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競走馬個別メモ 2022 マイルCS セリフォス


マイルCS 勝ち馬 セリフォス
主な戦績:マイルCS(G1・2022) 富士S(G3・2022) デイリー杯2歳S(G2・2021)

作成日:2022.11.21

競走馬特性面

SM2 【SP持続力・一瞬加速型】【後半型】【加速型】
【専用メモ】瞬発力型 流れる展開では末脚削がれる?
【所感メモ】掛かり癖 後半特化型? 使える脚は限定的の可能性あり  
作成日 2022.5.9

過去成績・データ(2022.11.21時点)

前走:マイルCS(G1・阪神芝1600m)

タイム・着順・馬場状態・着差
1.32.5 1着(良)-0.2秒差
レース展開
S(スロー)後半型 SP持続・瞬発型 46.6-45.3
平均寄りのスローという流れでのSP持続力勝負。このクラスにしては遅めのペースでもあり、その中で直線半ばで10.8秒という鋭い加速を問われた展開。
  
予想コメント
一瞬の脚鋭く・阪神に良績
【調教】推進力ある走り 
★位置取りカギ 後半型の競馬なら 後半勝負での力関係カギ
 
個別レース回顧
【決め手】スローの流れで後半要素で違い見せる・最後1Fで豪快に差し切り

発馬五分から中団後方の中目の位置。道中はちょっと行きたがる素振りを見せつつ何とか折り合う格好での追走。3角過ぎで馬群が凝縮する中でまだ我慢し続け、4角手前から徐々に外目に持ち出して4角から直線入口で外へ誘導し、直線序盤で大外に持ち出す。直線序盤まで馬なりで進出して、半ばで満を持して追われるとスッと伸びを見せ追い上げを開始。最後の1Fでムチが入ると更なる伸びを見せて、大外から内で伸びあぐねる馬を一気に差し切ってゴール。

道中は後方で脚を貯め、直線もギリギリまで追い出しを我慢する格好から直線は最後の1Fでゴボウ抜き。ゴール前は接戦どころではなく2着に1馬身1/4の差をつける完勝だった。まぁ脚を貯め切って直線で一気に脚を使う形で圧倒的末脚を見せており、スローの流れがこの馬に向いたとはいえ後半要素での違いをハッキリと見せつけた印象。直線は外が伸びる馬場でコース取りも効いたし、ギリギリまで追い出しを我慢しての仕掛け処も完璧に噛み合った競馬で、鞍上の好判断という面も大きいと思う。 

陣営・騎手コメント
(D.レーン騎手)
「ありがとうございます。今の気持ちは最高です。前回のG1勝ち(19年有馬記念・リスグラシュー)から時間がかかったけど、その感覚を味わうことができてうれしい。(セリフォスの)前回のレースのビデオを見たり、実際に乗って、先週の動きを確かめたりして、競馬に向かって自信を持って乗ることができました。理想より後ろのポジションになったが、直線に入ったところで2、3完歩くらいですごくいい反応だったので、これなら届くなと感じた。まだ馬も若くて、成長を見せている馬。オーナーや厩舎が考えていかれると思いますが、自分自身としては海外にどこへ行っても活躍できる馬だと思います」

2走前:富士S(G2・東京芝1600m)

タイム・着順・馬場状態・着差
1.32.0 1着(良)-0.1秒差
レース展開
M(ミドル)平均型 SP持続型 46.0-46.0
平均ペースのSP持続力勝負の展開。4角から直線半ばにかけての加速力が問われる形で、いかにも東京1600mらしい展開 

予想コメント
【休み明け初戦】前走評価して・好レース出来れば
【調教】仕上がり良好 
★相手関係は楽に? 貯める形で末脚の質を高めれば
 
個別レース回顧
【決め手】直線半ばまで包まれる苦しい展開・最後1F鋭い末脚で差し切り

【中団待機・後→後方待機】【4角~直線序盤で包まれる】【直線半ばで外に誘導】【最後1F鋭く伸びる】【G前差し切る】

発馬五分から少し下げて中団やや後方の中目を追走。道中はしっかりと脚を貯める形で3角では後方まで下がるというか包まれ気味で身動きが取れない感じに。3~4角を包まれたまま中目を回って直線入口は外目に誘導するもに向くも明確な進路は得られず、持ったままの状態でジワッと加速状態で外々へと誘導。半ばで2着馬(ソウルラッシュ)の後方から外目に進路を得ると最後の1Fで一気に加速して前を猛追。内から抜け出したダノンスコーピオン(3着)、外から伸びを見せたソウルラッシュ(2着)をゴール前で纏めて交わしての勝利。 

