競走馬個別メモ　2022　阪神カップ　ダイアトニック

　
阪神カップ　勝ち馬　ダイアトニック
主な戦績：阪神カップ（G2・2022）　スワンＳ（G2・2022・2021）　
作成日：2022.12.26

競走馬特性面　

Ｍ３　【ＳＰ持続力・一瞬加速型】【後半型】【前半型】【加速型】
【専用メモ】加速良　1400ｍ向き　使える脚は短い？
【所感メモ】高速馬場向き？　　
作成日：2021.8.23　　　

過去成績・データ（2022.12.26時点）

前走：阪神カップ（G2・阪神芝1400ｍ）

タイム・着順・馬場状態・着差
1.20.2　1着（良）-0.0秒差
レース展開
Ｈ（ハイ）前半型　SP持続型　33.4-35.5　　
序盤から流れる展開でのＳＰ持続力勝負。流れる展開の中で最後の2Fは12.0-12.1で、純粋なスピード持続力を引き出せるかどうかがポイントとなったレース。

予想コメント
1400実績断然・いい形でラストランを
【調教】動きスムーズ　
★阪神1400ｍは絶好条件　1400ｍは成績安定傾向　Ｍペースの後半要素の違いで

個別レース回顧
【決め手】Ｇ前差し返しての勝利・1400ｍでの強さを証明して引退へ

発馬五分から序盤は中団の外目という位置も、3角手前で少し掛かり気味に前に行って好位集団の中を追走。そのまま3～4角も好位集団の中目で進めて、4角から直線入口で促して行って直線に向く。直線序盤で少し外目に出して半ばにかけて追い出すが、反応と加速面で僅かに見劣る形で外から来た2着馬（グレナディアガーズ）に交わされてしまう。それでも最後の１Ｆでしぶとく食い下がる形になって、最後の最後のゴール直前で内から差し返してハナ差で勝利。

ちょっと外目の枠で前に壁が出来ず…という感じで少し掛かるようなところも見せたが、好位集団の中で何とか折り合う形。直線は慎重に進路を選んで追い出しもギリギリまで待つような感じで、直線半ばでイザ追い出してから少し反応が良くなかった印象。それでも最後までしぶとく伸び続けて、最後の最後で差し返したのは立派。一旦外から交わされる形になったものの、追い出しをギリギリまで待つ事によって効果的に末脚を使えたような印象を受ける。ましてやこのハイペースを好位で流れに乗って後半要素を引き出せたのは流石のひと言。

これでこの馬はラストラン。戦績が示すように1400ｍでは無類の強さと安定感を示したし、流れる展開を追走しても脚が削がれにくいタイプでもあった。一時期スランプにもなったが、立て直されてからのレースはこの馬らしいものを見せていた。ちょっとＧ１の舞台で結果が出なかったのは残念だが、最後にしっかりと1400ｍの強さを示して地力の高さを示すには十分な内容と結果だったと思う。

陣営・騎手コメント
（岩田康誠騎手）「ファンタスティックですね。（これで引退レースだが）僕をよみがえらせてくれた馬です。本当に（グレナディアガーズに）半馬身ぐらいかわされていたけど、馬もファイトしてくれました。僕自身もそうですし、ダイアトニックも負けたくないという気持ちで差し返してくれました」

2走前：スワンＳ（G2・阪神芝1400ｍ）

タイム・着順・馬場状態・着差
1.19.8　1着（良）-0.2秒差
レース展開
Ｍ（ミドル）平均型　SP持続型　34.1-34.6　　　　
平均やや速めの流れからのＳＰ持続力勝負だが、綺麗な減速ラップを描く展開。前半の追走力と後半の持続力の両面を問われた形。　
　
予想コメント
7歳でも元気・上位争いを
【調教】体も動きも良く　
★調教○　阪神好相性　相手関係は楽に　条件ベスト

個別レース回顧
【決め手】得意の1400ｍ戦・平均ペースの中で後半要素で違い見せる　　　　　　　　　　　　【好発】【好位追走】【4角外から動く】【直線序盤で鋭く伸びる】【最後１Ｆ伸びきる】【完勝】

