的だったと思う。3~4角で前をおいかけなかった分だけ、同じく後方待機策だった3着馬(プログノーシス)より上に来れた感じ。特にゴール前100mからの伸び脚で違いを作れたのは、道中しっかりと脚を貯め切った成果だろう。ただ展開と位置取り的ものを精査すると、おそらく前半は59秒台の中で後半SP持続力を生かし切た形になると思われる。傍から見ると勝負度外視の直線勝負に徹したような印象があるも、あくまでも後半型の競馬に徹してその中で自身の武器である後半のSP持続力を引き出した結果という事になると思う。

展開や位置取り的なものを考えると勝ち馬との差は決定的だが、3着以下に0.2秒もの差をつけたのは立派。距離的にどうか?という感じもあったが、十分に対応できるだけの内容を見せたと思う。現状では有馬記念よりもジャパンカップの方が出番があるかも?という雰囲気。

【前走関係者コメント】
(横山武史騎手)「ゲートの中がうるさいと聞いていたので、いろいろと策を練ったんですが、うるさかったですね。前で運ぶプランだったんですが、いいスタートが切れなかったので予定より後ろからになりました。ただ、思ったよりもペースが流れたので、結果的にはいいポジションになりました。イクイノックスは強かったですが、この馬もよく走っていますよ」 

(杉山晴紀調教師)「ゲートをもう少し決めていれば、前に行くというのもあった。1歩目を決めきれなかったので、腹をくくってあのポジションで。前が流れたのもあるが、それでもいい脚を使った。これだけ使えるとは思っていなかった。収穫あった。負けて悔しいけど、この時計だと納得感もある」

【2走前結果・レース展開】

宝塚記念・3着(0.2秒差)
M(ミドル)平均型 後半SP持続型 58.9-59.9

ハイペースよりの平均ペースと言う感じ。ただ実際には前半がかなり流れる形になっているものの、中盤では結構緩む形になっている。その中で最終的には後半4FのSP持続力勝負の形。序盤の先行争いで流れる形になっているので、先行馬には苦しい形になったし、結果的に後方で脚を貯める形から後半勝負に徹した馬が上位を占めた印象。

【2走前予想コメント】
着実に力つけ・発馬を決めて
【調教】毛ヅヤ冴える
【直前・変わり身診断】A・毛ヅヤ抜群で充実ぶり著しい
★阪神好相性 距離短縮対応カギ 後半SP持続力勝負で勝ち負け 勝負所からのコース取りが鍵?

【2走前決め手】
3角で若干置かれ気味・直線は持続力を生かして3着確保

【2走前個別レース回顧】
発馬五分から中団やや後方の中目を追走。道中は中団後方で流れに乗っての追走だが、3角でペースが上がった際に若干置かれ気味。それでも押して押して食い下がるように外から進出を図り、4角からは大外を回して直線へと向く。さらに直線序盤では鞍上がムチを落すなど不運があったが、半ば以降で外からジリっと伸びを見せ始める。最後の1Fで前の馬が苦しくなったところを持続力を生かし切って差を詰めたが、ゴール前で4着馬(ジェラルディーナ)を捉えて3着浮上が精一杯だった。

中団やや後方で進めて後半脚を伸ばす形。得意の後半SP持続力勝負という中である程度持ち味を出し切った内容だが、3角でペースが上がった際に明確に置かれたのが致命傷かもしれない。それでも最後は持続力の面で良さが出ていて最後はしぶとく伸びきっての3着。今回は勝負所から外々を回る形になったし、一気の距離短縮の中で要所の反応面で少し見劣った形になると思う。それでも結果的に0.2秒差の3着であり、このメンバー間では地力上位という所を見せた内容。ただ本質的にはもう少し距離が合った方が良さそうな印象は受ける。

【2走前関係者コメント】
(鮫島克駿騎手)
「前半は前にイクイノックスがいなかったですし、前を深追いせず、イクイノックスが後ろにいることを把握しながら、相手に有利にならないように進めました。3コーナーでジェラルディーナが動きましたが、もうひとつ待って、イクイノックスが来れば動こうと思っていました。自分から動いて、4コーナーではイクイノックスに突かれるような形になればと思っていましたが、イメージに近い形になりました。タフな馬場、タフな流れで、3コーナーから4コーナーは苦しくなるだろうと思っていて、手応えは許容範囲でした。直線は相手(イクイノックス)の瞬発力で一気に抜き去られてしまいましたが、最後は差を詰めるような走りができました。世界一の馬に真っ向勝負を挑みました。チャンスをもらって、勝たないといけないレースでしたが、次にチャンスをもらえるなら逆転したいです。申し訳なかったです」

