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長崎市の新庁舎、飛び抜けてでけえな。

今日、お盆の墓参りのときに市街地を睥睨する長崎市の新市庁舎をみて、FacebookやTwitter、Instagramに感想を記したが、背景がわからないと私の嘆息と悲しみと脱力感は伝わらないだろうなぁと思ってNoteに整理してみることにした。

まずは、Facebookなどに載せた投稿。
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 デカい!お盆の墓参りで振り返ると巨大な新市庁舎が他を圧倒してる。長崎のまちを見下ろすさまは威圧的なほど。来年1月移転らしい。2019年に訴えた多分散ネットワーク型の未来型市役所はできなかったなぁ。隣のお墓のほおずきが鮮やか。明日は祖霊が帰る日、精霊船が街を彩る。
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「こんなに大きな庁舎が必要だったのか」という声がよくありますが、それは繰返し市議会でやりました。市側の回答は、
● 必要だ。
● 著しい人口減少でも市職員は減らない可能性がある。
● かつて医療保険に続き介護保険や後期高齢者医療制度が始まったとき職員を充てて対処した。これからも職員が必要となる行政需要の増大があるかもしれない。(=だから職員数は減らない前提で市庁舎をつくるほかない)
というもの。

議事録だと雰囲気わかりにくいかもしれないけれど、私は、
「高齢化が進んで、例えば介護保険が必要になったとか、いろんなものが必要になったから、これまで職員数がふえてきたと言っていますけれども、今の日本を見たら、この先新しい制度をつくってもっと社会保障を厚くしようなんてできるはずがないじゃないですか。そんな新しい職員が必要な業務って絶対出ないですよ。」とけっこう強い口調で述べた。

市役所側は「基本設計の中で庁舎の規模も含めて検討する」と言ってましたが、結局そういうことはなく、当初の予定どおりの規模のものを建てた。20階建てを19階建てにしたと言われるが、それは高層棟のことで、低層棟が4階建てだったのを5階建てに変更したから規模は変わらない。

当時の議事録の関係部分抜粋を載せておく。抜粋だが、関係部分は全文を載せる。

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平成30年第2回定例会(5日目) 2018-06-15 長崎市議会議事録より抜粋

◯2番(橋本 剛君) チーム2020の橋本 剛です。
 長崎市が今抱える課題というのは、人口減少、大型公共事業、財政、コンベンションと多岐にわたっていますが、これらは相互に関連し合っており、全体を俯瞰した取り組みが不可欠です。質問通告に従って順にお伺いしますので、簡潔かつ明瞭なご答弁をお願いいたします。〔途中略〕
 2.未来型市役所について、(1)新市庁舎の規模の是非。
 新市庁舎をめぐる議論は、職員の仕事のあり方、市民と市役所の関係が急速に変化しようとしている中で、これまでの常識に捉われて進んできたように思います。今後の推移によっては、今つくろうとしているものが周回おくれのものになりかねないと危惧しております。新市庁舎の規模は高層棟19階ということが市民やマスメディアから批判されていますが、それより何より、昨月公表された基本設計で示されている建設規模4万6,200平米というのが本当に今でも必要なのかということが問われるべきだと思っています。平成25年の基本計画策定時より人口減少も進んでいます。今後も急速に進むでしょう。そうなれば職員数も減少していかざるを得ず、庁舎の規模が過大となる可能性が高いと思います。このことについては、基本設計の中で縮減も検討していくという答えでしたが、結果としては変わっておりません。この点についてお伺いをしたいと思います。
〔途中略〕

