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有馬記念 出走馬個別メモ スターズオンアース


【競走馬特性面】

SM2 【SP持続力・総合万能型】【後半型】【万能型】【直線加速型】
【専用メモ】
展開対応力高い エンジンの掛かり遅め
【所感メモ】実際に使える鋭い脚は短めの印象
【最終更新日】2023.5.15

【前走結果・レース展開】

ジャパンカップ・3着(0.8秒差)
H(ハイ)前半型 SP持続・失速型 57.6-60.7 

HペースのSP持続力勝負で直線は失速していくラップ推移。ただ最後1Fを除くと大逃げとなったパンサラッサが刻んだラップであり、2番手以降で団子状態の集団2秒近く遅い59秒台後半から60秒台くらいの流れと推定。その中で後半のSP持続力という印象

【前走予想コメント】
【休み明け初戦】順調度見劣りも・外枠だが
【調教】上昇気配伺える
【直前・変わり身診断】フットワークに問題は無いが頭が高くやや気迫に乏しい印象、順調さ欠いた分雰囲気的にどうか

【ジャパンカップに向けてのポイント】
久々のレースとなるが、展開対応力の高さと加速力の高さは魅力。前走のヴィクトリアマイルは距離不足という感じも見受けられたし、舞台が東京2400mに替わるのはプラス要素。牡馬相手にヒケを取らないのは大阪杯ですでに実証済み。後は強敵相手にどういう競馬を見せるかに注目が集まる。

【前走決め手】
大外枠も道中ロスなくスムーズな形・直線で反応の遅れ致命傷 
【前走個別レース回顧】
好発から内目の馬の動向を見つつ好位外目を早々に確保。道中は中団前目で内にリバティアイランド(2着)、前にイクイノックス(1着)を見るような格好で追走。3~4角は内にリバティアイランドを閉じ込めるようにして前との差を詰めて、4角の出口で動いて直線へ。直線は前のイクイノックスを目掛けて行くも、加速の違いを作られて逆に突き放されてしまう形に。その間に内に閉じ込めたリバティアイランドにも前にいかれてしまう。それでも半ば以降から伸びを見せ始めると、最後1Fでしぶとく伸びきる形で3番手浮上。ゴール前で外から来たドウデュース(4着)の追撃を振り切ったものの、前の馬を捉えるには至らずに3着まで。

懸念された大外枠も1角までにスムーズに好位を確保できたし、道中ものロスも殆ど無い状態での追走できたのは幸い。向こう正面から3~4角でも人気の一角であったリバティアイランドを内に閉じ込める事に成功するなど、かなり噛み合ったレース運びだったと思う。しかしながら直線で追い出されてからの反応という懸念材料がモロに出る感じで、直線序盤で勝ち馬(イクイノックス)どころか内に閉じ込めることが出来た2着馬(リバティアイランド)にまで抜け出されたのが痛恨。最後も多少詰め寄った感はあるものの、やはり直線半ばでの反応と加速力の差が大きく出た内容になると思う。ただ天皇賞秋の前に一頓挫合った中で仕上げに苦労した感じはあるし、イクイノックスには完敗の内容でも2キロ斤量が軽かったリバティアイランドには0.1秒差(1馬身)だった事を考えると決して悪い内容ではない。イクイノックス以外の牡馬を完全に封じた訳だし、これで戦前は5人気だから評価が低すぎたと見ていいだろう。

【前走関係者コメント】
(W.ビュイック騎手)
「素晴らしい馬です。トレセンで乗った時に強いと思っていました。スタートが良く、スムーズにいい位置で競馬ができて最後も反応してくれました。自分にとってもいい経験になりました」(高柳瑞樹調教師)「脚を使っているし伸びてはいるんだけどね。レースの内容としては良かった」

【2走前結果・レース展開】 

ヴィクトリアマイル・3着(0.1秒差)
M(ミドル)平均型  直線緩急型 46.2-46.0

序盤からそこそこ流れる展開だが中盤で極端に緩んで4角から直線に向けての再加速戦。後半4F目から3F目で急加速を問われていて、直線の純粋な加速勝負という印象

【2走前予想コメント】
牝馬限定主役・良化して
【調教】好気配示す
【直前・変わり身診断】A・弾むようなフットワークを見せ、気合い、走りのバランス申し分なし。万全の態勢
★実績上位 成績安定傾向 牝馬同士なら勝ち負け?

