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マイノリティ

アトリエの飾り棚。
毎朝ここを彫刻たちと野の花で飾る。

高校のとき、特殊な私立だった私の学校では華道の時間があって、私は美術が好きだったから華道もできそうだと思っていて選択した。
けれど華やかな花より野の花が好きで、最高の花器に猫じゃらしを生ける私はやっぱり理解されず、大学のアルバイトで食堂に生ける花を用意する仕事も、「なにこれ、あなたドングリや葉っぱ見ながらごはん食べたい?!」と怒られた。
昔からマイノリティな感覚の自分にとても嫌気がさしていたけれど、美術を学んでから、
マイノリティの美意識を、マジョリティの方にも理解してもらうために美の技術がある
と、信じられる事ができた。
華やかでなくても、そこら辺に転がる美を日々見つける仕事に誇りを持って、彫刻を作っていこうと思う。

#彫刻家の随想

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