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スダチ〜本当の価値基準〜

私の故郷はスダチの名産地。我が家の畑にもスダチの木は5本くらいある。我が家のスダチは家で使ったり、親戚や知り合いにあげるために育てている。だからほとんど農薬は使わない。店で売っているスダチと違って見た目は悪いが味には影響はない。子どもの頃からスダチの皮を擦り下ろし、素麺のつゆに入れたりしていた。何とも言えない香りがして最高に美味しい。

スダチと言えば緑色のスダチを思い浮かべる人が多いだろう。スダチは実り始めた時は鮮やかな緑色だが、だんだんと熟してくると綺麗な黄色に変化する。黄色になり大きくなったスダチの実は柔らかくなり汁がたっぷり出るようになる。黄色のスダチの汁は甘味があり、鍋、すまし汁、味噌汁、焼き魚、刺身、しゃぶしゃぶ、焼肉などなど何にかけても最高に美味しくなる。我が家の平凡な寄せ鍋がスダチの汁をかけることで高級料理に変身してしまうのだ。

しかしお店で売られているスダチは緑色だ。黄色のスダチは商品価値が無く売れないらしい。先日亡くなった父がよく残念そうに話していた。「本当に美味しいスダチは黄色く実ったスダチなのに、緑のスダチでないと価値が無いように皆が勘違いしている」と…

先日帰省した時、母から貰った緑色のスダチを今料理に使っている。10月になれば大きく育ったスダチが黄金色に輝き始める。今年も母と一緒にスダチをたくさん収穫しよう。黄色のスダチが大好きな我が子達にたくさん送ってやろう。黄色のスダチが欲しい方は一緒に収穫しませんか?

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