◯企画財政部政策監(酒井英生君) ご質問の2点目、未来型市役所についての(1)新市庁舎の規模の是非についてお答えします。
 現在の市庁舎は、老朽化が進むとともに、職員1人当たりの庁舎面積が中核市平均の6割程度と狭隘な状況にあり、バリアフリーヘの対応やプライバシーへの配慮など機能面での課題を抱えています。昨年度開催したワークショップの中で行った現庁舎の見学時においても、狭い廊下に椅子を並べて待合スペースとしている状況や、プライバシーの確保が十分にできていない相談室などについて、改善の必要があるとの意見が多く寄せられました。また、本館・別館のほか7カ所に庁舎が分散しているため、市民の皆さんからわかりにくい、使いにくいといったご意見をいただいています。庁舎が分散していることは、所属間の連携など業務を行う面からも効率性が高いとは言えない状況にあります。
 新市庁舎の建設に当たっては、これら多くの課題を解決し、これまで以上に質の高い行政サービスや機能を提供するため、市民の皆さんのご意見や市議会でのご議論を踏まえて策定した基本計画において、駐車場部分を除く延べ床面積を約4万6,200平米と定めました。面積は現在よりも約1万5,000平米増加しますが、そのうち約1万平米は、快適に手続や相談ができるワンストップ窓口や、ゆとりのある待合スペース、プライバシーに配慮した相談室の設置、バリアフリーに対応したトイレなどの共有部分を拡大するものであり、現庁舎に不足している機能への対応を図るものです。さらには、乳幼児健診室など子育て関連機能の充実、市民利用が可能な多目的スペースや会議室のほか、市民活動や地域情報を提供する情報コーナーを設置します。防災拠点としては、帰宅困難者の一時避難場所も確保し、質の高い行政サービスに加え安全性も提供していきたいと考えています。
 長崎市では、これまで行財政改革によって大幅な人員削減を進めてきましたが、人口減少が見込まれる中にあっても、安定した市民サービスの提供には一定規模の職員数は必要です。さらに、今後急速に進む少子化・高齢化など社会情勢の変化に対応した制度の見直しや新たな行政需要の発生、地方分権の一層の拡大など業務量の増大も考慮する必要があります。また、組織間の横方向の連携を密に図りながら、さまざまな課題に対応していくためにも、庁舎の1棟集約が必要であり、基本計画に掲げる庁舎規模は必要と考えています。なお、その整備水準は、総務省で使用されていた面積算定基準や中核市平均と比較しても、これらをやや下回る程度であり妥当な数値であると考えています。
 新市庁舎の基本設計においては、経済的で柔軟性のある庁舎との考えのもと、設計を進めてきました。今後、実施設計においてもコスト縮減に取り組むとともに、時代の変化に対応できる庁舎となるよう取り組んでいきたいと考えています。
 以上でございます。

〔途中略〕

◯2番(橋本 剛君) 私はMICE施設がいいと言った理由を聞いているわけではないので、そこについてご答弁いただかなくてもよかったんですが、私はその答弁を聞くと、やっぱり定住人口よりも交流人口のほうに重きを置いたんじゃないかというふうな思いがあります。ただ、まちの活性化というのは、本来は定住人口をぎりぎりまでやって、そこで足りない分を交流人口で補うというのが本来あるべき姿だと思います。そこについて、ゆめゆめ違う道に行かないようにしていただきたいというふうに思います。
 ちょっと急ぎなので、次に行きます。
 その次には、ちょっと飛びますが、市庁舎の規模の話です。実は同じことをチーム2020は折に触れ聞いているんですけれども、大体いつも答えは全く同じなんですね。その理由としては、高齢化社会の進展とか、いろんなことがあるから、この先も一定の職員数は要るんだと。だから、4万6,200平米必要なんだというふうにいつも出ているんです。でも、非常に不思議に思うのが、4万6,200平米というのは、平成25年度の職員数をもとに生み出しているんですけれども、本当にこのボリュームがずっと要ると思われているんですかね。今、一定程度の職員数が必要ということ、だから、4万6,200平米が要るんだと言っていますけれども、これって、今と同じ程度の職員数が将来でも、「What’s ZAISEI」には、2040年では33万人まで減るというふうに長崎市が出している資料にありますけれども、そんなときでも、一定の職員数というのは今と同じようなことを指していらっしゃるんでしょうか。4万6,200平米が必要だとずっと言っているということは、そうとしか思えないんですけれどもそこについてお伺いしたいと思います。

◯企画財政部政策監(酒井英生君) 再質問にお答えします。
 新市庁舎の規模については、単に配置する職員数のみに基づいて設定したものではなく、市民と行政との協働や交流の促進、市民活動・地域情報等の発信、防災拠点としての機能など、市民の皆さんや市議会のご意見を踏まえながら策定した基本計画の中で掲げている機能の面積を積み上げたものです。庁舎面積は、現状と比較して約1万5,000平米増加しますが、そのうち職員の執務室は約2,500平米の増であり、多くは市民活動スペースや防災拠点としての機能の確保、バリアフリーへの対応など質の高い行政サービスや安全性を提供するためのものです。なお、将来の職員数については、今後、人口減少が見込まれる中にあっても、急速に進む少子化・高齢化など社会情勢の変化に対応した制度の見直しや新たな行政需要の発生、地方分権の一層の拡大など、業務量の増大も考慮する必要があります。また、今後の行財政運営においては、単に人員の削減だけでなく、業務の効率化などによって得られた効果を、業務の質の向上や重点的に取り組む分野に配分するという方向性で検討を進めているところです。このような要素を総合的に勘案した上で、新市庁舎においても安定した行政サービスを提供するためには、一定規模の職員数は必要と申し上げたところでございます。
 以上でございます。

