(続き)大江さんの作品のうち、何度も読み直したのは、『個人的体験』であり、大江さん自身の体験論で、ストーリーは、異常で生まれた息子に対する失望と苦悩の中で、苦悩逃れのための一時的逃避として、知り合いの女性との私的行為を記したものであり、深刻なテーマでありながら、全体が無機質。