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「3630歩の深呼吸」poem 余所行きの身支度もせずに、出掛けた。 洗顔もせず、時計や財布やスマホや大切な鍵も、置いて。 折り返しを想い悩むことさえも忘れて、只歩いた。 振り返ることが奇跡だった。 帰路は一歩ずつ、指を折って数えた。 1815歩を数え終わった時、ドアの前に居た。