○2番(橋本 剛君) 今のご答弁についても、毎回不思議に思うんですけれども、大体何で高齢化が進行したりしたら職員数がふえなきゃいけないんですか。これ、私、いつも非常に不思議に思うんですね。市役所が何か介護施設でも中でやるということでしょうか。どうですかね、すごくいつも不思議なんです。むしろ、高齢化が進んだら何が起こるかと言えば、お金が足りなくなってくるわけですよね。そのお金を生み出すために人件費を縮減しなきゃいけないというのが本来の筋のはずなのに、いつもご答弁されているのは、いやいや高齢化が進むから職員が要るんですっていつも言われているように思うんですけれども、これ、どういうご趣旨で言われているのかちょっとお伺いしたいと思います。

◯企画財政部長(野瀬弘志君) 再質問にお答えをいたします。
 長崎市は、例えばこれまでも平成12年の介護保険制度の創設、あるいは平成20年には後期高齢者医療制度の創設、議員ご指摘のように、こういう制度は、当然、事業、それから保険制度も実施しますが、それに伴う業務というのが発生をいたしまして、必要な職員数を配置しながら対応してまいったところでございます。今後につきましても、人口減少は見込まれますが、少子高齢化、社会状況の変化にとって必要な新たな制度、あるいはまた新たな行政需要、こういったことも考える必要がある。また、地方分権についても、議員ご存じのように、基礎自治体が地域の住民に身近なところでしっかり行政サービスをしていくと、こういったしっかりした流れという部分もございます。このため、安定した行政サービスを提供するためには、業務量に応じた一定規模の職員数は必要と考えているところでございます。
 以上でございます。

◯2番(橋本 剛君) 高齢化が進んで、例えば介護保険が必要になったとか、いろんなものが必要になったから、これまで職員数がふえてきたと言っていますけれども、今の日本を見たら、この先新しい制度をつくってもっと社会保障を厚くしようなんてできるはずがないじゃないですか。そんな新しい職員が必要な業務って絶対出ないですよ。本当に必要なのは、その資金をどうやって手当てするかということだと思います。
 財政のほうにちょっとずれるんですけれども、実際、長崎市は、今、一般財源で標準財政規模1,000億円ぐらいの規模だっていうふうにされていますけれども、2040年の「What’s ZAISEI」で言っているところの33万人まで行ったら、これ、今の前橋市とか秋田市と同じぐらいなんで、750億円ぐらい、4分の3ぐらいになるんですね。今、長崎市っていうのは、さっき言った人件費とか借金返済とか、社会保障で削れないところというのは609億円ぐらいだから、750億円の世界に職員数も減りません、借金は大型事業でふえていきます、社会保障はふえるんですと言ったら、市民サービスをやる場所がないじゃないですか。全然、余地がなくなるんですよね。これ、あなたたち、どういうふうに思われて運営されているのか非常に不思議に思っているんですけれども、どういうふうにお考えなのか、将来展望をお伺いします。

◯企画財政部長(野瀬弘志君) 再質問にお答えいたします。
 新庁舎の規模でございますが、先ほどもご答弁申し上げましたように、単に配置する職員数にのみ基づいて設定したものではございません。
 新庁舎の規模でございますが、先ほども現庁舎は中核市の平均の6割程度と、非常に狭隘でございます。新庁舎においても、平均をやや下回る程度になってございます。また、近年新しく建設された庁舎において、新庁舎の新たな情報発信の機能、あるいは市民との協働、あるいは防災棟としての拠点、こういった新たに必要となっている機能が付加されていることから、近年できている庁舎は、平均で申し上げますと、1人当たりの庁舎面積は約25平米を超える程度、新庁舎が約21平米でございますので、そういった近年できた庁舎から比較いたしますと、かなりコンパクトな庁舎というふうに進めているところでございます。
 また、職員数と必要な行政サービスの問題でございますが、当然、職員数は行政サービスをやるべき行政サービスに必要な業務量、これに応じた職員数になるということでございます。したがいまして、職員数を確保するために必要な行政サービスを減らしていくと、そういった考えはないということでございます。
 以上でございます。

