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抖音(TikTok)が「春晚」とコラボ!「TikTokPAY」は流行るのか?

皆さんこんにちは。エンジョイジャパンの橋本です。中国の春節休暇は昨日で終わりました。今年は、抖音(TikTok)が「春晚(=日本でいうと紅白歌合戦)」とコラボし、スポンサーとして「抖音春晚红包战(TikTokで春晚を見ると、お年玉がゲットできる)」というイベントを実施したことが話題になりましたので、本日はこの話題をご紹介したいと思います。

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なぜ「春晚」とコラボをするのか?

2015年を除いて、過去20年間「CCTV(中央テレビ)」が放送する「春晚」の視聴率は毎年30%を超えていました。特に直近3年間で「春晚」の視聴者数は10億人を超え、2019年は11億7,300万人、2020年は12億3,200万人に達しました。WeChatや拼多多(Pinduoduo)など多く企業は、新しいサービスをリリースする際、「春晚」とコラボをするために多額のお金を費やすことを躊躇しません。その理由は、「春晚」の視聴者数がどんなテレビ番組やアプリよりもはるかに多いからです。

例えば、ショート動画アプリの「快手(クアイショウ)」は、2020年に、「春晚」とコラボし、「上快手、领红包(快手に来て、お年玉をゲットしよう)」というイベントを実施した結果、DAU3億人のKPIを達成しました。

抖音(TikTok)の利用ユーザーは、1,2線都市で暮らす人がメインで、「下沈市場※」の利用ユーザーはまだ少ないため、「春晚」で露出をすると下沈市場に広く露出することで、多くの潜在ユーザーを獲得することを狙ったと言われています。

※下沈市場:「下沉」というのは、ブランドが従来ターゲットとしている顧客層のひとつ下の利用層を指しますが、中国では第3~6線都市を「下沉市場」と分類しています。

また、「春晚」は中国を代表する「CCTV(中央テレビ)」が放送している伝統的な番組のため、「春晚」とコラボする企業、「春晚」に出演する芸能人は、中国政府に認められてる証拠で、ハクが付くと言われています。

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抖音(TikTok)×春晚、その結果は?

1月19日「抖音支付(TikTokPAY)」が正式にリリースされました。抖音アプリの「支付画面(支払い画面)」にAlipay、wechatpay以外に、「抖音支付」が新たに加えられ、約10社の中国の大手銀行カードの設定が可能になりました。

今回視聴者が、「抖音春晚红包战」でお年玉をもらうには、「抖音支付」のアカウントを開設する必要がありました。

実はこのお年玉配布プロモーションを実施したのは抖音(TikTok)が初めてではなく、以前微信もwechatpayの拡大を狙って、番組中にお年玉配布プロモーションを実施したことがありました。その際、一晩で2億人の新規利用者がwechatに銀行カードを登録し、wechatpayを開設したそうです。その結果、wechatpayはペイメント市場で独占的な立場だったAlipayのユーザー数に追い付いたのです。

今回の「抖音春晚红包战」を通じて、どれくらいの新規ユーザーを獲得したのか、どれくらいのユーザーが「抖音支付」を開設したのか、データはまだ発表されていません。ただ、抖音(TikTok)を通じて「春晚」のライブを視聴した累計視聴者数は12億2,100万人に達し、新年に関する動画の累計再生回数が506億回、合計イイネ数が62億回に達したそうです。

以上の数字を見ると、抖音(TikTok)を通じて、「春晚」や新年に関する動画を楽しんだ人のは間違いないですが、果たしてそれが新規「抖音支付」ユーザーを増やすことにつながったのか。結果の発表を楽しみにしておきましょう。

以上、抖音(TikTok)と「春晚」のコラボについてのご紹介でした。気になることがありましたら、ぜひ橋本までご連絡ください。

メール:hashimoto@enjoy-japan.jp

弊社の公式YouTubeチャンネルで抖音(TikTok)を紹介していますので、ぜひご覧ください!

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