【2走前決め手】
終始内々でスムーズな競馬も・直線の加速力で見劣りの感  
【2走前個別レース回顧】
発馬五分から中団前目のインを追走。道中は中団インで折り合って進めて、3~4角を持ったままの手応えで内々を回ってジワッと位置を上げつつ直線に向く。直線は少し中目に誘導されて坂の上りで追い出しを開始。しかし追われてからの加速で他馬との違いを作れず、若干伸びあぐんでいるような感じ。それでも坂を上ってさらに外へと持ち出されて、最後の1Fで突如エンジンが掛かって伸びを見せ始め、ゴール前で上位馬に詰め寄ったが再度少し甘くなる感じを見せて差し届かずという感じの3着。

絶好位で進めて3~4角は内々を回ってジワッと進出。直線も進路取りで苦労する事も無いスムーズな加速態勢を得たものの、追われてからの反応と加速で見劣った感じ。最後1Fで突如伸び馬締めている事からもやはりエンジンの掛かりの遅さがネックになった感はあるが、ゴール前で前位に詰め寄りながらも最後の最後で少し甘くなっている点も見逃せない。この感じだと根本的にマイルが合わないという感じもあるし、前々で流れに乗ると最後は少し甘くなってしまうのかなぁという印象。

ちなみに3歳時のクイーンC、フェアリーSでも前々で運んで差し届かずの内容だが、どれも進路を確保できずに差し遅れという感じの内容だった。今回のようにスムーズな加速態勢を得て差し届かない…というのは初めてのケースに近いので評価が難しい所になる。本質的に使える脚は意外と限定的という可能性は出て来たと思う。

【2走前関係者コメント】
(C.ルメール騎手)
「ゲートから出して、ポジションを取りに行った。道中はソダシに付いて行って、最後は反応してくれたけど、この距離での瞬発力の差。上位2頭はマイルのスペシャリストだから。でも、この馬のパフォーマンスは出せました。距離は2000メートルから2400メートルがいいと思う」

【3走前結果・レース展開】

大阪杯・2着(0.0秒差)
M(ミドル)平均型 後半SP持続型 58.9-58.5

平均ペースの後半SP持続力勝負の展開。向こう正面中ほどでグンとペースが引き上げられていて、かなり高い次元のSP持続力になった。最後1Fは12.5秒とかなり落としていて最後は持続力を問われた形になる

【3走前予想コメント】
【休み明け初戦・軽靱帯炎】牡馬相手でも・勝てる能力ある
【調教】推進力ある走り
★休み明け初戦(軽靱帯炎) 展開の対応力魅力 牡馬との力関係カギ  

【3走前決め手】
出負けも後半要素フルに引き出す形・G前猛追も僅かに及ばず惜敗
【3走前個別レース回顧】
出負けもあって中団後方の中目を追走。道中は中団後方で脚を貯めるような格好から、3角過ぎからジワッと押し上げ態勢に入って4角で中団馬群の中から動いて直線に向く。直線序盤で少し狭い所に入ったがそこを抉じ開けるように伸びを見せ、半ばでグンと加速を見せて前を猛追。最後の1Fで先行した馬の脚色が鈍った所を外から一気に差を詰め始め、ゴール前で際どく勝ち馬に詰め寄ったがハナ差及ばず2着惜敗。 

出負けという要素もあったが道中脚を貯めて後半型の競馬に徹し、直線でフルに後半要素を引き出す形だったがハナ差及ばず惜敗。終わってみれば牡馬との力関係云々という話は完全に吹き飛んだし、後方で貯める形の競馬とは言え直線の加速では他馬とは桁違いの加速を見せて力の違いを示した印象。まぁ厳密に言えば敗因は位置取りという事になるのだが、貯めての後半勝負がこの馬の型でもある。前半要素を生かし切る勝ち馬(ジャックドール)とは対照的な馬で、ともに出し切る形の競馬だから仕方のない結果だろう。距離、コースが変われば十分に逆転まである所は見せていると思う。何よりも今回は牡馬相手にヒケを取る要素は無い事は示したし、この高い次元の後半SP持続力で十分な内容と結果を残したことは今後に向けても大きな意味を持つと思う。

【3走前関係者コメント】
(C.ルメール騎手)
「今回はいいスタートが切れたけど、後ろからになってしまった。いいレースはできたし、ラストも脚は使ってくれているけど、2400メートルが合っている馬だからね。トビが大きいし、直線が長いコースが合っている」

【有馬記念にむけてのポイント】

後半総合力が高い馬であり、普通に後半要素の勝負となった時は自然と浮上してくるタイプ。ただ毎回のように包まれたり進路が狭くなるという些細なことが起因して勝ち切れず…というケースが多いタイプ。ゴチャつきやすい中山コースでスムーズな進路取りが叶うかどうかが大きな鍵になる。

【注意事項】
前走予想コメントは専門誌のものですが、事前予想、★欄のコメント、競走馬の前走決め手、前走個別レース回顧は私個人の見解のものです。また前走決め手、前走個別回顧、前走関係者コメントは過去にレース回顧で掲載されたものです。
また前走が海外競馬、地方競馬、重賞以外のレースに出走していた場合、前走決め手、前走個別回顧、前走関係者コメントの掲載はありません。また一部の重賞競走ではレース回顧をしていないケースもあり、その場合も決め手、回顧、関係者コメントは掲載しておりません。

☆競走馬特性面についての注意事項


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