好発からスンナリと好位追走の形。道中は終始好位で進めて4角で動き出して直線は外目に誘導。直線序盤から半ばで一気に加速を見せ単独2番手に浮上すると、最後の１Ｆ地点で早々と前を捉えて先頭に躍り出て押し切り態勢。ゴール前で多少後続の追撃を許したがそれでも1馬身差をつけての完勝だった。

終わってみれば1400ｍの舞台で完璧な形の競馬を見せての完勝。ある程度流れる展開の中を好位で追走して更に最後までしっかりと伸びきる形であり、平均ペースで流れた中で後半要素での違いを見せた格好になる。特に直線序盤から半ばにかけての加速力は群を抜いており、この加速で勝負を決めたと言っていい内容。

1400ｍに相性が良いのは前半の3Ｆと後半の3Ｆが共に33秒後半から34秒台前半の形になりやすく、この条件に異常な強さを発揮するのだろう。次戦は当然マイルＣＳが目標となるのだろうが、そこでも前後半のラップのバランスさえ噛み合うようなら好走のチャンスは出てくるかもしれない。

陣営・騎手コメント
（岩田康誠騎手）「ジーニアスな気分でした。今回も他の馬以上にスタートを出てくれたんで、どこからでもポジションを取れるところにいれたと思います。抜け出す時も速かったですし、そこからも余裕がありました。前回はＧⅠ（スプリンターズＳ）でも４着に来てくれたので、ここでは負けられないという気持ちで乗せていただきました」　

3走前：スプリンターズＳ（G1・中山芝1200ｍ）

タイム・着順・馬場状態・着差
1.08.0　4着（良）0.2秒差
レース展開
Ｈ（ハイ）前半型　SP持続・失速型　32.7-35.1　

序盤から流れる展開でのＳＰ持続力勝負だが、最後の１Ｆで12.3秒とかなり落としている。速い流れへの対応力と最後の１Ｆの踏ん張りと決め手を問われたレース。また内外の馬場差もあって外回って差し込むタイプには厳しい馬場だったと思う。

予想コメント
【休み明け初戦】久々良績豊富・流れに乗って
【調教】休養前より気配良
★脚の使い処次第で　1200ではワンパンチ不足も　見限り早計？
　
個別レース回顧
【決め手】好位で流れに乗る・流れる展開でも後半要素を引き出す
【好位追走】【4角で動く】【直線ジリ伸び】【最後１Ｆしぶとく伸びる】【Ｇ前接戦も・4着】

発馬五分から押して好位追走。3～4角は内々を意識する感じで4角で動いて直線へ。直線の伸びはそこまで目立たなかったが、半ばからしぶとく脚を使う形で内々で粘りを見せる。しかしゴール前で僅かに甘くなったところを外から来た3着馬（ナランフレグ）に交わされて僅差の4着まで。

上手く流れに乗って最後までしぶとく脚を使って4着善戦。流れにうまく乗れたし、勝負所でも外に出さずに内々を上手く回ってしぶとさを発揮した印象。まぁ内が有利な馬場だったという事も好走の要因ではあるが、ここまで速いペースでしっかりと流れに乗れたのは大きかったと思う。ちょっと掴みどころが無い馬で、好走と凡走がハッキリとし過ぎている馬だが、内々を立ち回る形なら意外としぶとさを発揮できるタイプなのだろう。
　
陣営・騎手コメント
（岩田康誠騎手）「ゲートを出過ぎてしまって番手は良かったんだけど、その後の並びが悪かった。それでも止まらず走っています」　
 

【競走馬個別データに関する注意事項】

☆ここで掲載している競走馬個別メモは個人的な予想メモと見解を纏めたものです
☆予想コメントと調教は当時の専門紙のもので、★欄のコメント、レース回顧は羽柴の個人的なメモになります。
☆各種コメントは主に重賞レースのものになります。オープン、条件戦などは予想、レース回顧をしておりませんし、騎手コメントもありません