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栄養点滴禁止の遺言状🔥

私が中学2年の時祖父が体調を崩し、1か月後に亡くなった。祖父は食べることが出来なくなり栄養点滴をしていた。寝たきりになった祖父の喉に痰が溜まり、痰をとる機械で喉に管を入れ痰を吸い出していた。祖父は苦しそうにしていた。

その後祖母が寝たきりになった。次第に弱り食べることができなくなった祖母も栄養点滴を始めた。そしてやはり喉に溜まった痰を管で吸い出していた。祖母は苦しそうだった。

結婚後、夫の母親が肺炎をきっかけに寝たきりになった。2年間病院で寝たきり生活を送った。口から食べることが出来なくなり栄養点滴をしていた。義母もよく痰が溜まり定期的に看護師さんが管で痰をとりに来ていた。義母は苦しそうにしていた。

私は今まで寝たきりになると痰が溜まりやすくなるのだと思い込んでいた。寝たきり=痰で苦しむはセットだと思っていた。

夫の父は90歳まで自分で食べることができた。しかし突然弱り食べることができなくなった。そして寝たきりになった。私は義父がまた痰で苦しむのだろうと思った。祖父のかかりつけ医Aさんは何回も私達と話し合う時間を取ってくれた。Aさんは「栄養を与えすぎると痰が出て苦しむので栄養は控え目にしましょう」と静かに説明した。私はその時私の祖父母や義母が痰に苦しんだ理由を知った。栄養点滴が憎い痰を製造していたのだ。簡単なカラクリだった。しかし今まで誰も教えてくれなかった。祖父のかかりつけ医Aさんは物静かな穏やかな誠実な方だった。Aさんのおかげで祖父は喉に管を入れられ苦しむことなく、安らかに息を引き取った。痩せてはいたが穏やかな表情だった。今もAさんを思い出すと穏やかな良い気持ちになる。感謝の気持ちでいっぱいだ。

私が寝たきりになったら栄養点滴はしないと遺言を書いておかなければ!

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