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風邪と注射とヤブ医者

子供の頃はよく風邪をひき熱を出した。私の住んでいた村には医者がいなかった。熱を出すと母親とバスに乗り隣の村の病院へ行った。その当時医者は風邪をひき熱を出すとすぐ注射をうった。あの注射には何が入っていたのだろう。注射をうった後2回注射をした場所が膿んで赤く腫れ上がった。医者に相談するとアレルギー反応かもしれないと言う。今でも太ももとお尻に膿んだ場所を切った痕が残っている。
その後も熱を出すと母と隣村の病院へ行った。医者に膿むので注射は出来ないと母親が説明すると「何も出来ん子やな!」と吐き捨てるように言った。
大人になり知り合いの医者にその話をすると「注射針が不潔だったのでは?」と言った。確かにそれ以降注射をして膿んだことは一度もない。50年くらい前の話だが田舎の医者は酷い医者が多かった。医療ミスの話も満載だった。当時は医者を訴える人はほとんどいなかった。タイムスリップしてあの隣村の医者に会えるなら「注射が出来ないくらいで何も治療が出来ないなんて言うなら医者やめろ!」と優しい母親に代わって怒鳴ってやりたい。


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