中団で脚を貯める形も勝負所から直線半ばまで進路に恵まれずに苦しい展開。進路を得たのはほぼ最後の1Fのみだったが、それでも最後は加速で上回る所を見せての差し切り勝ち。直線半ばまで追えなかったので結果的にかなり脚を貯める格好になったとは言え、最後の1Fだけでかなり鋭く脚を使って来た印象。今回は完全な平均ペースの中で鋭く脚を使えたし、僅かではあるが時計面でも進境を見せた形で収穫のあった一戦と言える。今回の内容からも道中ははかなり貯めきった方が鋭い末脚を使えそうな感じで、本番のマイルCSでも道中の位置取りと勝負所の進路取りが大きなカギを握りそう。
 
陣営・騎手コメント
(藤岡佑介騎手)
「春から確かに成長している感じはありました。テンションはどうかと思いましたが、春よりも落ちついていて、ポジションは決めずに行きました。レースは、緩急がついた流れで楽な流れではなかったのですが、ダノンスコーピオンやソウルラッシュを見る形で進めて、直線に向いた時には負けないだろうという手応えでした。欲を言えば、次にGIを目指す馬としては、もう少し反応が欲しかったところですが、成長は感じられました。あとはGIタイトルだけです。GIホースとなる資格がある馬だと思っているので、次は頑張ってほしいです」
 
(中内田充正調教師)「良い内容で走ってくれました。道中リキんでいるところもありましたが、まだ3歳馬でこれからというところでしょう。体はしっかりしてきました。夏を越して1つ成長してきたところは調教でも見られ、今日のレースでもやっぱり成長していると思いました。次はマイルCSですが、阪神コースに変わることは気にしていません。今日は重量が54キロでしたから、次に同じ負担重量になった時、今日と同じ脚が使えるのか、次が本当の力試しだと思っています」 

3走前:安田記念(G1・東京芝1600m)

タイム・着順・馬場状態・着差
1.32.4 4着(良)0.1秒差

レース展開
S(スロー)後半型 直線緩急型 46.7-45.6   
やや緩めの流れから3角から4角で少し緩んで後半3Fの加速勝負。純粋に直線の序盤から半ばでの加速力と、最後まで伸びきるSP持続力を問われた展開。勝負所から馬群が固まる感じになっていて、勝負所から直線でスムーズな加速態勢を得られたかどうかが勝負の分かれ目になった印象。

予想コメント
軽量3歳通用・54キロ魅力
【調教】脚取り確か 
★道中の流れカギ 後半型の競馬なら 斤量54キロ 古馬との力関係カギ 直線加速を引き出せれば
 
個別レース回顧
【出し切る形・終始スムーズな競馬・終始外回る展開・後半型の競馬で後半要素を引き出す・古馬相手善戦】

【中団待機】【4角~直線入口で大外】【直線伸びるも】【最後1Fしぶとく伸びる】【G前接戦・4着】

発馬五分から中団待機策。道中は勝ち馬ソングラインを前に置いてレースを進め、勝負所から直線入口まで追いかけるようにして外から進出。直線も勝ち馬を目標に追い出して伸びを見せるが、その差が中々詰まらない。最後の1Fも大外からシッカリとした脚で伸びてはいるが、前を捉えることは出来なかったがゴール前で内で粘る5.6着馬を交わして4着は確保した。

終始外を回る展開で直線も外から伸びを見せたが、勝ち馬(ソングライン)の後ろで進めていただけに最後まで差し切れずという感じ。勝ち馬とは道中の位置取りの差とゴール時の差がほぼ同じなので、勝ち馬と同等の後半要素を引き出した事になるが、勝ち馬以上の脚を見せることは出来なかったという事だろう。ただある程度貯める形の競馬で、後半型の競馬に徹して直線の末脚を高めてきた印象。時計的には1分32秒台の決着だしペースも緩かった…という要素があるにせよ3歳馬で古馬相手にここまでの内容を示した意味は秋以降に大きな意味を持つと思う。
 
陣営・騎手コメント
(藤岡佑介騎手)
「外枠からほぼイメージどおりの競馬でしたが、理想はサリオスの後ろ、ソングラインの位置でした。追い出したときはまとめて差し切るイメージでしたが、残り100メートルで上位馬より先に脚が上がってしまいました」 
 

【競走馬個別データに関する注意事項】

☆ここで掲載している競走馬個別メモは個人的な予想メモと見解を纏めたものです
☆予想コメントと調教は当時の専門紙のもので、★欄のコメント、レース回顧は羽柴の個人的なメモになります。
☆各種コメントは主に重賞レースのものになります。オープン、条件戦などは予想、レース回顧をしておりませんし、騎手コメントもありません

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