一節小説

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「守秘義務って知ってますか?あなたが今話している内容は、個人の情報です。家族だから言っても大丈夫だろうなんて思っていませんよね?それによく考えてください。知りもしない家族の間で自分の情報を話されているんです。気味が悪いでしょう?」

「兄弟姉妹ってさ、絶対比べられるよね。  そう言った彼女は寂しそうに僕の顔を見た。  僕は一人っ子だから彼女の気持ちが分からない。  それでも寄り添いたいという一心で彼女の目を見た。  貴方は貴方だよ、僕は貴方だから好きになったんだ。  誰かと比べて恋に落ちたわけじゃないんだ。」

「手を差し出せばきっとあなたは縋り付いてくるんだろう。 そして言うのだ。どうしてもっと早く助けてくれなかったの、と。 残念ながら私はあなたを助けようなんて考えていない。 どうやってまたあなたを突き落とそうか考えているのだから。」

「私はそのままでいたはずだった。でも彼女は違った。 私を見つめる目が物語っていた。あなたは変わったんだね、と。 そうわかった瞬間、涙がこぼれ落ちた。もうあの頃のような関係には戻れないんだ。 彼女の見方が変われば、彼女が見る私の存在も否応なく変わってしまうのだ。」

「『幸せのお裾分けよ』ってあなたは言うけど、私にとっての幸せを知りもしないのによく言えたわよね。あなたの『幸せ』は私にとっての『クソ』なの。残念だけどね。これが価値観の違いってやつかしら?」