【3走前結果・レース展開】

天皇賞春・1着(-0.4秒差)
H(ハイ)前半型 後半SP持続型 59.7-60.8

平均寄りのハイペースという流れから中盤でかなりペースが落ち込んで、後半4Fから徐々にペースが上がって行く展開。稍重という馬場状態で少し力の要る条件だったとは思うが、展開面では後半4FのSP持続力勝負の展開と見ていいだろう

【3走前予想コメント】
決め手最上位・力出し切れば
【調教】馬体は上々
【直前・変わり身診断】A・力感十分のフットワーク、肌艶良く馬体も充実
★後半SP持続力勝負の展開なら 総合力の高さ生かし切れば

【3走前決め手】
後半要素で他馬との違いを明確に見せ・後続に2馬身半差の完勝
【3走前個別レース回顧】
発馬五分から中団の内目を追走。道中は中団内目でスムーズに折り合っての追走で、1~2角で外目に持ち出して中団外目の位置取り。2周目3角過ぎから外からジワッと進出の構えを見せて、4角で動き出して好位外目まで押し上げて直線へ。直線は外目に持ち出すと先に抜け出した2着馬(ディープボンド)を目掛けて追撃を開始。序盤で伸びを見せて半ばで前を捉えて先頭に立つ。最後1Fは後続を突き放して、ゴール前は流す余裕を見せながらも後続に2馬身半の差をつける完勝だった。

終わってみれば後半SP持続力勝負の展開の中で後続に2馬身半の差をつける完勝。1人気馬(タイトルホルダー)が途中で競争中止するという事態になったので真面だったら…?という議論になるかもしれないが、それでもある程度自身が得意とする展開で持ち味を出し切る形の競馬だったと思う。前半の流れはともかく中盤でかなり緩む展開はこの馬に向いたと思えるし、3角過ぎからの手応えと直線に向いてから加速といい、この展開の中で後半要素の違いを見せつけた形になったと思う。まぁ稍重という馬場状態で多少なりともスタミナ面を問われる形だったはずで、この馬としてはそこまで絶好の条件ではない中でしっかりと後半要素を出し切る形になったと思う。まぁこの条件で後続に2馬身半の差をつけているので、単純に噛み合ったのひと言では片づけられない内容だと言える。現状では前半の流れは関係なしに、後半SP持続力勝負の展開ではちょっと逆らえないタイプの馬になると思う。

【3走前関係者コメント】
(C.ルメール騎手)
「すごくうれしいです。お客さんが多いですし、新しい京都で最初の天皇賞。勝つことができて、本当にうれしい。(レースは)ずっと冷静に走ってくれて、ディープボンドの後ろでポジションを上げて、直線はすごくエンジョイしました。長距離でスーパーホースになりましたので、今後はどのレースでも、有馬記念の2500メートルでもいけると思います」

【有馬記念にむけてのポイント】

後半SP持続力勝負型でもあるし、今年の充実した戦績を見てもかなり信頼できるタイプ。コーナー加速型では無い分だけ3~4角で立ち遅れる可能性はあるものの、総合力の高さを生かして最後は直線で挽回してくるイメージ。普通に上位争いは期待しても良さそう。

【注意事項】
前走予想コメントは専門誌のものですが、事前予想、★欄のコメント、競走馬の前走決め手、前走個別レース回顧は私個人の見解のものです。また前走決め手、前走個別回顧、前走関係者コメントは過去にレース回顧で掲載されたものです。
また前走が海外競馬、地方競馬、重賞以外のレースに出走していた場合、前走決め手、前走個別回顧、前走関係者コメントの掲載はありません。また一部の重賞競走ではレース回顧をしていないケースもあり、その場合も決め手、回顧、関係者コメントは掲載しておりません。

☆競走馬特性面についての注意事項


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