◯2番(橋本 剛君) 私が申し上げているのは、そういう今の庁舎の話だけじゃなくて、将来の財政の話なんですけれども、今の話を聞いてみると、基本、今までのワールドは全部買えませんよ〔橋本注:これは「変えませんよ」の記載間違いですね…〕と。でも、将来今より4分の3しか、要は交付税が来なくなるわけですよね。そうなったら、財政って、私の目から見るとどれかができなくなる。大型事業をやめるか、あるいは社会保障をばしばし切るか、あるいは職員数をどーんと減らすか、あるいは行政サービスをやらないか、どれかとしか思えないんですけれども、今の話だと全部やりますということなんで、どこかに埋蔵金でもあられるのかもしれませんが、非常に不思議に思っています。さっき出ました中核市平均だというお話をします。しかし、長崎市の指標は、人口減少も含めて、いろんなところで中核市の中で悪いんですよね。中核市の中ですごくパフォーマンスが悪いのに、庁舎だけ平均よりちょっと低いぐらいですから大丈夫ですというお答えは、私、非常にそこだけ真ん中になるというのは、解せないと思います。これについてもお伺いをしたいんですが、それはもう同じことを返されるでしょうから、聞きません。
 1つ、さっき4万6,200平米、今より1万5,000平米ふえるという話がありました。これ、ふえるというのは、待合スペースをふやしたりして、市民が来れるようにするんだと言っていますけれども、コンビニ発給ってあれだけやっている時代ですよ。それに、この秋にはデジタルファースト法案が臨時国会に出る方向だと言っています。このデジタルファースト法案って、とにかく全部電子申請でできるようにしようというものです。今までみたいに住民票を紙でくっつけるとかという世界じゃなくて、それも全部電子申請で一括してしまおうという世界が、もう目の前に来ているわけですよ。そういう世界っていうのは、コンビニ発給すら要らなくなるかもしれません。そんな時代に、本当に市民がそこで何か証明書か何かが出てくるのを待つためのサービスフロアを大きくとるんですと。そのために1万5,000平米をふやさなきゃいけないんですということを聞いても、にわかに本当にそんな牧歌的な時代の周回おくれとは言いませんが、これまでの延長線上で本当にお考えになっているのかなと非常に危機を感じます。さっきの1万5,000平米と4万6,200平米で言えば、全体が258億円なので、私、単純計算しかできませんけれども、単純計算したら80億円ぐらいが1万5,000平米分なんですね。80億円ってきのうでしたっけ、小中学校のクーラー導入が60億円か70億円ぐらい要るという話を随分前にされていたと思うんですが、それなんて簡単に出るぐらいの額なんですけれども、本当にこんなに将来必要かどうかわからない規模の庁舎に258億円入れて、クーラーを検討されていると言われますけれども、それを資金的にどうするかと悩んでいる中で、本当に258億円をここに充てようとされているのかというのは、非常に疑問に思いますけれども、市長、どう思われますか。

◯市長(田上富久君) 橋本議員の再質問にお答えいたします。
 都市経営の中でどれが重要かというお話がありましたが、稼ぐ力をつけるということ、これは今後の人口減少の中でも非常に重要な要素であり、長崎市が持っている強みを生かしながら稼ぐ力をつけていく、今取り組んでいる1つのテーマであります。これは、産学官ともに一緒に取り組んでいるテーマであります。そういった中で、一方で行政のさまざまな工夫をする行財政改革にも取り組みながら、先ほどご説明させていただきましたように、しっかりと投資的経費も毎年200億円を基準に確保しながら、かつ、その中でさまざまな長期的な安定のために必要な基金の残高もふやしていくといったような財政運営も進めております。そういう意味では、今後、さらにそういった財源をつくりながら進めてきた福祉であったり、子育てであったり、そういったものにも力を入れていけると考えておりますし、文化やスポーツなども含めた、そういった分野に力を入れていきたいというふうにも思っております。そういった全体のバランスを考える中で財政運営も行っておりますし、都市経営のさまざまな取り組みも行っているという状況であります。
 そういう意味では、先ほどからお話が上がっております新市庁舎の建設についても、当然、これからの変化も見込まれる部分もあります。そういったものも勘案しながら、施設の例えば今長崎市に足りない要素、防災の力、市民の皆さんが集まってくる場所でもあります。また、防災の拠点になる災害対策本部が置かれる場所でもあります。そういった機能もしっかりと充実させながら庁舎をつくっていく、そういった役目をしっかりと果たしていきたいと考えております。
 以上です。

◯2番(橋本 剛君) 私が聞きたかったのは、258億円は多いんじゃないかということに尽きるんです。〔以下、市長の海外出張についての質問の再質問に移る。〕

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